第31話 ご注文は何にいたしますか?
「おかえりなさいませ、ご主人さま!」
今見てる光景は夢なのだろうか?いったいい何が起きてるんだ、思考がピタリと止まったぞ。誰か説明してくれよ!それより、メイド服でも咲希さんが来てるメイド服は
めっちゃエロいヤツじゃん....胸の露出があって理性がヤバい
「え、ええ....?なななんですか?」
「メイド喫茶、簡易版だよ!嬉しくなかった?」
「いや、そんなことないっすけど」
「じゃあ、問題ないね!ささ、お席にお座りください」
この後、自分はマトモに生きて帰れるのか心配になってきた。そして邪な気持ちが自然と湧いてくる。駄目だ!しっかり紳士は失格なのだが、せめて性に飢えてるお猿にはならないようにしよう
「こちら、おしぼりとなります」
「おぉ、すごい!しっかりとしたおしぼりだ」
「ご注文は何にいたしますか?ご主人さま」
「あのメニューって」
「こちらとなります」
え!?すごいメニュー表あるの?ずいぶんと本格的だな。メニュー表を開くと文化祭の使い回しだと思いきや、しっかり内容が違う。価格は書いてない仕様になっている
そう、違うんだが....なにか異様なメニューがあるのだが
「あ、あの」
「どうされました、ご主人さま?」
「この『わ♡た♡し』ってなんでしょうか」
「ご主人さまが良い気持ちになれるメニューですよ!」
その格好でそう言われると今、自分はいかがわしいお店にでもいるような気持ちになった。すごい意味深な風にしか聞こえない
「は、はぁ.....」
「この萌え萌えアルティメットエディションフルコースですと、さらにサービスがあってオススメですよ?」
その注文名を書いたヤツは厨二病全盛期の中学生にでも書かせたのか?正直頭がわるすぎる名前なんだけど、そのサービスっていうのも何か怪しい
「じゃあ、サンドイッチで」
「え....?」
これは気まずい雰囲気になったな。たぶん咲希さんはこれを頼んでほしかったのだろう。俺って空気読めないヤツだな
「いやいや!あの萌え萌え....その」
「かしこまりました!いますぐやりますね!」
今から作るのか。でも、本当のメイド喫茶って厨房のおじさんが作ったのを運んできただけだから、なんというかコレはコレですごくいい感じする
「おまたせしました〜!オムライスです!」
「おぉ!すごいオムライスだ咲希お姉」
「ご主人さまに私のことを咲希ちゃんって呼んでくれると嬉しいです」
「じゃあ、咲希お....ちゃん!コレ、スゴいよ」
咲希はすごいニコニコしている。しかしながら思うのだが、俺より咲希さんの方がワクワクしている感じだ。
「ケチャップでハートを描きますよ?一緒にやりましょう!萌え萌えキュン!って」
「は、はい」
「いきますよ〜」
これは絶対にやらないと後で面倒くさいことになるヤツだからやるしかない!というか、なんで俺がご主人さまなのにメイドに接待しないといけないんだよ。というか描いてるものがおかしいぞ?ハートって言ってたけど、矢印かいてる、そして次に矢印の先端にハートを描いてるぞ....?これってまさか!?
「じゃあ言ってくださいね?せーの」
「「萌え萌えキュン!」」
「さぁ!め・し・あ・が・れ」
恥ずかしさのあまりに死にそうだ。それよりこのオムライス描いてあるものが内容が内容だから食べにくい
「食べさしてあげますよ。ほら、あ〜ん?」
「あ、あぁ....!あつつ!」
「大丈夫ですか?」
「美味しいよ?」
咲希さんはニコニコとしている。それにしても咲希さん、めっちゃ張り切ってるよな
あと咲希さんの姿見てると何か本能の何かがくすぐってきてる感じがする
「お隣座っていいでしょうか?」
「いいですけど」
「ご主人さまはいったい何を食べたいですか?サンドイッチ、ケーキでもなんでも作ってあげますよ?私を食べてもいいんですよ?」
「えっと....」
駄目だ!無意識に視線が咲希さんの胸に寄ってしまう!どうしてだ?でもなにか誘惑的でついつい見てしまう。なんてえっちな格好なんだろうか
「ご主人さま?ご主人さま〜!?」
「あ、えぇ!どどうしたの?」
「その格好えっちだよね。胸がすごくえっち。もふもふしたい」
あ、やべええええええ!何言ってんだああああああああああ俺のバァカ野ッッ郎!
セクハラだぞ!マジで何言ってるんだ
「う〜ん、ご注文は私の胸ですか?」
「うえ!?」
「ご主人さまのえっち。でもやってあげますよ」
「ええええええええ!?」
咲希さんの胸に顔が埋もれた。俺なにやってるんだろう?あぁ、でもなんかよくわからないけど最高だ。素肌の胸は最高にいい。頭がとろけてしまいそうだ
「あ〜ヤバい....」
「顔を上げてください。ご主人さま」
「え?」
顔を上げた瞬間、キスされた?ここここれは!?いったいどういうことなんですか?
なぜかチョコレートの甘い味がする
「これはどどど、どいうことですか!?」
「フルコースのデザートですよ?どうですか、良かったですか?」
「すごくよかったです」
なんともすごいフルコースだった。後で布団に倒れて失神してしまいそうだ
とりあえず、もうごちそうさまでした。これのおかげでもう1人のおサルの俺が
どれだけヤバいかというのが我ながら実感した。だけど、アレはすごすぎるだろ
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