100_失意の名士

 ロルフらの居るヘンセンとその南の森から、バラステア砦を挟んだ先にある旧ストレーム領。

 そしてその東側に隣接しているのが、タリアン領である。

 間もなく戦場になると目されているその地には、王国最大の商会、ローランド商会がある。


 商会が本拠とする石造りの大きな建物は、領の中心、タリアン子爵邸にほど近い場所にあり、そこでは日々、多くの者たちが働いている。

 その最上階、来賓用の応接室は、高級ながら拝金主義を感じさせない、上品な調度でまとまっており、この商会が王国最大の栄誉に恥じないものであることを示していた。


 いま、その応接室にローランド商会会長、トーリが居た。

 茶色い髪と口ひげを持ち、紳士然とした細身の中年男性である。

 そして彼と向き合って座っているのが、バート・タリアン。

 この地の領主、タリアン子爵その人であった。


「トーリ会長。急な来訪、すまぬな」


「とんでもございません。子爵様自らにご足労頂くとは、汗顔の至りでございます」


 タリアン子爵は、長めの金髪と立派な体格を持った四十歳手前の男性。

 彼は騎士団で団長を務めた経歴を持つ男だ。

 ロンドシウス王国では、騎士団に入って叙任を受ける貴族が少なくない。

 軍国主義が強いこの王国にあって、一つの重要な箔付けなのだ。


 その箔も、騎士団長ともなればより輝くというものだった。

 騎士団は五つあり、即ち団長の座も五つ。

 だが、そのうち幾つかは埒外らちがいの英雄たちによって事実上占有されている。


 そのような中で騎士団長まで昇りつめたタリアン子爵は、その事実を見る限り有能ということになる。

 少なくとも本人はそう思っている。


 そしてタリアン子爵の横に座る彼の長女、ソフィ・タリアンも、父に対して強い畏敬の念を抱いている。

 騎士団長として魔族との苛烈な戦いをくぐり抜け、そののちは王国の子爵として領民の敬愛を集めている偉大な父。

 彼のようになりたいと、心から思っているのだ。


 父と同じ黄色味の強い金髪は長くウェーブが掛かっている。

 切れ長の美しい顔立ちは気の強さを印象づけた。

 そして実際、気位の高い女性であった。


「トーリ殿。このような情勢にあっては、貴方から早期に我が父を訪ねるのが当然である筈。この体たらくでは王国への忠誠を疑われても仕方ないぞ?」


「よしなさい、ソフィ」


「いえ、ソフィ様の仰せのとおりでございます。此度の無礼、平にご容赦願いたく」


 ソフィの言う"この情勢"とは、魔族軍がタリアン領へ攻め入ろうとしている状況を指す。

 それを迎え撃つため、既に第三騎士団がこの地に到着している。

 戦いが近く、領内の人々は緊張の渦中にあった。

 そのような中、ローランド商会の会長という重鎮が自ら協力を申し出ないのはどういうことかとソフィは言っているのだ。


「まあ、なんだ、トーリ会長よ。ソフィの言い様は中々に辛辣だが、間違ってはおらぬ。領民が一丸とならなければ戦には勝てぬ故にな」


「父上、辛辣にもなります。領民の代表とも言える者が、父上の陰に隠れて戦おうともしないようでは」


 トーリを睨みつけながら言い放つソフィ。

 彼女は、タリアンが騎士団在籍中にした子で、現在二十歳。

 彼女もまた騎士団に居た。父のような騎士を志してのことである。

 貴族子女が多く在籍する第五騎士団ではなく、このタリアン領から近くに本部を持つ第二騎士団に在籍していた。


 彼女も団長となることを目指したが、第二騎士団の団長、クロンヘイムは傑物だった。ソフィは彼を、父に匹敵し得る英雄と評した。

 またクロンヘイムの元で研鑽を重ねた騎士たちも精強であったため、競争が激しく、ソフィは一般騎士より上に行くことは無かった。

 そして婿を迎えるため、昨年、この地に戻って来たのだ。


 それだけに、団長へ昇りつめた父の偉大さを、改めて思い知ったのだった。

 だが彼女は、運や時流の巡り合わせが悪く、部隊長なりには就けなかったと悔やみながらも、剣には大きな自信を持っている。

 父との稽古で、彼を追い詰めたこともあるのだ。


「良いかトーリ殿。父が言ったように、戦には皆が協力しなければならぬ。さすれば、不世出の英雄たる我が父が、必ずや勝利をもたらしてくれよう」


「は。わたくしも子爵様の剣と英知を信ずるばかりでございます」


 トーリは、この王国で商人として生きるなら、面従腹背めんじゅうふくはいこそ必須の技能と心得ている。

 そしてこの日も、それを遺憾なく発揮していた。


 彼の意見はソフィと異なっていたのだ。

 タリアン子爵に対する評価がまるで違う。


