第23話 病欠します!

遊園地に咲希さんと一緒に行って3日経った。けれど、あの時に観覧車でキスされた時の印象が未だに強烈に残ってる。いったい、あの人の頭はどうなってるんだろうか?


「まーくん、もう10時半だよ!もう寝ないと駄目だよ?」

「あぁ、ごめん。結構、テレビが面白くて番組が終わる時間が遅かったから」

「それはしょうがないかもね!でもしっかり寝ないと風邪ひいちゃうよ?」


確かに、ココ最近は寒くなってるし風邪をひくっていうのもあながち間違えじゃない気がする


「確かに寒くなってるし、風邪は引くかもしれないですね。それじゃあ、寝るので咲希お姉ちゃんもしっかり寝てくださいね」

「うん、ありがとう!さっきのかわいいかったなぁ....」

「どうしました?」

「あ、なんでもない!?おやすみ」



朝だろうか?少し寒いが起きないといけない。今は何時だろうか?時計を見てみると6時半だった。いつもの時間に起きたから良しとするか


「よし起きるとするか」


制服に着替えて食卓に向かった。しかし咲希さんは食卓にいなかった。もしかして寝坊でもしてるのか?咲希さんがそんなことあるのだろうか?とりあえず咲希さんの部屋に向かった。咲希さんの部屋のドアをノックした。けれど反応はまったくなかった


「咲希お姉ちゃ〜ん!」


そう言っても反応しなかった。するとカチャと音がなった。そしてゆっくりドアが開いて咲希さんが出てきた


「あのね、まーくん。ゲホッゲホ!風邪引いちゃったみたい....だからご飯済まして、学校に一人で行ってきて。ゲホッゲホッ」

「とりあえず、分かりました。咲希さんが病欠するの俺がやっときますから横になってください」

「分かった。ありがとう、まーくん」


そう言って咲希さんはドアを閉じた。しかし、結構ツラそうにしていたな

アレだと家に一人にしてはまずい気がする。だから俺も休むしかない。

とりあえず電話を学校に掛けよう


「とりあえず、電話掛けないとな。あの状態だとな」


電話を掛けると、中々うまく繋がらない。忙しいのだろうか?そう諦めた瞬間、電話は繋がった


「あの、1年4組の柴田真希です」

「あぁ、柴田か。どうした?」


相手は自分の担任の先生だった。これならハナシが楽に済むかもしれない

それより、要件を早く言って済ませないといけないな


「病欠します!あと姉の咲希も病欠します。風邪です」

「分かった。二人して病欠かよ....まぁ、いい分かった」


なんとか休むことはできた。あとは朝ごはんを作らないとな。咲希さんにはポトフでも作ってあげようか。俺は面倒くさいからトースト食べるだけにしよう

とりあえず、ポトフを作るとするか


「よし、まず具材をそろえて開始するか」


冷蔵庫からポトフを作るための具材を探した。すると自分の求めてる具材が全部あった。この冷蔵庫は、なんでもあるな。どっか青い丸っこい猫のポケットみたいになんでもあるぞ


「うわぁ、すげぇ、なんでもあるな」


とりあえず、今日は休んだから時間はある。だから、そんな焦らないで作れるから

しっかり落ち着いて作ろう



とりあえず、自分の朝ごはんとポトフができた。ポトフは家庭科の授業で作ったことがあったからなんとかなった。これで咲希さんに食べてもらえればいいんだ

俺は咲希さんの部屋にポトフを持ち向かった


「咲希さん!ごはんですよ?」


すると、咲希さんがドアをゆっくりとドアを開けて姿を現した。咲希さんは少し震えて寒そうにしてる


「ごはんって?まーくん学校は?」

「休みましたよ。咲希さん一人で、家に居させてはいけないですから」

「そ、そんな!でも、わざわざ私のために作ってくれたから食べるよ」

「ごはんは残していいですよ。無理は良くないですから」

「ありがとうね」


咲希さんはポトフを受け取り、ドアを閉じた。咲希さん大丈夫だろうか?少し心配だ




しばらくして、咲希さんの部屋に向かった。すると、ポトフが入っていたスープボウルは空になって置いてあった。そして付箋が地面に貼ってある

付箋には『一人で寂しい。まーくん、時間があればだけど私の部屋に入って欲しい』

と書かれていた


「あちゃ〜これはな、嫌な予感がするぞ」


とりあえず、下膳とかして咲希さんのお望みの通り部屋に入ってあげよう

でも、風邪は引きたくはないな



とりあえず、要件は済まして咲希さんの部屋に今いる。咲希さんは隣にいるだけで安心すると言ってるけど、これでいいのか?


「まーくん、ゲホッゲホ!ばっか言ってたけど私が風邪ひいちゃったね」

「相手の面倒なんてみないで自分のことの面倒を見てから言ってくださいよ」

「面目ないです!うぅ」

「まったく....ってもう寝てる!?」


これには果たして俺がいる必要性はあったのだろうか?俺は子守りか何かなんだろうか?何をしていたのかさっぱり分からない


「まーくん、好き....」

「え!?」


寝言なのか....ドキッとした。でも寝言で言うのはすごいな。あと、お昼と夜も考えないといけないのか。なにか面倒くさいことが起きないように願いたい



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