大根役者
増田朋美
大根役者
大根役者
杉ちゃんと、蘭が家の近所にあるショッピングモールへいって、その帰り道の事だ。二人が、いやあ今日もいっぱい買い物したねえとか言いながら、道路を車いすで移動していると、向こうから一人の若い女性がやってくるのが見えた。見かけない顔つきの女性で、おそらく地元の人という雰囲気ではなかった。背中にリュックサックをしょって、両手には画板を持っていた。何か調査をしているようだ。
多分、新しい店を出すとか、新しい営業所を作るとか、そういうためのフィールド調査みたいな物で来ているんだろうと杉ちゃんも蘭もそう言っていたのであるが、
「あの、すみません。」
女性は、杉ちゃんと蘭の顔を見ると急いで駆け寄ってきた。
「あの、この辺りで誰も所有していない土地というか、余っている土地はありますでしょうか?」
「余っている土地?」
杉ちゃんと蘭は顔を見合わせた。
「まあ、田舎だから、田んぼを手放すということはあると思うけど、新しい店を立てるための、フィールド調査みたいなもんだったら、この辺りは、人も少ないし、やめた方がいいよ。」
杉ちゃんが即答すると、
「田んぼでかまいません。もし、担い手がいなくて、誰かに譲ろうと思っている土地を、ご存じでしたら教えていただきたいんです。」
と、彼女は答えた。
「はあ、お前さん何をするつもりだ?事業所でも立てるつもりなのか?」
杉ちゃんが聞くと、
「あの、本当に、ここには何もないんでしょうか?もし、担い手がいない土地が在れば、すぐにこの番号に電話を頂けないでしょうか。これ、私の番号です。特に、通話制限などはかけていませんので、いつでもかけてください。」
と、彼女はそう言って、メモ用紙にスマートフォンの番号を書いた。
「番号だけわたされても困る。名前をいってもらわなければ。」
杉ちゃんがそういうと、
「申しわけありません。私の名前は野田浩代です。」
と、彼女はいうのだった。
「野田?この辺りにありそうな名字じゃないな。」
杉ちゃんがそういうと、
「土地があったらすぐおしえてくださいね。私、すぐに駆けつけますので。」
と、彼女はいって、蘭と杉ちゃんにスマートフォンの番号と、野田浩代と名前を書いたメモ用紙を渡し、軽く頭を下げて、その場を去っていった。
「はあ、どういうつもりだろ?何を立てるつもりなんだろうな。会社でもやるのかな?」
杉ちゃんがいうと、
「いやあ、会社をやろうという感じの女性ではなさそうだよ。」
と蘭はメモ用紙をしまいながら、そう言った。
「まあ、僕たちは土地持ちではないから協力できないけど、新しい物を持ち込む女性が、最近増えているね。」
杉ちゃんと蘭は、また通りを移動し始めた。それぞれの家にかえって、その日はその女性の事なんて、忘れてしまっていた。
それから、数日後の事である。
杉ちゃんと蘭がまたショッピングモールにいくため、道路を移動していた時のこと。丁度たまたま、田んぼが密集しているところにやってきた。どの田んぼもみんな所有者がいて、その人たちが丁寧に田植えをしていて、心地よい緑が広がっている。でも、その田んぼの中に、ひとつだけ、誰も手入れをしていない小さな田んぼがあった。もう十年くらい前だろうか、確かそこの所有者が亡くなって、だれにも渡されなくなってしまった田んぼだ。確か、川がそばにないので、水を入れるのにも不自由なところがあると蘭たちも聞いている。持ち主がない土地なので、いつも草ぼうぼうで、夏の季節には蚊が発生する原因にもなっていたところだったのだが。なぜか、そこは草が刈り取られていて、綺麗に耕されていた。そして、一人の女性が、何か種をまいているのが見えた。
「あれ、こないだお会いしたよな?」
と、杉ちゃんがデカい声でいう。彼女、つまり野田浩代さんは、それを聞いて作業を休め、すぐに杉ちゃんたちの方を見た。
「あの、野田浩代さんですね。僕たちの事覚えていませんか?ほら、お会いしましたでしょ。余っている土地はないかと、僕に聞きましたよね。」
と、蘭が彼女にいうと、
「ええ。覚えています。こんな話しでは失礼ですけど、お二方、車いすに乗っていらっしゃるから。」
と、野田さんはにこやかに笑った。
「まあ、それは気にしないでいいよ。其れより、余っている土地を本当に見つけたんだね。購入したのかい?」
と、杉ちゃんが聞くと、
「ええ、購入するほどの力はなくて、おかりしているだけなんですけどね。取れた物を、土地を貸してくれた方にお渡しする条件で、貸していただきました。」
と、彼女は言った。
「そうですか。何の種をまいたの?ホウレンソウとかそういうもの?」