 王国最大手の商会長だけあり、情報の重要性が分かっているトーリは、タリアン子爵についてもよく調べていた。

 タリアン子爵は確かに騎士団長を務めていたが、在任中に大した功績は無い。

 のちのヴァレニウス男爵夫人を見出して、後任に据えたのが功績と言えば功績だが、英雄の戦果と呼べるものではない。

 実際にタリアン子爵とは何度も会って話しているが、有能さを感じさせるものは無かった。


 また、人品の方も好ましくない。

 尊大で自己愛が強く、人を見下すことに愉悦を感じるタイプの男だ。


 制度というものの必要性を正しく弁えるトーリは、領主であり子爵であるタリアンに従うことを、ある程度当然と考えている。

 だが王国最大の商会の長は、実利主義においても先鋒を行っており、タリアンのような者たちが権威で固めている支配体制を、疎んじてもいるのだった。


 加えてトーリにとって、痛烈に忍耐を強いられる点がある。

 タリアンは好色だった。

 騎士団在籍中、名望を強く欲する彼は団内の者に手を出すことこそ控えたが、その代わり、自領から愛人たちを呼び寄せては行為に耽ったのだ。

 その時に生したのがソフィだった。


 そして領主になってからは、権力を用いて自身の色欲を満たすこともしばしばだ。

 そのタリアンの目が、トーリの横に向く。

 そこに座っているのは、トーリの娘だった。


「アイナ殿はどうお考えかな?」


「……私などは子爵様に守って頂くだけの非力な小娘でございます。さして考えもありません」


「ははは。そう卑下するものではない。アイナ殿にしかできない事もあろう」


 そう言って、トーリの娘、アイナの全身を舐め回すように見るタリアン。

 トーリは表情を保ちながらも、胸中を怒りで満たしていた。


「その後、大事ないか? あれほどの事があったのだ、可哀想に。何かあれば、領主たる私がいつでも力になるぞ?」


「もったいないお言葉です、子爵様」


 アイナは数か月前、悲劇的な犯罪被害に遭っている。

 それを知ったうえでの無遠慮な物言いに、怒りを深めるトーリだった。


 だが彼にとって意外なことに、娘アイナは、さほど縮こまっていない。

 彼女は元々気弱な性分で、領主からこのような言葉を向けられては、たちまち目を伏せてしまうような子だったのだ。

 それが今は、どこか毅然としていた。


 当のアイナも、自身の心中を少々意外に感じていた。

 目の前の子爵が、くだらない人間に見えるのだ。


 少し前なら、王国貴族たる領主へ反感を抱くことなど無かった。

 王国が標榜する王制崇敬と女神信仰、そしてそれが為す体制に疑心など無かった。

 商会の娘らしく神学より算術を好んだアイナには、信仰への強い傾倒こそ無かったが、それでも彼女なりに信仰心を大切にしていた。


 だが、ある時からそういった信条に陰りが生じている。

 彼女は、信仰が揺らぐほどに絶望的な経験をし、その後、ある男に救われた。

 その男は、彼女が見る限り、信じがたいほどに高貴だったのだ。


 あの時見たものが高貴さであるなら、いま目の前に居る、高貴な筈のこの人たちは何者なのか。

 アイナにはそれがよく分からなかった。

 何せこの人たちは、"彼"とは全然違う。


 その胸中に気づくでもなく、タリアンは一枚の紙を二人の前に差し出した。


「で、本題だがトーリ会長。これがローランド商会に負担願いたい分だ」


「拝見します」


 手に取った紙に目を落とすトーリ。

 タリアンの言う本題とは、戦費の負担だった。

 第三騎士団の駐留費等をタリアン領が負担せねばならず、それは領内からの特別徴収となる。

 それに占める、ローランド商会の負担分が、その紙に書かれているのだ。


 トーリに否やは無く、大人しく負担するつもりでいた。

 それを、領内で商売をする者の義務と心得ていたのだ。

 だが、紙に書かれた額に目を通すと、トーリの顔色が変わった。


「し、子爵様。この額は多すぎるかと……」


「さもあらん。だが戦争なのだ。カネがかかる」


「ですが、これはあまりに……」


「トーリ殿! 領民たちの平穏より、自身の財を優先するおつもりか! 恥を知らぬのか!」


 ソフィが怒鳴り声をあげる。

 だが、そこに書かれている額は、まず現実的と言えるものではなかった。

 この出費を受け入れたら、殆どの資本を失うことになる。

 ローランド商会が、一介の小売商だった数十年前へ戻るに等しい。


 事業を大幅に縮小し、大半の従業員を解雇しなければならないだろう。

 取引先を含め、大勢の人生が壊れる。

