第18話 最近冷たくね?

昨日はスマホを機種変更した日だった。スマホはとんでもないほどヌルヌルと動いてすごかった。ちなみに昨日、機種変更をやった理由はちょうど少し仕事に時間の合間ができたからとカヤさんから説明された。カヤさんは家には一緒に帰ったけど、

夕食とお風呂を済ましてタクシーで、すぐに行ってしまった。カヤさんとはそんな長くいれなかった気がする


「遊園地デートなぁ〜」

「なぁ真希、最近、俺に対して冷たくね?」

「えっ?」

「冷たいって言うか〜なんっつーんだろ?あまり話してくれないなぁって」


そうだろうか?普段通りにしてるつもりだが、もしかしたら咲希さんといる時間が多いから、嫉妬でもしてるのかもしれない


「なんだよ?ちょっと嫉妬してる彼女が言いそうなことを言ってどうした?」

「なんか、前よりそっけないというか」

「あぁ、咲希さんのこと考えてることが多いからなぁ」

「なんやそれ!?」

「いや、なんというか」


いつ何が起きるかと予測不可能なところがあるから、色々と考えたりしてる

あと咲希さんとの用事の予定とか考えてるから....ってあれ?俺、咲希さんのことしか考えてなくね?


「そういえば最近、少しぽっか〜んってしてるけど大丈夫か?ちょっと幸せそうな顔してるし、どうした?」

「そうなの?咲希さんのベッドで一緒に寝たかな」

「おま、お前....なんつーった?」


あ、ヤベぇ....これはダメだったわ。咲希さんとの話題を賢斗の前で言ってはいけないんだった。しかも、よりによって一番ヤバい発言をしてしまった。これはまずいな


「いや、なんでもないよ....?」

「えっちなことしたのかよ!?義姉だから問題ないって思ってるかもしれないけど、それはちょっと世間はゆるしてくりゃあせんよ?」

「えっちなことなんてしてない」

「嘘つけ!目が游いでるぞ。説明しろ」


アレは事故っていうか不可抗力?いや、なんて言えばいいだ?抱きしめられながら脚を絡まれている状況で動けなかったから、しょうがないでしょ!


「いや、そのあれだよ」

「はよ説明せんかい!」

「キスした。いや、されたが正しいな。抱きしめられて脚が絡まれて動けない状況ですごいキスされた。なんか、すごい長いキスだったような」

「うぎゃああああああああああああ!聞きたくなかったよおおおおお!俺も咲希さんと寝てみてえええええええええええ!あぁ....」


いやいや、説明しろって言ったのは賢斗じゃん。それは俺は悪くないだろ?

自業自得じゃないか?


「いや、聞きたくないって言ってもさ」

「いや、ふっざけんなよ!こっちは色々と考えて必死にやってるのに貴様ァ!許さんしばくわ!俺もそんなことしたいよ....女の子とロマンチックな感じでさぁ」

「賢斗そんな悲観するなよ!」


賢斗はモテない要素なんて一つもないんだからな!ただただ出会いが良くないだけなんだよな。っていうかコイツ、バイトやってたけ?


「いいよ、俺は永遠に童貞で一人暮らしでおっさんになるんだよ。ハハハ....」

「賢斗!お前が見えてないだけで好きな女の子だっているはずだ!」

「というか、咲希さんってブラコンの域を超えてるだろ?」

「まぁブラコンを超えたなにかって感じもある」


咲希さんってよく分からない。これは家族愛なのか恋愛的な行動なのか?

どっちともつかない。でも、さすがに恋愛的はないか。


「それにしてもいいなぁ!俺の好きな人とイチャイチャしていて」

「賢斗もさ、出会いが本当に悪いんだよな。パンを咥えて急いでる美少女とぶつかってきなよ」

「お前のノリ古すぎるだろ!今の時代はな急に告白するのから始まるんだよ。いくらなんでも、テレビを見てなくてもそれくらい学べよ!おじいちゃんかよ」


貧乏イジりはやめてくれよ....最近になって最新技術を知ってるんだからよ

なんか最新のスマホが手元にあるし。よく分からないんだよ!


「悪かったね!こっちは時が止まっていた生活してたんでね!今の愛読してるものが江戸川乱歩の作品で悪かったよ!家の炊飯器が10年落ちの炊飯器だったしな!家の電気も蛍光灯だったけどな!悪いか?」

「ごめんってば!それより、なんかお前のスマホ新しくなってないか?」


コイツ気づいていたのか、少し驚いた。あまりスマホは取り出すことがないから気づくとは思ってなかった


「あぁ!気づいてたんだ?昨日スマホを新しいのにしてもらったんだよ。まぁあまりよくスマホのこと詳しくないけど14万するみたいでさ」

「見せてくれよ!」

「あ、あぁ」

「えぇ!?これはすげええな!今、話題の新機種じゃん。良かったな!前のオンボロスマホから卒業して」


確かにそうだ。また、あの悪魔のオンボロスマホが戻ってきた時は頭抱えるわ

アレには絶対戻りたくない


「まぁ、そうだね。ありがとう、それにしてもカメラがキレイらしくてさ」

「そうだぞ!それめっちゃすごいぞ」

「だから、このカメラで色々撮るために遊園地にデート行こうって言われた」


あ、また口が滑った。まぁ嬉しいことはポロって言うところがあるから、そうなってしまうのかもしれない。それにしても今日はよく口からポロっと言ってしまうな


「はああああああああ!?いや、殺す」

「ごめんんんって!分かった。今度、遊ぼうな」

「えっ?あぁ、いいよ....真希と遊んだことないからその」


なんだよ?急に乙女みたいなこと言い始めてモテないからってホモになる展開だけは絶対にならないでくれ




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