第5話 憤怒と天使

「ステイタス」




『名前』 アルベルト

『種族』 真人  『性別』 男  『年齢』 九歳

『レベル』 ー

『能力』 C -

『称号』 転生者 幸せを求めるもの 超越者(New) 大罪保有者 乗り越えた者

『ユニークスキル』

魔法・魔力設置 全言語理解 魔道具製作 世界眼(New) 居合神剣(New) 神速の魔弾(New) 魔力掌握(New) 時空掌握(New) 座標転移(New) 仙術(New) 神隠し(New) 怠惰 炎神(New) 再生(New) 


『原初』

天使化(New) 


『加護』

幸福の神の加護 武神の加護 魔神の加護 剣神の加護






え、なにこれ?なんか増えすぎて追いつかないんだけど・・・・。


『大罪保有者』の能力を奪うってこういうこと!?


憤怒だけは、まだってことか。


それと『原初』は奪えないのか。




とりあえず確認するか。




『超越者』 レベル・HP・MPの概念がなくなり、成長の限界がなくなる。




『原初』 超越化した存在に与えられる。システムから外れた力。




『世界眼』 鑑定の行き着く先。世界の全てを視る事ができる。




『居合神剣』 剣術の一つの到達点。抜刀後、最初の斬撃は必中。




『魔力掌握』 体内だけでなく、大気中に存在する魔素から魔力を魔力を練ることが出来る。




『時空掌握』 世界の時間と空間を掌握する。




『座標転移』 縮地の到達点。魔素の存在する場所はどこでもいける。




『仙術』 仙術を使用できる。気を自在に操ることができ、魔法の効かない敵に有効。




『神隠し』 ステイタスや物質をなかったことにできる。これを覆すことが出来るのは世界眼だけ。




『炎神』 火または炎に準ずる魔法を全て使用可能。




『再生』 魔力または魔素が存在する限り、欠損を修復する。




『天使化』 一時的に上位個体になる。下位個体からの干渉を全て無効にする。






・・・・・・・・。




なんか、盛り沢山すぎる。死ぬほうが難しそうだな、これは。




『仙術』に至っては、気なんか見たことないし、操れるっつってもわかんないし。


それに、『天使化』。天使は、アリスだろうが。おれがなってどうするんだよ。




・・・・・待てよ?




天使にとっての天使。ってことは神。


そうか、アリスは女神だったのか!世界の真理を解決した気分だ。




まあ、これだったら勝てそうだな。




しばらくすると、目の前が光だし、5分ほど前にいた、炎竜、いや憤怒の前に帰ってきた。












憤怒が目覚めてすぐ、アリスは絶望感に苛まれていた。




倒したはずの炎竜が目覚め、アルベルトの目の前に一瞬で移動し、その力を振るった。


アリスは、突然のことで反応ができなかった。


唯一分かったのは、アルベルトがいなくなったということ。




アルベルトはアリスにとって、心そのものであり、体の一部のような存在だった。




幼い頃に母親を亡くし、父と二人暮らし、その父も一日中家にいるわけではなく、アリスはたびたび一人きりで過ごしていた。孤独感がアリスの心身を蝕んでいく毎日、そこから救ったのがアルベルトだった。


彼とともにすることはアリスにとって何もかもが新鮮で、輝いて見えた。


だから、森に行く時も、怖くて足がすくみそうだったが彼と一緒ならとついていった。




そのアルベルトが突然目の前から消えた。




アリスの視界は真っ暗になり、憤怒に吹き飛ばされても痛みを感じないほど虚となっていた。




憤怒がトドメを刺そうと近づいてくる。アリスは、アルベルトがいない世界で生きていくことに自信がなかった。


死を受け入れようとした時・・・・・






「なにしてんだこらぁ!」




憤怒に飛び蹴りをかます、翼を生やしたアルベルトが現れた。

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