予告!ー②Ver2.0「神人の間に生きる人間」 予告②

(①で決まってなかったところの予告がメインです)


●キャラクターストーリー 「倫世はもっとつよくなりたい」


 倫世が行方不明らしい。


 いや、そんなことを言うと重大な事件に聞こえるのでさすがに誤情報だろう。


 ちゃんと学校には来ている。毎日授業を一緒に受けている。


 だが、放課後になると突然姿を消すらしいのだ。


 心配だ。変なことに巻き込まれていないと良いけど。


「倫世のこと、気になります。私はそっちの調査をするので、しばらく部活には行けません」


 それはレイだけにまかせっきりにするわけはいかないので俺も付き合っている。


 昨日手に入れた有力な情報によると、どうやら倫世は謎のマッチョな男と一緒に建物に入ったとか。


 その建物に行ったら、宿、とか書いてあるではないか。


「あああああああああ……!」


 ヤバい。男と宿とか絶対ヤバい! 助けに行かないと!





「なに……? 違うよ、誤解してるって」


「ダメです! あんな変な男につきあうなんて! 騙されてます!」


「そんなこと……ないよ? 優しい人だもん」


「大丈夫に聞こえないって」






「倫世たんが男にえっちなことをされていじめられているなどと、その気になっていたお前らの姿はお笑いだったぜ」


「いや、普通そう思うだろ?」


「やだなー。そういうことを考えてるなんて、変なことを知りすぎてるんじゃないか? ませてるねぇ」


 宿の地下にバカでかい訓練場がある。


 体術関係中心の訓練と基礎体力を向上できる最新設備がいろいろ並んでいる秘密のトレーニング場らしい。


 てか、この総合支配人以外女性しかいないね。


「男は別の階でゴールデンマッスルジムしてるんだよ」


「何も伝わってこない……!」


「まあまあ。それより心配かけてしまったみたいだね。せっかくだ。君たちも鍛えていくかい?」


「ここ、正式な施設なんですよね?」


「……ああ!」


 なんで間をあけた!





「なんで倫世、こんなところに?」


「え、ええと。私、もっとつよくなりたくて」


「それなら、訓練は付き合うよ!」


「いや。2人とも私なんかよりはるかに強い別次元の人だし、でも私が必死になってるの見たら誰かが私に気を使っちゃうかなって思って」


 



●キャラクターストーリー 「玄武は当主の顔と学生の顔がある」


 なりそこないに襲われた。


 溶岩と岩の造形を駆使する強力な呪術使いに俺たちはなすすべもなかった。大門と共に俺はここで死ぬかも。


 くそぅ。てかなんでこんな。


「俺がいなかったら大変だったなー?」


 おっしゃる通りです。先輩さすがです!


 たまたま街で会った先輩が今日、『俺のおごりだ、寿司行くぞ寿司』と唐突なお誘いに、乗っていなければ死んでいたということか。


「しゅげー。やっぱ先輩の障壁は」


「だろ? だが……」


「どうしたんだよ。玄武さんよ?」


「……あれは御門家が封印していたなりそこないだ。なんでこいつが街で暴れてるんだ? それに何でお前らを狙ったんだろうな?」


「そんなの人間だからだろ」


「あのな大門。なりそこないは知能がある。人間だからなら、何もお前らから狙う必要はねえだろ」


「あ、そっか。ってことは狙われたってことか!」


「そういうことだな。まあ、こいつを何とかしてからだ。先輩の強さ、ちゃあんと目に刻んどけよ?」






●キャラクターストーリー 「黒嬢と護衛の守里ちゃん」

 →事情により予告なし。本編開始をお楽しみに!



●サブストーリー     「姉貴は妹を可愛がりたい」


 久しぶりに家に帰った。


 だが、初めてのことがある。それは巫女姿で帰るのが初めてということだ。


「お帰りなさい」


「ただいまー」


 レイは用があって後で来るらしい。


「……ふふ」


 姉貴が下着姿で……ゑ?


「はぁ? なな、なななんて恰好で」


「別にいいでしょ。男がいるわけじゃないんだから」


 あねきー! 俺をからかってるのか!


「ここにいるだろ!」


「鏡見ろ」


 ぐぅ……でも、見た目は女の子、心は男の子なんだぞ俺は。


「人は器に魂が引っ張られるらしいよ。礼もそのうち乙女になっちゃうかもねー」


「ならない」


「そう言わないの。あ、ちゃんとブラ付けてるでしょうね? レイちゃんに前はしつこく嫌がったって言ってたの聞いてるのよ」


 姉貴にはグルメで釣られて飼いならされ始めているレイが余計なことをペラペラと喋っているらしい。


「レイに根負けしたよ」


「見せて」


「見せるか!」


「レイちゃんが幸せが詰まってて触るだけでご利益があると噂。まあいいや。それは後でで。どうせ一緒にお風呂入るしね?」


「はいぃ?」


 姉貴……驚きを通り越して怖いぞ。なんか今日、ここぞとばかりにたたみかけてきていないか?




