第24話 甘えん坊さん

色々とやっていたら、お昼になっていた。ということはお昼ご飯を出さないといけない。お昼ごはんって何を出せばいいんだろうか?自分のは適当に作れば良いのだが、咲希さんは風邪を引いてるからそうも簡単に同じものは出せれない。分からない

そもそも、咲希さんは食欲がない可能性だってあるかもしれない

とりあえず、咲希さんに聞いてみよう



咲希さんの部屋をノックをすると、返事が聞こえた。なので部屋に入った

だけど、体を起こしてない?それだけ体が辛いのだろうか?

咲希さんに近づいてみると、なんと寝ていた!え、さっききの返事ってなにあれ?

まさか、寝言!?


「ん....まーくん?」

「あ、すすいません!食欲ってありますか?」

「まーくんを食べたい」

「え!?」


風邪でおかしくなったのだろうか?自分を食べたいとはいったいどういうことなんだ?!それにしても食欲はどうなんだろうか?


「まーくんならペロッと頂いちゃうよ?ふふふ」

「えぇ....?その、食欲ってあります?」

「少し何か食べたいけど、たくさんは食べれない感じする」

「そうですか、ありがとうございます!」

「冷たい!」


急に大声でそう言われたのでドキッとした。冷たいならエアコンをつければなんとかなるんじゃないか?


「冷たい?」

「まーくんが冷たい!もっとさ、風邪引いてる人には優しくするものじゃないの?もしかして世代の差!?」

「あぁ、面倒くさいな....」

「面倒くさい!?ごめんね。私が風邪を引くから良くないんだよね」


違うんだ、そうじゃない。なんでそんなこと言ってしまったんだ!どうすればいいんだよ。なんとかしないといけない


「俺が、咲希さんを温めますよ!ちょっと待っていてください!」

「え!?」

「少し待っていてくださいね」


俺は急いでキッチンに向かった。とりあえず咲希さんにおじやを作ってあげよう

それでいい。とりあえずなんとかしないと!


「まーくんって温かいな。好き」



とりあえず、おじやを作り、咲希さんの部屋に運んだ。そしてノックをすると返事が聞こえた。なのでドアを開いれ中に入った


「咲希お姉ちゃん、持ってきましたよ」

「ありがとう」

「じゃあ、自分はここで」

「まって!」


呼び止められた。何か問題があったのだろうか?もしかしておじやが嫌いなのか!?

なんだろうか?え、なに!?


「あ〜んして....くれないかな?」

「え!?さっきまで」

「いいの!お姉ちゃんの言うことは絶対なんだかゲホッゲホ」

「分かりましたよ」


そう言うと、咲希さんは満面の笑みをしていた。この人はどんだけブラコンなんだろうか?


「ふふ、やった!」

「じゃあ、口を開いてくださいよ?あ〜ん」

「熱っ!あついよ!あちちち」

「あ、ごめん!水飲んで」


出来たてなのをうっかり忘れていた。咲希さんがやけどしてないか心配だ。まったく自分のやらかしたことにイライラする


「ありがとう」

「やけどとかしてませんか!?」

「大丈夫だよ?まーくんって優しいよね。まるで、このおじやみたいだよ」

「俺がおじやですか」


なんともいえない表現だ。それだと自分は咲希さんに食べられるということか

なぜか、食べられたいと一緒だけ思ったのは不思議だ


「じゃあ、僕が少し冷ましてあげますね」

「あ、ありがとう」

「今度は熱いのを食べさないですからね。あ〜んですよ。あ〜ん」

「うん、美味しいよ!まーくんすごいよ」


なんかべた褒めされた!?いや、嬉しいには嬉しいけど咲希さんの料理のクオリティーからしたら歯が立たないレベルだぞ!?


「すごくないっすよ。咲希さんの方がすごいですよ」

「えへへ、ありがとう。だけど、まーくんも十分すごいよ」



咲希さんが食事が終わり、下膳の準備をしていた。ご飯は残ることなくキレイに完食をしていた。自分が作ったからって張り切って食べたりしてないかと不安なところもあるけど、それでも食べたことにはヨシとしよう


「まって」

「え?下膳するのんですけど」

「いかないで....隣で寝て。私が寝るまで隣にいて」

「でも配膳が」

「後にしてよ?ね」


なんだこれ?なんとも言えないが咲希さん風邪のせいで顔が赤くなってるのがすごくいかがわしいくて誘惑的な雰囲気がある。だめだ!あそこに入ったら咲希さんに風邪を移される可能性がある。だから


「しょ、しょうがないですね.....」

「ふふふ、ありがとう」

「咲希お姉ちゃんって甘えん坊さんですね」

「まーくん言われるの恥ずかしい....」


ベットで横になった瞬間、咲希さんからすごい勢いで抱きしめられた。お互いの体同士が絡み合い、そして風邪を引いてる影響なのか息が少し荒い。それがすごく男の本能をくすぐってきてる


「あ、ヤバい」

「まーくん抱きしめると安心する。このままずっと抱きしめてたい。ハァハァ....」

「咲希お姉ちゃん、理性が」

「一緒にこのまま朝まで寝よう?大好きだからずっと」


アレなんか体から力が抜けてきたな。なんか暖かくて気持ち良くなってき感じするな

視界がなんか暗くなってきた感じするけど、まぁいいっか



ピピピとアラーム音が鳴ってるよな音がする。アレ、もしかして俺寝ていた!?

急いで体を起こすと朝の7時になっていた。しかも隣に咲希さんがいるしヤバいぞ

こ、これは!


「咲希おねええええええちゃんッッッ!起きてください!まずいです!」

「んぬ...おはよう?まーくん」

「咲希お姉ちゃん7時です!ヤバいです」

「あああああああああああああああ!まずい!どうして起こしてくれないの!?」


まさか寝てしまうとは思わなかった。それより急いで学校にいかないといけないぞ!?

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