第6話 軽ワザなら僕のがうえよ


! ううwwwゴルァ〜! 寝てるときはって言ってるだろ! っツーか目覚まし止めて」


 目が覚めたか、二度寝する方が悪いし、毎度起こして怒鳴られる身にもなれよな。


「ミヤァー、ミヤァー(ほら起きなよ起きて水飲みに行こうよぉ)」


 ひらりと机の上のマンガに飛び移って、起きるよう急かしてたらた僕に襲いかかるモノが___ボガッ


「あぁゴメン当たった? 目覚ましどこ? 早くねっ? さっき眠りなおしたばかり……今何時だ」


 それならベッドの下に転がってるぞ。

 今日も休みなのか? 一日中一緒に遊べる? 何して遊ぶ? でもその前にゴハンしたいかも。


「嘘っ! こんな時間! 今日の練習、朝からだわ。 シャワー浴びる時間のあるかな? ヤバッ! 遅刻だっ」


 慌てて出ていく広輔コースケの後ろについて部屋を出た。


「父さんなんで起こしてくれないんだよ!」


 階段駆け降りながら広輔コースケが文句言ってる。



「キャッ」


「おわっ! えっ? 何故、おま__ァアアっ」


 パジャマを脱ぎながら降りてた広輔コースケが、階段を上がって来ようとした女の子との正面衝突バッタンコを避けようとして、


 身をよじったら片足ふみ外し、ヤバイって手摺てすりのほう向いたら両手はふさがってる、って


 ニッチもサッチもどーにも、の苦肉の策でもう一方の脚に重心を傾けつつ跳躍ジャンプ


 4分の1水平回転してからのぉ、後方跳び着地ウルトラC、を試たんだけどね〜。



ズッドーン___


 尻もちはまぬがれるも階段下の壁に両肩をしたたか打ちった。

 足もビィwwwン状態だろね。


 (上手くないなぁ。そういう時はこうしてだなぁ。跳んでから全部の足で、こうだっ)


僕は軽く広輔コースケにお手本を見せてやた。


「ゲゲッ! テメエー何すんだよ。 立ってるよ、爪が立ってって、背中に。 落ちたひとの背中に跳ぶこと無いだろ……ってか痛ってぇー」


 そかそか背中もビィwwwンだったか。

 間違えても、さっきの目覚ましの件で応酬したわけじゃないからね? アハハハハァ〜

 メンゴメンゴ。

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