「いえ、大根です。初心者の方には、大根が良いと、土地を貸してくれた方がおしえてくれましたので。」
杉ちゃんの質問に、彼女はそう答えた。
「へえ。青首大根か?」
「ええ、青首は作るのが難しいので、白首にしました。」
杉ちゃんに言われて彼女はそういう。
「そうかそうか。それはご精が出るね。今はやりの農業女子か。頑張って、成功させてくれよ。」
と、杉ちゃんはカラカラと笑っているが、蘭はちょっと心配そうであった。
「農業デビューですか。それにしては、土地が狭すぎるような気がするんですけど。大根を育てるにしても、この土地は猫の額くらいしかありません。それに、川がそばにないので、不便ではないのでしょうか?」
と、蘭がそういうと、
「ええ、それはまだデビューしたばかりなので、仕方ありません。川は、この近くにある用水路から水を貰うことにしています。水を与えるひしゃくだって、通販サイトで手に入れることができます。このくらいの広さの土地であれば、耕運機も必要ないし、鍬があれば大丈夫かと。あと、ほかに必要な物が在れば、フリマアプリで入手しようかと思っています。」
と、彼女はそういうことをいうのであった。
「でも、ここでずっと農業をやっていくつもりですか?何か足りない物が出るだけじゃない。農業は、軽い気持ちでやるものではありません。ある程度、自然にたいして謙虚になる姿勢が必要だ。それは、わかっていらっしゃるのかな?」
「もう蘭。そんな難しく考えないの。いい大根を作ってくれたらそれでいいじゃないか。其れより、お前さんは何処に住んでいるの?富士市内?」
と、杉ちゃんが聞くと
「はい。直ぐ近くのアパートに一人で暮らしています。」
と彼女は答えた。そうなると、頼れる人間もいないということか。それがないと、農業をするのはちょっと、不利であるようだと蘭は思ってしまった。
「それでは、ご家族もいらっしゃらないのですか?誰か農業をおしえてくださった方もいらっしゃらないんですか?」
蘭が思わずそう聞くと、
「ええ。一人で暮らしています。」
と、彼女は答えた。
「でも、たいして広い土地でもないし、そんな大規模な災害があっても損傷は少ないかなと思っているんです。」
まあ確かにそうだ。それくらい狭い土地であるから、大規模な豪雨災害などあっても被害は少ないかもしれない。でも、この土地は一エーカーもないし、本当に狭すぎるのではないだろうかと蘭は思った。使えるとしたら、趣味で農業をやる程度の人しか使えないくらいの面積しかない土地であろう。
「一体、農業をすると言っても、おそらく一エーカーもないこの土地で、何の収入にもならないと思いますよ。あの、あなたは一体どういう経緯でここで大根を育てようと思ったんですか?」
蘭は、彼女に疑い深そうにそう聞いてみた。杉ちゃんが、あんまりしつこく話すなよというが、彼女は蘭の質問に答えた。
「私、前科者何です。」
「前科者?」
杉ちゃんがデカい声で言ったのを蘭は急いでとめる。
「はい、前科者です。逮捕された時は、未成年だったので、何も報道されなかったんですが、覚醒剤取締法違反で捕まりました。初めはなんて事のない遊び仲間と一緒にやっていたんですけど、しばらくして警察にみつかってしまいまして。それで逮捕されました。刑務所から帰ったあと、私は、自然に触れようと思いました。それで、農業をはじめようと思ったんです。」
「そうだったんですか。それは大変でしたね。僕はこう見えても、刺青師という仕事をしていますので、あなたのような方に何人か入れたことがありました。犯罪者だからとか、暴力団と関わっていたとかいう理由で、刺青をしたわけではありません。むしろ、其れと別れたくて入れる人が大半です。あなたも、そうなんじゃないかな。もし、必要があれば、いつでも相談に来てください。」
蘭は明るくそういう彼女に、急いで紙を出して、自分の名前と電話番号を書いて彼女に渡した。
「かと言って、蘭ができることは、背中を預けることしかできないけどね。」
と、杉ちゃんは言った。でも蘭はなぜか、彼女の力になりたかった。
「いずれにしてもね、お前さんは農業女子として、期待の新人だよ。頑張って、野菜を育ててね。あ、ちなみに僕の名は影山杉三ね。伊能蘭とは、ずっと大親友だ。よろしく頼むぜ。」
「はい、ありがとうございます。嬉しいです。よろしくお願いします。」
杉ちゃんが自分の名を名乗ると、彼女、野田浩代さんはにこやかに笑った。
「じゃあ、頑張ってやってくれ。僕は、一エーカーとかそういう単位の事は知らないけど、できたら、一エーカーの土地が手に入るといいね。」
