第4話 アランvsルカ
さあ、舞台は整った。日曜日ということもあり、観客は多い。ここはキャパが500人の大型映画館か?ここにいる全員が私の戦いを見ている。よくあるんだよな。こうゆう勝負。この瞬間がたまらない。たまに強い奴が現れるんだ。そしてみんないう。ルカとどっちが強いのかと。で、いっつもやっぱりルカが強いという結論にいたる。
「よろしくね。アラン。負けても泣くなよ」
「ルカ。君、モテないだろ。顔がよけりゃいいってもんじゃないなからな」
「今は関係ない話だね。精神攻撃でもして、始まる前からアドバンテージでもとる弱気な作戦でも思いついたのかな?」
「そんなんじゃないさ。早く準備完了押せよ」
機体はリズでいこう。こいつが一番強い。どんな相手にも不利なく戦える。私みたいに強いやつはこうゆう万能機を好む。あいつもリズでくるだろう。準備完了を押したらお互いの機体が表示された。予想とは異なり、アランはスダクートを使うらしい。あれは燃料とスピードはいいが体力が少ないぞ。舐めてるのか。
3.2.1の合図で試合が始まった。
まずはお手並み拝見といきますか。ライフルを3発とミサイルを撃ち込んだ。お、やるじゃん。最小限の燃料を使って空中でくねくね動き回避された。しかし上手い奴は燃料が切れて、地面に着地した瞬間を狙う。燃料のクールタイムは全部使い切ったら1秒かかるからな。その間は飛べない。着地の瞬間をライフルで狙った。しかし、着地するタイミングを一瞬燃料を使ってずらし避けられた。まぁ本当に上手い奴同士の戦いは着地を狙えないもんだ。これで奴の実力はわかった。
「なかなかやるね。みんなが噂するわけだ」
「あんたも強いな」
アランは隙が少ない。とにかく少ない。どうしよっかな。とりあえず弾幕を張りながら接近戦に持ち込むか。スダクートは接近戦がそこまで強くない。なんだ。この短調な射撃は。さては回避は上手くても攻撃は得意じゃないのか。
「甘いよ」
ライフルの3連射からの一斉射撃。回避できなかった。ライフルの3連射は囮か。体力ゲージが半分減らされた。
「アランが先にダメージ与えたぞ」
「あれは、アランの得意パターンだ」
うるさいなー。油断しただけさ。見てろって。まずは接近して、剣で左から攻撃、と見せかけて至近距離からのライフルそして。お、読んでたね。盾でガードされた。でも君ならガードしてくると思ったよ。だから剣ではなくライフルにしたのさ。盾は正面からの攻撃しか防げないからね。ライフルを連射し、盾でガードさせながら、後ろに回って剣。ほら、はいった。この機体の剣のコンボはダメージが高いんだよな。これで体力は五分五分。
「レベル高いぞ」
「あそこで盾出るのは反応がやべぇ」
「でもルカ盾出すの読んでたよな。だから盾で弾かれる剣じゃなくて、ライフルを盾に撃ち続けてその間に後ろに回ったんだろ」
ほう。さすが目が肥えてる。ありがたい。この凄さをわかってくれるか。さて、とりにいくか。
アランはルカの猛攻を何度も跳ね除けた。そして鋭いカウンター。少しの隙に常に目を光らせてる。しかし、徐々に体力を削られていき、結果はルカの勝利で終わった。
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