第4話 VS.炎竜②
『スキル』
時空魔法を入手しました
『ユニークスキル』
神速の魔弾を入手しました。
不可視の魔弾は統合されました。
『時空魔法』 空間と同時にその空間の時間の操作、または物体の時間の操作が可能。
『神速の魔弾』 光を超える速度で魔弾を打ち出す。ユニークスキルになったため弱点がなくなった。
これを見た時、ある可能性を感じた。
時空魔法を剣に纏わせることができれば、あるいは・・・・・
「アリス!少し持たせてくれ、やってみたいことがある!」
「わ、わかった!」
アリスは、剣気と聖装をフルで使用し、剣舞:剣の舞で炎竜を牽制していた。
しかし、炎化している炎竜には、ダメージは通っていなかった。
アリスの攻撃は、通っていなかったのに対し、炎竜の攻撃はアリスを追い詰めていた。
「くっ、このままじゃ・・・」
聖装も炎竜の吐くブレスや炎神による攻撃で剥がれ、MPによる再生が追いついていなかった。
だがアリスは、諦めない。アルベルトに託されたのだ。彼なら何かやってくれる。
「アリス!ありがとう、下がれ!」
アリスは、炎竜から離れながらアルベルトを見た。
アルベルトは、居合の構えをし、魔力刀にMPを注ぎ込んでいた。
「居合剣術:次元斬」
縮地で炎竜の懐に入ると同時に逆鱗のあった場所を空・間・ご・と・切・り・取・っ・た・。
「Gyaaaaaaaaaaaa!!!!!」
炎竜は、逆鱗を切られたことで、悲鳴を上げた。
炎を集約させ、再生を試みるが、空間ごと切り取られているため炎が繋がらなかった。
想像もしなかったであろう炎竜は、一・度・命を落とした。
炎竜の逆鱗を狙い、初めて繰り出す技を完成させるため精神をすり減らしたアルベルトは、その場に座り込み息を整えた。
「お疲れ、アリス」
「おつかれ、アルくん」
隣にきたアリスとお互いに労った。
炎化がとけ、普通の竜に戻ったので、素材を取るため近づいたその時。
切り口に炎が揺らめいているのがわかった。
まさか、まだ!?
ドラゴンといえど、首を切られれば絶命する。しかし、この炎竜は、特別だった。
炎竜にあった、もう一つの武器。
それは・・・・・
『大罪保有者』 憤怒だ。
「Gyaaaaaaaaaaaa!!!!」
そうここからは、イグニートではなく、憤怒としての戦いが始まる。
憤怒が目覚める数秒前、アルベルトにある祝福が訪れていた。
「試練を達成しました。これより超越化を開始します。完了まで3分」
そして、数秒後、憤怒が目覚めた。
「まじか!」
なんか超越化が始まった瞬間にこれかよ!?アリスは・・・・・
アリスのいた方を見て固まった。
アリスがいなかったからだ。さらに、それだけでなく・・・・
「森、どこいった?」
比較的開けている場所だったとはいえ森は見えていた。
その森が消えている。
戸惑っていると、どこからか聞いたことのある声が聞こえてきた。
「こんにちは。こうして会うのは初めてですね」
そこにいたのは、背中から六枚の翼を生やした。
「私は、幸福の神、フォルナです」
「神様?」
「ええ。神です。そしてあなたをこちらの世界に連れてきたのも私です」
「ああ、その節はどうも」
いきなりのことすぎて雑な応答しかできない。
「その・・・・・ここは?」
おれは、さっきまで炎竜の目の前にいたはず、そして・・・・・・
「ここは、私が作った緊急用の部屋です。あなたは、いま憤怒の復活による攻撃に反応できず、死ぬ寸前です」
だから連れてきました。特別ですよ?
と見惚れるような笑顔で言ってきた。
「死ぬんですか、おれ?」
「ええ。このままではね。ですが・・・・・」
どうやら生き残る可能性はあるらしい。
「あなたは、ここに来たことで超越化が完了しています。それを確認すれば、解決策は見つかりますよ」
では、ご武運を。あと5分だけですからね〜。
と軽い感じを残し、どこかへ消えた。
その後言われた通り、ステイタスを確認した。
「ステイタス」
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