第35話 すごろく
放課後、家ですごろくがやることになった。どうしてこうなった
なので、俺の隣に咲希さんが座っていて。反対側には賢斗カップルがいるという
状態なのだが、賢斗は家のデカさに感動しまくって周りをキョロキョロとしまくっている。どうやら、様子を見る限り賢斗の家よりこの家はデカいみたいだ
「新築一戸建て!一括払い!すげぇよな」
「まぁ、俺もすごいと思うよ」
「咲希、すごいね!この家」
「あぁ....みんな家のことしか興味ないのね」
まぁ、それもしょうがないだろう。こんなご立派な新築一戸建てを一括払いしたって聞くとキョロキョロ見渡したくなるのも分かる。それよりすごろくはどこにあるんだ?
「そりゃあそうでしょ!新築一戸建ての一括払いなんてすごいよ!」
「あはは、それはお母さんがスゴいだけだよ」
「咲希のお母さんってスゴいもんね〜世界を周って仕事してるんでしょ」
「うん、そうだね。今はパリにいるらしいよ」
前行ってた時上海って言ってたけど今度はフランス!?いったい、あの人なにしてるんだよ!?
「マジで!?ソイツはすげぇな。それよりすごろくは!?」
「それじゃあ始めようっか」
ということですごろくが開始した。一応説明をするとすごろくは誰が一番はやく着くかというゲームだ。コマによってはマスが進んだり下がったりする。
じゃんけんで自分が勝って自分から時計周りになることになった
「じゃあ、自分から行きますよ。よっと!6だ幸先よいな」
「じゃあ、私ね!6だ!これでまーくんと一緒だよ」
「じゃあアタシか。よっと、3だって。ん?2マス進めって?やったぜ」
「俺いくぜ!なんだ1かよ」
序盤で結構盛り上がってる。すごろくって最初からこんなに楽しいものだったのだろうか?とりあえずすごく楽しい
「じゃあ行くぞ!よっ」
すごろくを初めてかれこれ1時間経った。みんなすごい盛り上がっている
自分はあと7マスで上がりになれる状態だ。咲希さんは残りは10マスほどのところだ。あと二人は少し遅れているながらも追いついきてる
「じゃあいくよ!えいっ!4だ、どこにいくかな。え!?好きな人がいるかいないか言ったら2マス進んで良いってどっどうしよう!?」
「え〜咲希いるの?好きな人って」
「あ、いやその!」
「言わないと進めれないけど?」
咲希の顔が真っ赤になってる。この人っていつもこういう質問来ると毎回こうなってるよな。恋愛的な質問とか言われるの本当に弱いよな
「い、いるよ!」
「え、ええええ!?そうなの」
「わわわ私だって乙女なんだからっ!」
その発言と仕草がかわいいすぎるんだが。ちょっと胸のハートをぶっ刺してきた感じする。かわいい、好き
「ふ〜ん。じゃあ私の番ね。1かぁ〜残念」
「おっしゃ!俺がやるぜ!よし4だ。っておい5マス戻るってなんだよ!誰か説明してくれよ!」
「ルールなんだから。しょうがないだろ?せいのっ6だ!あと一つなのに!まぁ次で勝てるな」
これは価値だな。1を出すと1マス戻るマスになっちゃうからダメだから、次で2以上を出さないと行けないな。そうじゃないと勝てない。そこでモタモタしてる間に咲希さんに抜かれてしまう
「真希、お前の番だぞ」
「え、あぁ...いくぜ!ヨシ決まったあああああああ!」
「やられた」
「2着は咲希さんかな?俺は上がったのでお疲れ様でしたぁ〜」
まさか自分が一番に上がるとは思っていなかった。正直、すごろくはルールぐらいしか知らなくて実際にはやったことがなかった。だから1位を初めてやって取れたのは嬉しい勝った
「なんか、悔しい!早く上がって2位を取ってやる!」
すごろくの結果は自分が1位で2位は咲希さん、そして3位が賢斗でメイナさんだった
意外と賢斗がビリになると予想していたが、急にグイグイと追っかけてきた。そしてなんと3位になった。これには予想外だった
「なんで賢斗が抜いちゃうの!?」
「メイメイがサイコロでしくじるからだよ」
「まぁまぁ、そんなことだってあるよ」
「レディーファーストって知らないの?」
「そんなことやってたら純粋に楽しめないじゃん」
この二人、予想以上に仲がいいみたいだ。彼女とは上手くいってそうで良かった
それはなによりだ
「そういえばメイナちゃんって彼氏できたけどどう?」
「すごく良いよ!すっとこどっこいなところある子だけど。優しいし、素直でかわいい子だよ。遊ぶ時とかすごい楽しいし」
「やっぱ彼氏がいると楽しい?」
「うん、そうだね!彼氏って居てこんなに楽しいのかって驚いたよ」
やっぱ恋人がいるといないでは結構、差があるんだな。俺も恋人ができたら変わるのかな。少し想像したけど、まず相手が上手くできなさそうだな
「それにしても、二人って仲が良いよね」
「あぁ、ありがとう」
「まるで恋人みたいだよね。私も咲希みたいになりたいな」
「そっそんな!恥ずかしいって」
やっぱり、恋人とかカップルって言葉に弱いよな。そんな恥ずかしいことなんだろうか?冗談なんだけど、真に受けちゃってるのかもしれない
「咲希お姉ちゃん、恋人とかカップルって言葉は禁句なので」
「あぁ、ごめん!気をつけるよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます