桜舞い散る頃に、僕らは出会った。

柚音

桜が咲き誇る入学式

泣き虫で、弱いくて、根暗な僕は、多分人生で恋愛することなんか出来ないと思っていた。




僕は、橋島 零斗。少しでも自分を変えたくて、中学までの見た目を変えた。どんな風に?んー。皆がイメチェンする感じと同じ。少し重ったるい髪をさっぱりさせ、メガネをコンタクトに変え。それなりに周りに馴染みそうな見た目にした。

中学の時の同級生は苦手ってのもあって少し遠くの高校に通うことにした。中学までの同級生はいないから新たな気持ちで新たな学校生活を始める。


見た目を変えても、性格はそう簡単には変わらない。


僕は根暗だし、地味っ子だったし……見た目も性格も最悪で、中学生までいじめられてた。

ってのもあって。変えたくてなるべく何事にも笑顔でいようって何気なしに思った。


「初めての場所。初めての人達。緊張するなぁ……」


今日は入学式。


「やっべ。遅刻しそ」


走って学校へ向かう。

学校の前の桜並木の道の桜はとても綺麗だった。


「急げー」

校門の前に先生がいる。


「入学早々遅刻はダメだって」


ふぅ。ギリギリ着いた。


「クラスは……と。」

自分のクラスを確認する。

「A組か……」


ソワソワした気持ちで教室に向かう。

ここから僕の新たな人生が始まる______


____ガラガラ



クラスを見る限り……


いかにもアニメオタク。


派手めのギャル。


真面目でキツめのthe委員長。


ついて……るの……か……?


なんか、恋人ところか友人何かできない気がする。


「お、おはようございます……」


見られてる……


出席番号順か……


窓際の列の隣の列。その1番後ろ。窓際の方には、綺麗な女子が座ってた……腰ぐらいまであるストレート髪の毛。少しツリ目。少しつまらなさそうな顔している。


こっちを見るなりニコッとして


「おはよう。よろしくね」


と彼女言った。


「お……おはようございます!よ、よ、よろしくお願いします!」


緊張した……こんな感じで僕に話しかけてくれたお女子はいない。


桜舞い散る日に僕は、初めて心が高まった。






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桜舞い散る頃に、僕らは出会った。 柚音 @yunn_hana

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