映画『かの人の非常灯は』

映画館の非常灯は消える


目の前の光りから逃げるよう


目立たないよう


目を向けさせないよう


ワタシは、この人生で一回も非常灯がついた所を見たことがない

それはそれは、イイコトなんだろうけれども

好奇心が、少しばかり頭を傾げる


かの非常灯は、いつ灯るのか

ワタシの人生で、灯ることはあるのか

いつでも、そちらに行けるのに

まだまだ灯りそうにない


映画を観ていて、

やっぱり始まりと終わりで気がつき

今日も無事であったと知った


街灯のオレンジ、発光、緑

逃げるピクトグラフ


道なりの非常灯はない

分かれ道はある

でも、逃げる場所が

人生であるかどうか

まことしやかに囁かれ

緑色は見えない

赤と青と黄色


映画を観ていて、

みなの為を想い死ぬキャラがいる

彼の目の前に非常灯はあっただろうか

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