破壊都市

電車が到着しますという赤い文字。

携帯電話を壊して外へ繰り出そう、電波を受信しない僕の体、鉛のような足の重み。

地下鉄は爆破された。路面電車で君の街へと。

君は希望と呼ばれた少女、革命が始まった。

「私はいつか死ぬわ、そのとき望みも死ぬ」

君は希望。君は光。君は弱かった。

「僕には何ができる?」

僕は、僕には。

叫び声と唸り声が絡まったような音。電灯が破壊される。灯りは消えた。

月明かりに照らされた僕の影は笑っていた。

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