忘れたいこと

自分の夢も満足に語れない世界に

大切な記憶なんてそんなにねえよ

あるのはどうしようもならなかった日々の記憶と

彼方に消えてった戻らない冷めた温もりだけ


癇癪明けの夕焼け空は晴れか曇りか釈然とせず

数多き雲に夕焼けの朱が反射して

どす黒くなった空が失った僕を笑ってた

あの日が僕の命日だった


それからもう十年近く経った

死に切れなかった僕は今日も生き続けて

あの日失った分、その空白に後悔が溜まり続けて

後悔だけの人間になっちまった


僕はどうすれば良かったんだろう。

どういう生き方をして

どういう風な人間だったらこうならなかった?

分かるわけねえよそんなの


そういう負け組の遠吠えを今日もして

忘れたい記憶をこうして引っ張り出して

もう無い温みに縋りついて

そういう僕を僕が嗤ってる


23回目の7月

結局何も成し得なかったこの生涯を弔う

どうせ僕はこれからも変われないから

今日も止むことないこの雨に降られてる

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