夢と希望と現実と。そしてその先と

ろくろく んよちい

小さいけれど、確かな思い

 最近「何になりたいの?何がやりたいの?」ってよく聞かれるような気がする。

本当は「自分の物語とか詩を書いていたい」って言いたいんだ。


でもそれでお金が稼げる保証なんてどこにもないってことも本当。

だからつい、「まだわからない、決まっていない」と嘘をついてしまう。

それは同時に自分で自分に嘘をついているようで正直辛い。


今すぐにでもこれが自分の書いたものなんだよ、読んでくださいって言いたい。

でも、完成度はまだまだだし、そもそも自分の頭の中を覗かれているみたいで恥ずかしいんだ。見ず知らずの人ならまだしもこれからも顔を合わせるかもしれない人に自分の物語全てをさらけ出すなんてことはまだまだなんだろうなって。


 それでも「書く」ことが好きになってしまったから。

自分の世界は自分にしか描くことが出来ないから。

誰にも干渉されない自分のコトバの世界を見てしまったから。


だからこの小さな夢を諦めきれなくて。

諦める必要なんてそもそも無いことぐらいはわかってるけど、他にやりたいことがあるのかもしれないなんて考える自分がいる。でも他のことって一体何なんだろう?それってこのこと物語を書くことよりも本当に自分のやりたいことなのかな?


将来、もしかしたらこれは趣味程度なのかもしれないってどこかで思っている自分がいる。でもやっぱりどうしてもこのほんの僅かな夢が諦めきれなくて、本当はこれが将来の仕事に出来たらなって真剣になって考えてみたこともある。ただこの世界小説家として本気でやるなら相当道は狭い上に厳しいものだってことも知っている。



 改めて客観的に自分の作ったものを読み直してみた。

自分で作ったわけだから自分の好みのものになっているわけだ。同時にそれは誰かのために書いたものなわけじゃなくただ自己満足のためだけなのかもしれないってことも感じてしまった。


それでも、物語を書いているときの自分はまるで物語の中の登場人物みたいになった気分で。もしかしたら今なら魔法が使えたりしないかな?って想像してみたり。


しかし、それが「現実」だと感じて・わかってしまった瞬間、自分の中の想像の時間像がガラガラと音を立てて崩れていくような感覚に陥る。



 言葉は頭の中でものすごいスピードで走っていく。

スポーツカーに乗っているんじゃないかってぐらいにビューンと通りすぎてしまう。ジェットコースターに乗ったときに顔に当たる風ぐらいのほんとにわずかな時間のなかで自分の中の旅人たち登場人物はお話ひとつ分以上の旅をしているんだ。


 ほら、いま思い浮かんだ言葉も漢字の変換に手間取ってしまった一瞬でどこかへ去っていってしまった。


 物語の中に自分のなりたい姿、こうあってほしい世界が作られていく。でも、自分はそこへ行けるわけじゃないからあくまでも想像の中だけ。これがもし本当になるんだったらもっと細かく設定しておかないといけないような気もするが。


まぁ、それは別として本当に自分の作った世界線へ行けたら楽しそうだな、って思ってみたりみなかったり。


 本の、物語の世界はコトバで溢れている。自分はコトバの虜になってしまったんだなって。だからこうやって言葉を紡いでいる今が自分らしく心のままの言葉が出てきているんだ。

 

 残念ながら、今直接会って話ができる人にこのこと創作活動のことを知っている人はたぶんいない。そもそもリアルで自分が今こうやって言葉を集めていることを知っているのは中学の時の同級生と、今はもう自分の国に帰っちゃったけど本好き仲間のALTの先生とかで合わせても2・3人程度なんじゃないかな。


だから自分はここに言葉を残すことで顔はわからなくても誰かに自分のメッセージを伝えたいって思ったんだ。


自分のやりたいこと。

それは「物語を創ること」。



それはずっと変わらず心の中にあるもの。


それを合わせた手のひらででそっと包んだ。

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