 タリアン領としても影響を受ける話で、およそ常識的な判断とは言えなかった。


「子爵様。これでは多くの者が路頭に迷ってしまいます」


「多くの者が戦火に焼かれるよりマシであろう」


「他の商会にも適切な負担を願えば、戦費は賄える筈でございます。何でしたら、当方が試算しても───」


「見苦しいぞトーリ殿! 貯め込んだ富がそこまで大事か!」


 ソフィが再び叫ぶが、彼女には分かっていない。

 これは領の経済にも波及する、あり得ないプランである。

 それだけに、トーリにはタリアンの考えが見えなかった。

 さすがにこの額が無茶苦茶であることは分かっている筈なのだ。


「アイナ殿はどうお考えかな?」


 タリアンはアイナに水を向ける。

 彼女は数字に強く、出納長として商会の会計事務を任されていた。

 そのためこの場に同席しているのだが、その彼女から見ても、タリアンが提示した額は現実離れしていた。


「……当商会だけでこの額を負担するのは不可能です。子爵様」


「戦を前に"不可能"とは。父が父なら娘も娘だな」


「よしなさいソフィ。まあ、今ここで決めるのも難しかろう。我らはこれで失礼するゆえ、また改めて答えを聞かせてくれ」


「領内でローランド商会を優遇してきたのは、こういう時のためだ。恩に報いる機会を逃すようでは、一流の商人とは言えんぞ、トーリ殿」


 立ち上がりながらソフィはそう言うが、ローランド商会に優遇された事実は無い。

 先代の領主と先代の商会長が若干懇意にしていたが、それだけだ。なんら遇されていた訳ではないし、まして今代には何も無い。

 しかし、そんなことを言える筈も無かった。


「……は。熟考いたします」


 代わりにトーリはそう応えた。

 時間をもらったところで検討のしようが無い額だが、この場はそう答えるしか無かったのだ。


 ◆


 二日後、トーリはタリアンの真意を知った。

 アイナが子爵邸に招かれ、そのまま帰らないのだ。


 招かれたと言っても、連行に近い。

 アイナの乗る馬車が、子爵の手の者たちによって強引に子爵邸へ連れ込まれてしまった。


 そして子爵から、トーリが予想したとおりのメッセージが届く。

 以前の出来事による心痛を慮り、子爵邸にアイナと、その友人カロラを招いたが、彼女らはこのまま子爵家に留まりたいと申し出た。

 無下にも出来ぬので、承諾するつもりだ、というものだった。


 トーリは執務卓に肘をつき、両手で顔を覆って項垂れた。

 領主たる者が、ここまでの挙に出るとは。

 しかも、アイナと同行していたカロラまでかどわかされてしまった。

 彼女は亡き友の娘で、幼い頃からのアイナの親友だ。

 商会に務め、アイナをよく助けてくれている。


 トーリはカロラのことを、アイナの姉妹同然に想っていた。

 タリアンは、そのことも知っているのだ。


 トーリには、この後の展開が手に取るように分かる。

 戦費の負担額と、アイナたちの処遇に関する交渉が始まるのだ。

 そして、負担可能な額による妥結と引き換えに、アイナ達の"身売り"が決まる。


 二人は領内でよく知られた美女だ。タリアンはその二人を欲している。

 これはタリアンが二人を手に入れるための茶番だったのだ。


 顔を覆った両手が震える。

 数か月前、アイナとカロラはかどわかされ、あまりにむごい目にあったのだ。

 タリアンもそれを知っている。


 にも関わらず、自身の欲望のため、なお二人を拐かす。

 トーリには、人の所業に思えなかった。

 そんな人物が領主であり、栄誉ある騎士団長だったという。


 何なのだ。

 何なのだこの国は。

 悔しさに嗚咽が漏れる。


 そこへ、執務室のドアがノックされた。

 トーリは涙もそのままに、入室を許可した。

 もはや体面をとりつくろう余裕など無いのだ。


「失礼します。トーリ会長」


 入って来たのは、若い女性だ。

 肩までかかる橙色の髪と、猫を思わせるしなやかな細身が特徴的な傭兵、フリーダだった。


「聞きました。アイナとカロラのこと。かなり参っておられるご様子ですが、大丈夫ですか?」


「フリーダ。君を見て、僅かながら心が落ち着いたよ。あの時、アイナとカロラを救ってくれたのは君だからな。しかし今度ばかりは……」


「会長、父親たる貴方には及びもつきませんが、私も二人を案じています。手を打ちましょう」


「そうしたいところだが……これは打てる手が無い」


 アイナとカロラは何も後宮に入れられるわけではない。あくまで貴族の妾だ。

 だがそれでも、拒否できる類の話ではない。

 領主の権力は相当に強く、さらに商会の存続を質草に取られてしまっているのだ。


