第41話 ヘンだぜお前
咲希さんとイルミネーションを行って楽しかったと思ってる。だけど、好きな人の一件で妙に心に引っ掛かるところがある。なんというかあの時の咲希さんは咲希さんらしくなかった感じがする。それに自分に話したらまずいって言ってたけど、それはどういうことなんだろうか?俺が好きな人ができたらがっかりするとかそんな気遣いか?分からないさっぱり分からないものだ
「真希、どうしたんだよ?眉間にシワ寄らせて難しいことでも考えてるのか〜?
なぁ、お前!?聞いてるか!」
「ん?あぁごめん」
「大丈夫か真希?ヘンだぜお前?」
「ヘンってどこがヘンだよ?」
自分にどこかおかしいところがあったのだろうか?なにがおかしいのだろうか?頭になにかゴミでもついてるのか?
「違うよ!そういうことじゃなくてさ、お前は何を悩んでるんだよ?俺が声を掛けても気づいてくれなかったじゃないか。悩み事あるなら話せよ」
「あぁ、ごめん。俺さ、昨日咲希さんと夜にイルミネーションにいったんだよ」
「おぉ〜、えぇやんけ。それでどうだったんだよ?」
「好きな人がいるって教えてもらった」
「え、それは....!?」
それはそうなるであろう。イルミネーションを夜に楽しんでいたら急に好きな人がいるって言ってくる事実があったらみんな驚くだろうな
「まぁ、なんというか釈然としない感じだったよ。なんというかモヤつくんだよ!はっきり言ってくれない感じで何か隠してる感じというかさ」
「それはどういうことんなんだよ。全体的にどんなことを言ってるんだ?しかしなぁ
お前にしては悩む内容が珍しいよな」
「なんか、俺には言っていいものなのか分からないとか言っていてた。それで毎日いて隣にいる子だって言っていたんだよ」
「あのさ話を聞いて思うんだけど、それでなんでお前はその話で悩んでるんだよ?」
なんでだ?自分でもなんでなのか分からない。これはなんだろうか?このモヤつく気持ちっていうのは、いったいなんだろうか
「さっきも複雑そうな顔していたけど、もっと複雑そうな顔になったな。俺さ、この謎を解いちゃったかもしれねぇ」
「何をだよ?」
「咲希さんは、お前のことが好きなんじゃない?」
「なにか根拠でもあるのかよ?」
「だってさ?お前にいっていいか分からなくてさ、それで毎日となりにいる人って言ったらさ真希、お前しかなくね?」
言われてみたら確かにそうかもしれないような気がした。でも、そんな訳ないはずだ
さすがにいくらなんでもそんな訳ないはずだ
「そうか?」
「いやだってさ?どう考えてもそうじゃない」
「そんな訳ないだろ!?お前、というか何ニヤニヤしてるんだよ!気色悪いぞ」
「でも、俺は咲希さんとお前が恋人関係になってくれるとすごいなんというか、いい感じする。エモいっていうのかな?とにかくいい」
それってお前の個人的な要望にすぎないんじゃないか!?お前の都合でそうはならないぞ
「それはお前の要望にすぎないんじゃないか?そういうのはアニメでしかないんだぞ」
「分からないよ?この世は小説より奇なりであるからね。それにしても真希は咲希さんのことは好きなんなのか?」
「それは好きだよ」
「それはどういう好きという感情なんだ?」
賢斗にそう言われた瞬間、急に胸が痛くなった、ふところらへんに急に激痛走ったけど、これなんだよ?
「うぐっ!いてててっ!家族だよ!家族として好きなんだよ。でも1人の女の子として好きなところもあるけど」
「ふ〜ん、じゃあ真希が恋してるって可能性は」
「あるわけないだろ!?なんでそうなるんだよ。女の子としても好きなところがあるけど、それが恋愛感情になる訳にないだろ!?」
「ふ〜ん、やっぱりヘンだぜ。お前」
「いい加減にしろ!もうからかわないでくれ!」
久しぶりに頭がカッとしてしまった。賢斗はごめんと一言いって去っていった。なんというか賢斗に対して申し訳ない気持ちになった
放課後、咲希さんと一緒に帰ってる。咲希さんはいつも通りニコニコしている
それにしても自分はヘンなんだろうか?
「どうしたの?まーくん浮かない顔をしてるけど」
「自分ってヘンですか?」
「そんな訳ないよ!なにか、からかわれたの?」
「いや、その」
「ハッキリ教えて」
そう言われたら、正直に言うしかないす。なんというか咲希さんの前では自分は嘘がつけれない
「俺、咲希お姉ちゃんのこと考えていたらからかわれたんです」
「え!?私のこと、なんだか恥ずかしい」
「それで、賢斗のヤツに咲希お姉ちゃんのこと考えていたらお前はヘンだって言われたんですよ」
「そんな、まーくんはヘンじゃないよ!私のこと考えてくれたんでしょ?私はとっても嬉しいよ。たぶん、恋愛関係のことで言われたんでしょ?もしかしてまーくんの好きがそういうふうに見えちゃうのかな?嫌だったら言っといてあげるよ」
「ありがとうございます。やっぱり咲希さんって優しいですよね、優しいところ好きですよ」
咲希さんは顔を真っ赤になって恥ずかしそうにしていた。俺って何かハレンチな事を言ってしまったのだろうか?でも、そんな咲希さんが好きなところだ
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