第15話 かわいいから好き
今日のお昼ごはんは牛丼弁当だ。なんという事だろう、お昼から牛丼が食べれるとはすごいことだ。もちろん咲希さんのお手製モノだ。だけど胃が心配なところだ
「今日の牛丼に使ってるお肉は松阪牛だよ〜?」
「えぇ!?」
「少し前にお母さん友達からくれたんだ。お母さんはまーくんと食べるときに使いなよって言ったから牛丼にしたんだ」
「うええええ!?じゃあ今日のお昼ごはんは、とんでもないな」
しかもこの松阪牛がたくさん入ってる牛丼とか普通に食べたらどれくらいするんだ?
考えるだけでも、とても怖い。たぶん1500円くらいするのか?恐ろしすぎる!
「それで今日のお昼ごはんはもう一つあってそれはデザートなんだけどなんだと思う?」
「いや、分からないです」
「そっか!じゃああとでのお楽しみだね!さっ食べようよ」
「そうですね、いただきます」
俺はこのスーパー高いお肉の牛丼を食べた。これはヤバ過ぎる!いままで食べたことのない美味しさだ。この美味しさは恐ろしい
「うっっまい!これは美味しすぎる!」
「本当?じゃあ食べちゃいなよ」
「そうします!ごちそうだなぁ」
松阪牛の牛丼は美味しすぎてあっという間に食べてしまった。あんな美味しいものを食べれて幸せだ。なんて幸せなんだろうか
「あぁ〜幸せ」
「うふふ、あとデザートがあるわよ」
「あっそうですね」
「今日はデザートを作ってきたの!さつまいもで作ったスイーツをたくさんね!」
「すごいなぁ〜咲希お姉ちゃんはすごいよ」
でも正直いってお腹がいっぱいだ。さっきの牛丼が霜降り肉だからかお腹に結構きてる。これ食べたら5時間目が出れなくて欠席扱いされるぞ。でも咲希さんが俺のために作ってくれたものだから、しっかり食べないといけないな
「どうしたの?食べれないの?」
「いや、そんなわけないですよ!咲希さんが俺のために作ってくれたんですから」
「そう?嬉しいなぁ〜、でも残してもいいからね?」
「残すなんてもったいないです!食べていいですか?」
「どうぞ!好きなだけ食べていいからね?」
俺はまず、スイートポテトから食べた。口に入れた瞬間、びっくりするほど甘かった
目の眠気が覚める程甘い。こんな甘い食べ物はあるのかと疑う程甘かった
「これはすごい甘い!美味しい。これすごいな」
「安納芋で作ったんだ。私にも食べさせてほしいなぁ」
「えっ」
「あ〜んして?」
ええええええええ!?俺、こんなことしていいのか?咲希さんが口を開いてる
どうしようか?とりあえず、手に持ってるスイートポテトを食べさせてあげよう
「はい、いいですよ」
「あ〜ん、うん!美味しいね〜!あ、まーくんと間接キスしちゃった。えへへ」
「ああああああああああ!すいません!この食べかけのヤツで」
「う〜ん、かわいいからOK!まーくんはかわいいから好きだよ」
そう言われた瞬間とても恥ずかしかった。なんともいえない感じだ
とても恥ずかしい、なんで自分の食べかけのものを食べさせたのだろうか?
結局、お腹が死亡した。トイレにこもって5時間目は出席はできなかった
でもなんとか6時間目は出席ができてよかった。そして、授業が終わって家に帰ってなんとかお腹が正常に戻った
「美味しかったけど、もう疲れた。少し寝るか」
今日もまた横になって屍のように死んでる。もう疲れた。身体がボロボロだ
目の視界が狭まってきたな。疲れた。もう寝よう
「まーくん?」
咲希さんの声が聞こえる。夢か?現実なのか?どっちなのか正直分からない
でもハッキリ聞こえるから現実かもしれない
「んん....?」
「ご飯だよ?」
「あぁ、ありがとう」
「下で待ってるからね」
俺はゆっくりと身体を起こした。そして咲希さんと一緒にリビングの方へ向かった
そして食卓の席をみるとおじやが置いてあった
「まーくん、食べていいよ?」
「咲希さんは?」
「私はもう大丈夫食べたから。」
「そうですか、今日はなんでおじやなんですか?」
「まーくんと一緒に帰った時少しお腹を抱える仕草を見てから、もしかしてと思っておじやにしたんだ」
やっぱり気づいていたのか。咲希さんって本当に優しい人なんだな。その気遣いをしてくれて少し心が温かくなったのを感じた
「咲希お姉ちゃんって優しいね」
「え!?そんな事ないよ。まーくんに言われると恥ずかしい....」
「じゃあ、いただきます」
「ご飯食べたら、お風呂に入ってきなよ。もう8時だからさ?あと私との約束忘れないでね?」
そのことをまだ覚えているのか。それだけ自分と同衾がしたいんだろうか。恐ろしい
やっぱり
お風呂に入ってリラックスしてそして寝る支度を色々とした。それにしても同衾してほしいって言われてもどうすればいいのか。とりあえず咲希さんの部屋に向かえばいいのか?とりあえず、咲希さんの部屋に行くことにした
「咲希お姉ちゃん、いますか?」
部屋にはいないのだろうか?気になって部屋のドアを開けてみた。中には誰もいなかった。俺はなんとなく咲希さんのベッドに腰を掛けた。ベッドから咲希さんの優しい香りがする。この匂いは落ち着く。心地のいい匂いだ
「まーくん」
「へっ!?」
しまった!?後ろに咲希さんがいる!咲希さんの部屋に勝手に入ってしまってるんだ
これはどう言えば良いんだろうか?良い言い訳が浮かばない
「一緒に寝ようね」
「あ、あぁ....うん」
俺はいったいどうすればいいんだ!?ドキドキして死にそうなんだが!?
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