第17話 鍵っ子同士
学校が終わり、プレゼントの件で一緒に咲希さんといる。現地でカヤさんと会うみたいだ。しかし、プレゼントにカヤさんが帰ってくるか....これはなにか繋がっているのだろうか?なんかとんでもない事でも起きるのか?
「咲希さん、どうしてお母さんが帰ってくるの?というか咲希さんのお母さんって何者なの?」
「う〜ん、すごい人かな。家にめったに帰ってこないし、毎日、どこか世界中に出かけてる人なんだ。私も職業は理解してないけど自分で持ってる大きい会社があって、それで社長をやってるって言っていた覚えがあるよ」
「え〜!?すごいね。少し父さんと似てめったに家に帰らないんだね」
「あはは!じゃあ、まーくんも鍵っ子だったの?」
自分はいつから鍵っ子になったのだろうか?確か中学生になっていた時には父さんが帰らなくなっていた。だから中学生から鍵っ子だったかもしれない。
「中学生の時ぐらいから家には俺以外に誰もいなかったですよ」
「鍵っ子同士だね!私も同じくらいかな?小学生の時はおばあちゃんが面倒見てくれたけど、中学生になってからはおばあちゃんが少し元気じゃなくなっちゃったから」
「あ〜、そうなんですね。でも咲希さんは料理とかしっかりと出来て大丈夫そうじゃないですか?」
「確かにね。生活の衣食住はいつもやっていたから問題なかったね。だけど、すごく寂しかった。いつも一人ぼっちで寂しかった」
自分も少し気持ちは分かる気がする。嫌なことがあっても話を聞いてくれる人間もいないし、辛い気持ちになったこともある
「でもね、まーくんが来てくれたから良かった」
「え?」
「だって、こんなかわいいくて優しい子が来たんだもん!おかげで一人ぼっちじゃなくなったから。もう、まーくん大好き!」
「そ、そんな抱きしめなくても!」
いつもこうやって抱きしめて頬ずりをしてくる。正直いって、咲希さんが居てからは
悩みとか辛いことがなくなった気がする
「着いたよ?」
「えっ?プレゼントって?」
着いたところは携帯電話のお店だった。アレ?プレゼントってもしかして.....スマホの事か!?
「まーくんの新しいスマホだよ!」
「なるほどなあああああああああ」
深く読みすぎたあああああああ!親ってそういうことかよおおお!
未成年は親がいないと携帯電話の契約とかそんなこと出来ないんだよな!
これは以外だった。というか
「どうしたの?」
「いやぁ、なんでもないですよ。ハハハ」
「咲希、それに真希くん。お久しぶりね」
後ろから聞き覚えのある声がした。振り向くとそこにはカヤさんがいた。カヤさんはスーツを着ている。仕事帰りなんだろうか?
「あ、お久しぶりです!」
「元気そうだね。咲希、真希くんとは仲良くなれてる?」
「バッチリだよ!まーくん大好きだもん」
「ずいぶん仲良くなってるわね〜、恋人みたいな距離だね」
そう言われて咲希さんは顔を真っ赤にして恥ずかしそうにして、あたふたしている
そんなに恥ずかしいことなんだろうか?
「咲希どうしたの?顔が真っ赤になってるけど」
「な、何でもない!それより早くスマホの事を済ましちゃおうよ」
「そうね。このあと、また9時の便に乗って上海の方に行かないと行けないからね」
さらっとなんか今すごいことを言わなったかな?このあと、また上海に行かないと行けないとか言ってなかった?
「上海!?」
「まぁ、仕事でよく行くんだけどね。そうだ!スマホ変えたら、連絡先教えるよ。いろんなところの写真送ってあげるからさ」
「本当ですか!?僕、海外に言ったこと無いのでそういうの嬉しいです」
「ふふ、楽しみにしといてね」
携帯ショップに入った。そして受付の席に座った。なんというか慣れてないせいか
ドキドキして緊張する
「いらっしゃいませ、どのような件でしょうか?」
「この子のスマホを変えたいんですけど、一番いいのはありますか?」
「い、一番いいのですか?そうですね....少しお待ちください」
そう言って店員は去っていった。そしてしばらくすると、店員は戻ってきて机にスマホのことに関して書いてある紙を差し出された
「こちらですね、今、最近出た機種がこちらでして。まぁ14万ですがこのプランに入ると安く済むのでおすすめですよ?」
「一括払いでお願いします」
「えぇ!?」
思わず驚いて口から声が出てしまった。嘘だろ?14万を一括払いするだって!?俺には到底理解できないことだ。14万ってかなりの大金だぞ?それを迷いなくやるなんて恐ろしい
「かしこまりました。ではこちらが手続きとなります」
「少し待っていてね。これを終われば真希くんのスマホになるから」
なんとか無事にスマホの買い替えることが終わった。しかし流石14万のスマホっ!
画面がめっちゃヌルヌルと動いてフリーズすることもない
「すげぇ〜」
「細かいことは咲希にお願いね。私はまだ少し時間があるから家で休むから。悪いけど夕食は咲希にお願いしていい?」
「いいよ〜!まかせておいて」
「ありがとう。それから真希くん、そのスマホはカメラがすごくキレイに映るから咲希と色々なところ行ったりして写真を撮ってきなよ?いい思い出に残ると思うよ」
カヤさんがそう言ってニッコリと優しく微笑んできた。確かに14万円もする分
しっかりと使わないと行けないよな
「じゃあ今度、遊園地に行こうよ!」
「えっ!?」
「デートだよ!約束だよ?」
「咲希ったら、ずいぶん気が早いね。まぁいいんじゃないかな」
うううえええええええええええええ!?咲希さんと遊園地でデート!?
またとんでもないことが起きそうだ。誰か助けて
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