雑記

第1話 精神的自傷

私は無意味な人間だ。そんな事を毎日思い知らされる日々だ。善人である事を求めるあまりに善意に押しつぶされそうになる。

そんな自己嫌悪の中で、やりたい事が萎えていくのを感じる。

きっと鈍感であれば良いのだ。

あとほんの少し鈍感であれば。

しかし、私のこの無意味な繊細さが私をずたずたに引き裂いていく。

どうせなら引き裂かれたところから流れて消えていけば良い。

雫のように消えてしまえれば良い。

そんな事を考えながら世界から消える勇気も持てない私はまた自分の心を切り裂く。

あとほんの少しの鈍感さを持てたら。

あとほんの少し夢から醒めていれば。

あとほんの少し善人という殻を破れたら。

あとほんの少し妥協が出来たら。

きっとマシだったのだろう。

また明日が来る。

またいつも通りの私を求められる。

そして、また心を切り刻むのだ。

この精神的な自傷を解決できないまま、酷くグロテスクな日常へ帰っていく。

こうして私は昨日と明日の狭間で潰れていく。

終わりを夢想しながら未だ終わらぬ現実に吐き気を堪えながら。