第50話 恋のしるし
どうすればいいんだろう。常に思うところがある。いつ告白すればいいんだろうか
そもそも告白って自分がやるべきなのだろうか?でもそんなわざわざ場所を探してやるほど能力が高くない難しい
「ラブレターか」
なんとなく咲希さんからのラブレターを眺めている。そういえば、女の子がラブレターを送るってシーンはよく物語で見るが男がラブレターを出すって展開は見ないな
でも、男がラブレターを書いてるのも気持ち悪いか。でも、咲希さんは俺が好きなことを分かっているのだろうか?いや、まだ確信を持ってないかもしれない。
「難しいもんだなぁ」
咲希さんが俺のことを好きなのを分かっていても、俺が咲希さんを好きなことは分かっていない可能性だってある。だとしたらやってみるのはいいかもしれない
一か八かだ。この恋愛っていうのは1+1=2のような明白な正解なんてないように感じる。だからやってみるしかない。オレはベットから起き上がって椅子に座った
そして紙とシャーペンを取り出した。しかしなんにも浮かび上がらない。浮かび上がってくるものは恥ずかしさばかりだ
「ああああもうっ!」
少し彼女欲しいとか思った時期もあったけど、こんなに恋愛というものは難しいのか
驚いた。なんともいえないぎこちないことがばっかりだ。でも進まないと終わりはないだろうし
「好きって伝えればいいんだろ!?」
そうだ、好きって伝えることがこの手紙で伝えることだ。だからいつから好きでどうのこうのなんてかったるいだけだ。だから一言を書いて終えればいいんだ
書いた。もう書いた。『僕もお姉ちゃんのことが大好きです。咲希お姉ちゃんの気持ちは分かります』そう書いてペンを投げ飛ばすてまたベットに飛び込んだ
「本当に嫌」
昼寝でもしよう。なんというか、とても気だるくて疲れた。今回はしっかり目覚ましをセットした昨日みたいに変な時間に起きてご飯を逃して、またぼっちの悲しい夕飯にはなりたくない
ピピとスマホの目覚ましの音で目を覚めた。しっかりとセットした時間通りに起きれた。ホッとしてリビングに向かった
「咲希お姉ちゃん、ご飯は大丈夫ですか?」
「おっちょうどいいところに来たね。まーくん、お茶でも入れて座っていてよ」
「分かりました」
自分は言われた通りに冷蔵庫からお茶を取り出してコップに入れた。そして咲希さんは楽しそうな表情で配膳している。なんというか心が穏やかになった
「じゃあ、一緒に食べようね」
「はい、いただきます」
今日は一緒に食事ができた。やっぱり咲希さんと一緒に食事ができるのはとても良い
なんでこんなに良いんだろうか。でもすごく心がドキドキしてワクワクする
「どうしたの?すごい嬉しそうな顔しているけど」
「あ、いやぁ....咲希お姉ちゃんと一緒に今日は食べれて良かったです。だからちょっと嬉しさが漏れていたのかもしれないですね」
「私と一緒にごはん食べるのが嬉しい?」
「それはそうでそうよ!だって、好きな人が美味しい食事を作ってくれて一緒に食べるなんて幸せですよ」
それ以外なにも幸せなことはない。しかし、このラブレターをどうすればいいんだろうか?どうやってアプローチをすればいいんだろうか分からない
「好きな人?私なの」
「あ、いやその!大切な人ですよ?とりあえず渡したいものがあるので寝る前来てくださいよ」
「え?あぁ、うん。分かった!まーくん、いったい何を渡すんだろうかな。楽しみにしてるよ」
なんとかアプローチはできた。けど、渡す時どうすればいいんだろうか?考えるだけでドキドキして怖い。だけど、言ったからにはやらないといけない
温かくていつものリラックスできるお風呂に入っても落ち着かなくてリラックスなんてできなかった。お風呂に上がってもずっと変わらなかった。そろそろ9時になる
もうそろそろ、渡してもいいかもしれない。勇気を出して自分の部屋から出た
怖い。でも、どうして怖いと感じるのか分からない。オレは咲希さんの扉をノックした。ドキドキする。するとガチャと鳴りドアが開いた
「あぁ、まーくん!どうしたの?少し顔色良くないけど」
「あ、あの!これ受けとってください!今読んじゃダメです!ああああ、あと!」
「あと?どうしたの?落ち着いてよ、まーくん」
「明日それの内容に震えるじゃなくて!触れないでください!で、では!」
言い終えた瞬間、自分の部屋へと飛び込んだ。怖いくて恥ずかしくてとにかく感情が爆発しそうになった。とにかくダメだ。もう疲れたけど、とりあえずやりこなした
もういいんだ。けど、これには終わりが見えるように感じた
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