ルギのこと・その1

 順番からいくと次はルギかな。


 そう言ったら横ですんご~く嫌そう~な顔してる人がいるんですが、言っておくけど、あなたたち元々は一人の人間だからね?


「はあああああ! 俺があんな愛想あいそなしのデカブツと一人の人間って、何言ってくれてんだよあんたあ!!!!!」


 いや、考えてもみなさいよ、ね?

 

「何がだよ!!!!!」


 「マユリアのこと・その1」で最初はあなたはマユリアと恋愛関係になる予定だったって書いてるよね?


「あ、ああ、確かにあったな」

 

 ね?

 だから、それがなくなったから、その代わりにマユリアが信頼して色々託す相手が必要になった、っちゅーわけでね。


「はあ! そんじゃあれか、あいつが俺の代わりに、俺の、代わりに、絶世の美女の女神様とくっつくってことかあ! そんなん納得できねえええええ!!!!! そのぐらいだったらな、俺がそんな美味い役割――」


 おっと、そこまで!

 ゆーっくりと後ろ向いてごらんなさい、ニコニコとこっち見てる人がいるよ?

 うん、そうそう、うん、よろしくね~レッツ・お仕置きターイム!


 と、邪魔者がいなくなったところで続けますが、そうなのです。


 本来は主人公と女神様の恋愛模様をからめてと考えていたんですが、女神様がそういうのはちょっと俗だなと思ったのと、そっちよりこっちって侍女のお嬢さんにばーっかり目がいった人がいたもんでね、つまり自己主張した主人公のおかげでそういうのがなくなったというわけです。


 しかし、そうすると話の持って行き方がちょっと迷子になってしまいそうで、もう一人誰かいるなと誠実にあるじに仕える騎士みたいな人が欲しくなって生まれたのがルギです。


 元々「ベルサイユのばら」のアンドレとか、「ドラクエ4」のクリフト、「ファイアーエムブレム・聖戦の系譜」のフィンみたいな一途なキャラが結構好きだったもので、そういう人がいいなと考えつきました。


 どういう人間にするかというのは、上にも書いたように主一筋、それからトーヤと水と油、天敵みたいな人、そういうのを並べていった結果が今のルギです。

 そしてそうなるにはそうなるだけの理由が必要だなというのと、やっぱりトーヤと共通点がということで、ああいう生い立ちとなりました。


 名前は特に何もヒントもなく、どうしようかなと考えていたらいきなり「ルギ」と浮かんで、それでいいかと決まりました。


「へ、ざまあみろ! 俺なんかなあ、ちゃんと考えてつけられた名前だからな! 主人公だからな!」


 と、なんかへろへろにお仕置きされた人が八つ当たりのようにそんなこと言ってますが、そう言われた本人は鼻もひっかけないように気にしてないので、どっちが勝ちかまあ言うまでもないですね。

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