―50― オロバス
よく見ると、突然現れたオロバスの足元には魔法陣がある。
え? 瞬間移動? それとも召喚されてきた感じ? もしかしくは超高速で移動してきたとか。
色々と考えがめぐるが、よくわからん!
「お、オロバス! なんとかしてくれ!」
僕は叫んだ!
「承知しました、マスター」
そう言ってオロバスは親指を立てる。
なんか、すごく頼もしい。
「ふんむっ!!」
迫ってくる
すごい、あれだけ巨体の化け物に力で引けを取らないなんて。
「ふんむぅうううううううううううう!!」
「ぐごぉおおおおおおおおおおおおお!!」
オロバスと
力は互角といったところか。
いや、オロバスのほうが少し押してる!?
「ふんむぅうううううっっっっ!!」
最終的に、オロバスが力で
吹き飛ばされた
「マスターっ! ご命令を」
「逃げる! 俺とヴァラクを連れて、火口の外にいけるか!」
「はっ、お安い御用ですよ。マイマスター」
オロバスは即座に動いた。
ヴァラクと僕を抱えて、軽々とした身のこなしでジャンプをし火口の外へとあっという間に辿り着いた。
どうやら火口の外までは追ってくる気配がないので、これで一先ず安心だ。
「ありがとう、オロバス」
「マスターのためであれば、わたくしこの程度お安い御用ですぞ」
「はは……」
オロバスのこんなセリフを聞くのも、なんか久しぶりだな、とか思う。
「それで2人には色々と聞きたいことがあるんだが……」
ヴァラクがなんで俺を殺そうとしたのか?
オロバスは今までどこにいたのか?
なんで、オロバスが急に僕の前に現れたのか?
一先ず助かったとはいえ、聞きたいことが山程ある。
「あーっ、オロバスさん見つかったんですねー!」
ふと、見ると上空からクローセルがやってきていた。
「ここ一帯、一通り見てきましたが人がいる様子はありませんでしたよー」
なにも知らないクローセルは偵察の結果を知らせてくる。
ヴァラクを見ると、気まずそうにこっちを睨んでいた。
恐らく、ヴァラクが俺を殺そうとしたことをクローセルに知られたくないんだろう。
まぁ、わざわざ伝えようとは思わないのでいいんだけどさ。
「まずは家に帰ろうか」
それから2人には話を聞こうか。
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