第43話 メリーさん!?

今日の帰り道は1人で帰ってる。今日は2年生が先生の研修で咲希さんとは帰れなくなった。なんというか隣にいないと物寂しさを感じる


「なんか、いつもより寒いな....」



家に帰ると誰もいない。いつもならば咲希さんがいるのだが、今ここにはいない

とても静かでこんな状況は久しぶりかもしれない。とりあえず自分は部屋に荷物をおろして何も考えずにベッドに横になっている。なんというか暇だ。そしてこの静かさが寂しく感じる。なんでだろうか


「なんか、寂しい。エアコンつけてるのに寒い」



気づいたら眠っていた。時計を確認するとどうやら30分ほど寝てしまったようだ

あれ?1階から電話がなってるような気がする。もしかしてリビングのヤツか?

気になってリビングに向かうと、リビングの固定電話は鳴っていた。滅多に電話はこないが、どセールかと思ったが表示された番号はフリーダイヤルじゃない。これは一か八かだが、出てみるか


「はい、もしもし」

「私、メリーさん」

「え!?」


今なななんて言った!?メリーさん!?アレは都市伝説のくだらないでたらめだろ?

いや落ち着くんだ。これはどうせイタズラ電話だろ?


「メリーさん....?」

「私、メリーさん。いま、中野にいた」

「中野!?」


メリーさん、なんで中野にいるんだよ。というか、『いた』かよ!地名ハッキリ出すメリーさんなんて聞いたことないわ


「とても寒い。今あなたの家に向かってるの」

「来ないで!」

「私メリーさん。今、あなたの暮らす最寄り駅を降りた」

「なんだろう、中野に帰ってもらいますか?」


このメリーさんぶっちゃけそんな怖くないぞ?アレ、メリーさんなんて大したことないんじゃないか?どうせ相手は女の子だしワンチャン倒せるだろ


「私メリーさん。あなたの後ろにいる」

「え!?」

「ば〜ん、君のまぁけだよ?」

「え、ええええええええええ!?」


メリーさん!?じゃなくて久美さんがいる!?さっきまで最寄り駅に降りたぐらいじゃないのか!?久美さんは口裂け女並の猛ダッシュができるのか?


「やっほ〜彼氏くん」

「彼氏くん?俺、彼女いないですよ。てかどうやって入ってきたんですか?」

「下水道管から這い上がってきたよぉ?って言ったら信じる?」

「久美さんならやりそうです」

「ちょっとレディーに厳しいんじゃぁ〜ん?」


いやだって、この人は何やるか分からない人だからそれくらいやるんじゃないか?

というかマジでどうやって入ってきたんだこの人は?


「ちっち〜!戸締まりが甘いよ〜?ドア開きっぱなしだったけどぉ?あと股間の戸締まりもしたらいいんじゃないの〜?」

「え、あぁ!?恥ずかしい....ドア開きっぱなしのは知ってますよ。だって咲希さんが帰ってくるんですから」

「ふふ〜ん、咲希さんね?夜の営みはしたのかぁ〜い?イチャイチャ、アンアン!ってね」

「なんだろう、帰ってもらっていいですか?」


マジで帰って欲しいんだが、今の状況だと不法侵入で訴えれるけど?てか何が目的なんだよ


「私は密会をしにきたんだよ」

「密会とはなんでしょうか?てか、普通の喋り方できるんですね」

「クソ真面目な話をしにくたんだよ。今はあのブラコンちゃんはいないからラッキーだ。私の言うこと聞かないと腹に穴を空けるけどそれでも良きぃ?」

「ゲフッ!?まだ、言うことを聞かないとかより聞いてないんですけど」


マジでこの人なんだよ!?ど剛速球のどストレートパンチをニコニコとしながらぶっぱなすて来たけど本当に何?え、俺なにか悪いことした


「早くしろのこ・ぶ・し♡男は女にイジめられるのが好きなんだよねぇ〜?」

「は?」

「口ごたえしないでよぉ〜、レディーにひどいなぁ。まーくんちゃんさん?早くしないと、おねえちゃんと営むための股間に生えてる聖剣エクスカリバーを破壊して女の子にしちゃうよ?包丁はどこかなぁ〜?」

「わわわ、分かりました!とりあえず支度をしますよ....」


ガチで怖いんだけど。この人マジで人を躊躇なくニコニコしてぶち殺すタイプの人でしょ!?まだ要件を教えてくれないんだが、俺ってなんかう海にでも鎮められるのかな?今日が最後だと思っておこう。いい人生だったよ。最後は咲希さんと一緒にしたかったけどな



「それじゃあまーくんだっけ?真希くんかなぁ?どっちがいい?」

「後者で」

「おっけ〜じゃあよろしく」

「俺、どうすればいんですか?」

「とりあえず、話をしたいからついてきて〜重要なトーキングタイムなのよ」


俺は本当に生きて帰れるのだろうか?というか咲希さんが家に帰って俺が居なくて大丈夫なのだろうか?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る