「そうですね。せめて、一エーカー程度は、欲しいですよ。農地にするんだったら。こんな狭い土地だったら、出荷するほどの大根も作れません。自給自足のアマチュア農家で精一杯です。そこから早く脱出できるよう頑張って。」
杉ちゃんと蘭は、にこやかに笑って、彼女の畑をあとにした。嬉しそうな顔をして彼女はまた種をまく作業を再会した。
それからまた杉ちゃんと蘭が、買い物に出かけたついでに期待の新人のところに行ってみようかと言って、例の畑の前を通りかったところ、畑は、確かに大根の芽が生えていたが、草がところどころ生えている。一体どうしたんだろうねと杉ちゃんと蘭は心配な顔を見合わせる。
「確か、彼女の連絡先はまた捨てずにとってあるよ。」
と、蘭は急いで財布の中から、彼女から渡された紙を取り出した。そしてその番号に急いで電話をかけてみる。
「もしもし、あの、野田浩代さんですか。あの、畑がずいぶんあれているから、どうしたのかと思って電話したんですが。」
と、蘭がいうと、彼女の声は、ぼんやりとした感じの口調で、こう聞こえてくる。
「ごめんなさい。先日、やくざが追いかけてくるような声が聞こえてきて。畑に出れないんです。」
つまり、覚醒剤が彼女にそう言わせているのだろう。もう新規で覚醒剤を打たなくなったとしても、彼女はそうやって、症状が出てしまうのだ。
「大丈夫ですか、僕、お宅のアパートに行きましょうか?何処にあるのか、教えていただけないでしょうか?」
と、蘭がいうと、
「ええ。望月アパートです。」
と彼女が言ったため、蘭は直ぐに行きますと言って、すぐにそのアパートがある方向に車いすを動かした。杉ちゃんもおい、蘭どうしたんだよと言いながらそのあとについて言った。望月アパートは、すぐ近くにあった。二人が急いで管理人室に行って、野田浩代さんの部屋は何処かと尋ねると、一階の一番奥の部屋だという。一階でよかったねと言いながら、二人は野田さんの部屋に行ってみた。
「野田さん、来ましたよ。僕、伊能蘭です。」
と、蘭が玄関の戸を叩いても、反応はなかった。蘭がドアノブに手をかけると、ドアは簡単に開いてしまう。蘭は急いで入りますよ!と言って、部屋に無理やり入ってしまった。すると彼女は部屋ではなく、ベランダにいた。
「何をしているんですか!」
と蘭が急いでいうと、
「私、空を飛べるとおもった。」
とぼんやりとした顔で彼女はいうのだった。ということは、彼女はここから飛び降りようと思ってしまったのだろうか?ここが一階で本当によかった。二階以上だったら、大変な事になってしまうはずだ。
「何を言っているんですか。空を飛ぶなんてできやしませんよ。部屋へ戻ってください!」
と、蘭がいうと、
「もしかして、また覚醒剤を打ったのかな?」
と杉ちゃんが言った。蘭は、思わず彼女の部屋のゴミ箱などを覗き込んでしまったが、その中に注射器のような物はなかった。ということは新規で打ったわけではない。其れなら、なんでと思われるが、ひどいストレス等に直面すると、覚醒剤の症状が再燃してしまうのを蘭は知っている。
「野田さん、早く部屋へ戻りましょう。僕たちもいるし、畑の野菜は、あなたを待ってます。どうか覚醒剤の症状にとらわれてしまわずに、こちらの世界に戻ってきてください。」
蘭がそういうと、野田さんは後ろを振り向いた。蘭は、彼女の手をとった。同時に、窓の近くまで移動していた杉ちゃんが窓を急いで閉める。蘭は、同時に彼女を部屋へ引き入れた。
「大丈夫ですよ。襲ってくるやくざもここにはいないし、虫が見えるとか、そういう事もありません。僕たちもちゃんとここにいます。安心してください。」
蘭がそういうと、
「はい、、、。」
と彼女は涙を流した。
「ありがとうございます。私の事、助けてくれるなんて。こんなどうしようもない女のために、わざわざ来てくれるんですから。」
「いやいや、そんな事ありません。僕たちの大事な仲間です。放っておくわけには行かないでしょう。」
蘭はそういう彼女ににこやかに言った。
「そうなんですか。仲間何て、覚醒剤を使っている人以外に言われたことないです。私ずっと、一人ぼっちだったから。」
そういう彼女に蘭は、彼女がかわいそうになる。きっと彼女は何処にも居場所がなかったのだろう。それで、覚醒剤でなければ、寂しさを紛らわせなかったのだ。
「大丈夫ですよ。あなたはもう一人じゃありません。沢山の大根も待っています。」
「大根。」
蘭がそういうと彼女は小さい声で言った。
「そんな事、私がしていたでしょうか?」
「まあ、お前さんは今はフラッシュバックで忘れちまっているだけで、大根の事をきっと思いだすよ。何なら、僕らで行ってみようか。お前さんの事だから、暴れる恐れはないだろう。」
