第34話

定児の行方が知れないと電話口で渉流は青森神主らに伝える。


「俺も今清町中を念飛ばしして探っていますが皆目見当たりません」


「では、彼がどこにいるか私は占ってみますねぇ。……先日の降霊、覚えていますか?」


「はい」


「諸宮修聖の霊があれだけ下りてこないのは、彼の魂がどうしても我々を拒否しているか、それとも彼が生きているかの、どちらかですよぉ」


受話器の向こうで軽く笑ってるのが聞こえた。



「ちなみに占ったら」


昼の2時半の、五時限目の授業の終わりを告げるチャイムが町を響き渡る。



「生きていると出ました」





あいつどこ行ったんだ!あれだけいってんのに懲りないヤツめ!


スマホを乱暴にしまうと渉流は走り出した。






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