●サブストーリー     「スイーツは女子のたしなみ(大門談)」


 美味しいカヌレが食べられる店があると俺たちに共有してきた大門。


「そこはカヌレ以外もめっちゃいい感じだから、一度食いにいってみろよ」


「食べ物の情報は美味しいですね」


 円と如月とレイが賛同する。てか美味しいって返答は、これいかに。


「いーじゃん。いってみよー」


 俺の女友達には武闘派が多く、仕事か鍛錬か悪霊ぶっ飛ばししか学校以外でやっていない子が多いが、スイーツは好きな可愛い一面もある。


「てかお前らはおすすめの店ないのかよ」


「ない」


「お前らなぁ。スイーツは女子のたしなみだろ? 俺にもたまには紹介しろよ」


「なによー。いいじゃない」


「そうそう。女子がみんなスイーツ巡りしてるとか偏見中の偏見ですよ」


 女子会なら4回くらいは開いたことがある。なぜか俺も誘われたけど。


 テレビゲーム、ボードゲームをしながら安いお菓子をつまむか、悪霊をぶっ倒したり、2学期に開催されるチーム戦に向けて強いヤツに喧嘩を売りに行ったり。


 もちろん一緒にショッピングをしに行ったときに食べたが、4回中1回とみると確かに可愛げはあまりないと言えよう。


 楽しいっちゃ楽しいので問題はないのだが。


「しょうがねえな。其処だけじゃなくて、俺がいろいろ案内してやるぜ」


 




●サブストーリー     「影のお姫様」

 →本編開始までお楽しみに!




●キャラクターストーリー 「高須君は女王に謁見する」


 唐突に届いた手紙に、高須は目を疑った。


「八十葉光様が京都に来ています。あなたに会いたいそうです。時間があるときに以下の場所まで」


 八十葉家の現トップ。八十葉光。日本を統べる12の国の1つである八十葉領の女王。


 高須はすぐに支度をした。


 高須にとって女王とは絶対の存在だった。例え自分のあらゆる事情を無視してでも最優先するべき主だ。


 ふと、何を言われるのかが気になる。


「この前、負けたことか……」


 すぐに行こう。そう誓った気持ちが静まり始める。


 神人の敗北は、権威の失墜に他ならない。分かりやすく言えばナメられることは良くないということだ。


 もしもその件で処罰されることになったのなら……。


「お別れの挨拶に行っておくべきかもな……」


 高須君は愛しい夢原を最後一目見ておこうと思い彼女に会いに行く。





「よく来ましたね」


 美しくも威厳のある主の前で高須は平伏する。


「お会いできて光栄です。光様」


「……私がここに来た理由? 知りたい?」


「……確かに気になります。あなたは当主。本領から離れては」


「京都で、すべての決着をつける。12家の支配時代は、終わろうとしているわ」


「え……?」


「まもなく、膠着状態だった日ノ本はふたたび戦乱を迎える」




●キャラクターストーリー 「大門編:第2幕 忌み子の真実」

 →本編開始をお楽しみに!


●?????? 「悪を斬る剣」

 →本編開始をお楽しみに!


●メインストーリー第2章プロローグ『淵下の魔京』


 霊華様。


 我らの姫。若くして日ノ本を救うために生贄となったあなた。


 我らは……あなたと共に幽世へと旅立てたことを誇りに思います。ただ、唯一心残りなのは、人間があれほどまでに愚かだったとは思わなかったのです。


 □□を救いましょう。そのために□□を殺しましょう。


 □□を統治した■■に褒美を与えましょう。


 使命を忘れた■■に罰を与えましょう。


 我ら100の鬼と、そして万に及ぶ人型の守護者があなたの願いを今度こそ、正しいやり方で叶えます。


 この国には真なる神が必要なのです。


 すべての人の上に立ち、公正にて公平を司る神が。変わることなき永遠の国の守護の神が。人に罰を与え、人に畏怖される強大なる神が。


 あなたは神として復活しなければならないのです。






 燃える社。


 そこで人々を生贄に捧げる邪悪な儀式が行われているという。


 反逆軍は大規模な討伐部隊を派遣し、その事件を調査した。調査の結果、今日その日こそ、次なる儀式が行われていると判明したからだ。


 討伐体が突入する。


 1分も経たないうちに悲鳴が上がった。


 業火に身を滅ぼされる。


 黒い底なしの沼に沈められる。


 大量に発生した人型悪霊に無残に殺される。


 それは、討伐ではなく、もはや戦争になった。剣の音が、銃の音が、呪術の行使の音が爆発的に増えて、崩壊の音が多い始める。


 燃える道。


 ただ真ん中だけが燃えていない。道の端では人間たちが燃えて、夜の闇をさらに照らしている。


 その奥に。いた。


 人と同じ形をしながら、霊華様とやらに何やら祈りをささげる者がいる。


「お前が首謀者か……」


 安住は剣を抜いた。


 拍手。明らかに殺意を向けている安住を拍手で迎えた。よくここまでこれたな、と敵意すら向けずに歓迎する。


「だったらどうする?」


「知れたこと!」


「まあ、待てぇ?」


 ぎゃあああああああ!

 やだyだやしゃっぢゃyyだああ!

 ガガガ嗚呼ああ死ぬ死ぬsぬsヌ……


 人が死んでいく。それはあの日の悪夢を想起させた。誰も守れず、何も救えず、ただ敵の蹂躙を目の前にするしかないすべてを失うことになったあの日のこと。


 安住の逆鱗に触れることになった。


「美しいだろう? 現世の罪が裁かれている」


「何様のつもりだ……」


「神の使徒だよ」




 ――鬼をめぐる戦いは始まる。記憶を探せ。そのために戦え。彼女の真実を明らかにし、望みを叶えるために――


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