と、杉ちゃんがいうので、蘭もそうしてみることにした。三人は、彼女の畑に行ってみる。確かに、彼女の畑はあったのだが、植えてあったはずの大根はすべて抜かれていた。その中に、元々この土地を持っている農家のおじいさんが、ブツブツ言いながら、畑を耕しているのが見えた。
「あーあ、全く。畑を貸してくれと、熱意をもって貸してあげたから、やってくれると思ったが、やっぱり大根役者だったな。全く、こんな風に放置されちゃ、大根がたまらないよ。」
「ちょっと待ってください!この大根は、彼女が育てた物でしょう!それを勝手に抜いて、良いと思っているんですか!」
と、蘭が思わずいうと、
「いやあ、どうせ前科者だろう。碌な仕事はしないよ。それにここはもとはと言えばわしらの土地だからね。わしらが手を出して良いに決まってるさ!」
と、田舎の人らしい考え方で、お爺さんは言った。
「ちょっと待ってよ。彼女にもやらせてやってくれ。確かに放置していたかもしれないけどさ、でも彼女はちゃんとやってるよ。どうせ前科者だという考えはやめた方がいい!」
と、杉ちゃんがいうが、そこは田舎のルールというか、どうしても土地を持っている人のほうが優勢なのだった。
「あの、せめて、彼女に何か仕事をさせてもらえないでしょうか!世間体が悪いとかそういう事だと思うけど、そんなこと気にしないで、仕事をさせてやってください!」
蘭がそう言うとお爺さんは、どうせ前科者だもん、ろくなことしないよ、という顔で、
「それでは、この大根をあんたたちで何とかしてもらいたいな。こんないっぱい大根を作って、それでは、使い道が無いと思うけど。一人で食べるには!」
と言って、大根を畑に残したまま、畑を出て行ってしまった。彼女は、涙をこぼして泣き出してしまうのである。
「いや、使い道はある。蘭、これを製鉄所に送ろうぜ。いいか、あそこなら、人もいっぱいいるし、大根を必要とする奴もいるよ。行ってみよう。」
と、杉ちゃんが急いで言った。大根は、10本あった。杉ちゃんは、急いで蘭に製鉄所に電話してくれといった。蘭が電話をかけると、それをひったくって、
「ああ、もしもし。今ね、大根を10本貰ったので、おすそ分けしたいと思うんだ。ちょっと運搬人をよこしてくれないかな?」
電話に出たのは、一応製鉄所を経営している理事長のジョチさんである。どうしたんですか、と聞かれたので、杉ちゃんは急いで事情を話してしまった。こういう時は、何も隠さないで言った方がいいのだった。だって、こういう田舎事情の年寄のせいで、若い人が被害を受けた例は、他にもあるからだ。
「分かりました。じゃあ、利用者をそっちによこしますから、そこでしばらく待っててください。」
と言われて杉ちゃんは、
「どうもありがとう!」
とだけ言って電話を切った。泣いている彼女に、杉ちゃんは、大丈夫だからなとだけいって、常に
彼女の肩に手をかけていた。
「杉ちゃん、取りに来たよ!大根10本、何処にあるの?」
と、目の前に一台のトラックが来て、中から女性利用者の声がする。マニュアル車を運転できる女性というのは少ないが、トラックには二人の女性利用者が乗っていた。
「あ、蘭さんも一緒だったの?大根取りに来たよ。」
と利用者さんたちは、トラックから降りて、杉ちゃんに言った。
「おう、悪いんだけどよ。この大根10本、持って行ってくれ。」
と、杉ちゃんが土の上に置かれた大根を指さすと、
「わあ、見事な大根。」
「これ、スープにしたら水穂さん喜ぶよ。」
女性たちは大根を拾い上げてトラックの荷台に置いた。
「ほら、見事な大根と言っているじゃないか。お前さんのしたことは間違いじゃないよ。」
と、杉ちゃんが野田さんの肩を叩いてやると、
「はい、ありがとうございます。」
と、彼女は泣きながらそういうのだった。
「泣かないで。決してあなたの事を、僕たちは叱っているわけではありませんから。彼女たちの顔を診てやってください。」
蘭がそう言って、この大根はこの女性が作ったんだと話すと、利用者たちは、
「そうなんですか。最近利用者が増えていますから、野菜を少し分けてもらってもいいですか?もちろん取れたらでいいですよ。」
というのだった。野田さんが、恐る恐る、顔を覆っていた両手を解くと、利用者たちは、御願いしますといった。
「ほら、もう泣いている暇はないぞ、負けずに野菜を作って。」
杉ちゃんにそう言われて、野田さんは、はいと言って涙を拭いた。
大根役者 増田朋美 @masubuchi4996
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