 トーリは、アイナとカロラを救うためなら、自身はどうなっても良いと思っている。

 だが、商会を犠牲にするという選択肢は採りようがない。

 重責を背負う身として、多くの者たちの人生を破壊することなど出来る筈もないのだ。

 娘たちも、そうやって救われることを決して良しとはしない。


 力なく、諦観に満ちた微笑を浮かべるトーリ。

 その表情に、フリーダは心を痛める。


「トーリ会長。幾つか質問をさせてください。とても大事な質問です」


「……構わないよ。なんだね?」


 トーリは、力ない笑顔のまま答える。

 今なら何にでも答える、とでも言いたげな弱い視線。

 やや自暴自棄になっているようだった。


「会長。会長は……その」


「?」


 そこまで言って、押し黙るフリーダ。

 それから少しの沈黙を経て、唾を呑み込み、質問を口にした。


「……会長は、現在のロンドシウス王国の支配体制についてどう思われますか?」


「…………」


 またも沈黙が満ちる。

 フリーダは、緊張から掌を汗で濡らしていた。

 それからゆっくりと、トーリが口を開く。


「……この国の体制は腐り切っている。私はその事をとうに知っていたが、卑怯にも知らないフリをしていたよ。これはそのツケかもしれん」


「そうですか……」


「なぜそんな事を聞くんだ? なかなかに危険な質問だが」


「私と同じ思いかを確認したかったのです」


「王国が嫌いかね?」


「はい。仕事で下らない権力者を大勢見てきましたが、あの事件で、より思いを強くしました」


 あの事件───アールベック子爵家での事件のあと、王国はアールベック家を取り潰した。

 そういう意味では自浄作用が働いたのだが、それはフリーダたちにとって慰めにならなかった。

 彼女たちが地下室で見たものは、まさに権力者の醜さを凝縮したものだったのだ。


 子爵親子を増長させたのが国と体制であることを、フリーダは分かっていた。

 だが、それでも国を想い、体制を尊重する気持ちは残っていたのだ。

 再び二人が拐かされるまでは。


「次の質問です。会長が傭兵ギルドに提供してくださった、魔族軍の情報。あそこに書かれた"反逆者"の情報は確かですか?」


「情報の精度は、最も気を遣っている部分だ。確かだよ」


「分かりました。次の質問です。会長は、魔族の手に落ちたアーベルの現状についてどう思われますか?」


「驚いている。善政が敷かれ、経済は健全だ。一つ目の回答にも繋がるが、この国の体制が様々なものを阻害していたことの証左だろうね」


 堂々と危険なことを言ってのけるトーリ。

 元々胆力のある男ではあったが、やはり向こう見ずな気持ちになっているのだろう。


「次……あと二つです。会長は、そのアーベルの参事会にツテがありますか?」


「ああ、あの参事会には、現地の商会の者が多く含まれているからね。彼らとは昔から親交がある」


「……では、最後の質問です。トーリ会長、二人を助ける手があったとして、でもそれが貴方に常識外の何かを強いるものであったとしたら、どうしますか?」


「フリーダ。もし二人を助けられるなら、私はどうなっても構わない。悪魔にこの身を焼かれようと、神を敵に回そうと、私は……!」


 ゆらりと立ち上がり、鬼気迫る表情を見せるトーリ。

 その姿を前に、フリーダは大きく息を呑み込んだ。

 そして、自分の決意を確かめるように一度頷く。


「会長。今から手紙を書きます。それを早馬でアーベルの参事会へ届けてほしいのです」


 フリーダは、助けを請う声を聞いてくれるかもしれない、ただ一人の心当たりを思い浮かべていた。

 そういえば、文字こそ書けるが手紙など書くのは初めてだ。まして男に。

 それを思い、妙な緊張を感じるフリーダだった。



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本作をお読み頂き、ありがとうございます。


今回のお話で100話を迎えることが出来ました。

これも皆様のおかげです。

平素よりの応援、本当にありがとうございます。


投稿を始める時、話のタイトルを「01_追憶」にするか「001_追憶」にするか迷ったのですが、後者にしておいて話数が三桁に行かなかったらダサいだろ、と守りの思考に囁かれて前者になりました。

後者にしておけば良かったな、と今は思います。


それでは引き続き、本作をよろしくお願い致します!

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