第19話 ホモデートやん!
どうしてこうなった。俺は賢斗と水族館の入り口に立ってる
なぜだ!こういうのは咲希さんとかと行ってキャッキャウフフするやつだろ!
コイツぅ....いったい、よりによって水族館を選んだんだよ!?
「男二人でこれ水族館で行くなんてあんまりすぎるだろおおお!ホモデートやん!」
「いいじゃないか、ここはホモデートで」
「嫌だね!俺は絶っっっ対嫌だね!水族館なんて」
咲希さんが俺が賢斗と遊びに行く時に少し寂しそうな顔していたけど、その時にコイツをドタキャンして一緒に水族館に行きたかった!あぁもう!でも、約束したことだからしょうがないか。トホホ....
「お前、本当にホモになったのか?」
「いやホモじゃないね!」
「じゃあ、こんな恋人デート鉄板コース的なところで遊ぶって考えるなよ!」
「え〜?水族館いいじゃん?ほら、行こうよ」
ということで入場したのだが、水族館は今までで1回しか行ってないかもしれない
いつぐらい前か覚えてないけど小学生の時行ったのが最初で最後だったはず
それ以降、水族館なんて行けるとは思っていなかった。だから、こうしてまた行ける
のは考え深いのかもしれない
「おい、どうしたんだよ?急に真面目そうな顔して」
「いや、水族館に俺一回しか言ったこと無いんだ。だから、また水族館に行けたことが少し考え深いなぁって思った」
「へぇ〜、そりゃあ良かったじゃんか」
「それでも、女の子とこういう場所に行きたかったな!クソが」
こんな容姿が良いやつといたって歩いていく女子は賢斗を見てかっこいいやら言われるんだから、なんかムカつく。コイツ早く女の子と付き合ってくれ
「お前」
「モテないって言ってるだろ?」
「おん、そうだけど。だって実際モテないじゃん」
「周りを見てみろ。周りの女の子がお前の事を二度見とかしまくってるぞ。しかもかわいい子とかが二度見したし」
「ええええええええ!?マジ」
あああああああああ、ムカつく!イケメンって言われるヤツ、ムカつく。無自覚なのかよ。やっぱりコイツのこと好きな女の子とか一人くらいは、いるだろ!
「お前、人の視線って感じないの?」
「アレ!マグロじゃん、すげ〜」
「人の話を聞けっつーの!アホ」
「あぁ、ごめんごめん。気づかなかったわ。それよりマグロだぜ!」
コイツは女の子よりマグロかよ。女の子の出会いとかよりマグロなのかい
マジで小学生みたいなヤツだな
「お前、女の子よりマグロなのかよ!?」
「あ、女の子で思い出した。そういえばさ」
「なんだよ?」
「リンスタのDMが女の子がから来たんだよね」
DMってなんだ?おじさんにそんな難しい言葉はさっぱり分からないぞ?
リンスタはSNSで陽キャさんがワイワイやってるアレなのは分かる
しかしDMっていうのがさっぱり分からない
「DMってなんですか?」
「DM知らねぇのかよ!?ダイレクトメッセージの略で直接会話できるヤツ」
「あ〜そうなんだ。それで女の子からメッセージ来たんだ?」
「まぁね〜」
それはすごいな!?てか、お前ちゃっかりしてるなぁ〜!まぁ俺も人のことを言えないか。コイツに一緒に同衾した話も少し前までしてなかったしな
「すっげえじゃん!え、その女の子ってかわいいの?」
「お前、水族館行ってその話題かよ?もっと魚とか見て楽しむとかないのかよ?」
「あんま、出会いがないからさ水族館で雑学でも言おうかと思ったけどやめたわ」
本当はあんま出会いが少ない賢斗だから、オスからメスに性転換する魚がいるから
お前もそうすればって言うつもりだったけどイジれなくなっちゃったじゃないかよ!
「なにそれ?教えてよ」
「性転換する魚がいるんだけど知ってる?だからお前も彼女できないなら思い切って女の子になったらどうだって冗談言いたかったけ!もう、いいよ」
「えぇ!?そんな魚いるんだなぁ〜、俺も女の子になるのありだな。女の子になって真希を俺の虜にさせたりとか面白そうだな」
「やっぱ、お前はホモなのか?」
それは少し引いたわ。さすがに、えぇ?コイツの頭っていったいどうなってるんだよ?どうしたらそういう回答が出るんだよ
「いや〜、分からない。ただし、巨乳は好き」
「それ、水族館でよく言えるな。大丈夫?家帰る前に病院行ったほうがいいって」
「そうだなぁ〜、アレ!?タカアシガニじゃね?デカくね」
「デカいなぁ」
タカアシガニってあんなにデカいんだ。脚を全部伸ばしたらとんでもないサイズになりそうだな
「なんか、怖いな」
「なにガキみたいなこと言ってるんだよ。それより、タカアシガニって食えるらしいよ」
「マジで言ってるの!?すげ〜、アレ深海生物だから食えないのかなぁって思ってたけど」
「それより、こうやってお前と遊べるなんて思わなかった。なんか、それはそれで良かったからさ」
確か俺も友達と遊ぶのは小学生以来だ。また友達と、どっか行って遊んだりできたのは良かったかもしれない。賢斗に一度、誘われたことがあるがバイトの事情で断ってしまったから、こうやって遊べるのは良いことかもしれない
「ハハハ、確かにそうかもしれないなぁ〜ってなんか通知が来たな」
スマホ画面の通知を見ると咲希さんメッセージだった。これはかなり不満そうに思ってるみたいだ
『ま〜んくん?男の子同士で水族館行ってるの楽しい?お姉ちゃんと行ったほうが絶対楽しいって!なんでお姉ちゃんと行ってくれないの?』
そのあとピコンピコンと通知がなりメッセージが増えてる!?
これはヤバいな、ハハハ...てか、なんでこの人水族館にいるって知ってるの!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます