第133話:一段落ついて……

1.


「ウソぉ……」

 

 俺たちの住む家を見た母さんの第一声はそれだった。

 推定億クラスの大豪邸である。

 その反応も仕方ないと言えるだろう。


 中へ入ってもぽかんとしたままだった。

 母さんのこういう姿を見るのは新鮮だ。

 

ゆうさま、こちらでございます」


 ウェンディに丁寧に――というか丁寧すぎやしないだろうか――案内され、皆城 悠こと母さんはリビングのソファに座った。

 フレアは台所の方へ向かい、恐らく茶を淹れているのだろう。

 

 で、俺は母さんの向かいに座って、ウェンディとフレア以外、知佳やスノウたちは少し離れたところのテーブルに腰を落ち着けた。

 どういう距離感を持つべきか測りかねているのだろう。


 まあ、俺もだけど。


 とりあえずダンジョン内では落ちついて話もできないだろうということで再び転移石を使って(例のごとくウェンディが先回りしてくれた)家まで戻ってきたのだが、それはそれで母さんは落ちつかない様子だった。


 母さんは――下手すれば20代後半だと言っても通じる程に若々しい姿をしていた。

 どうやら、石化していた間は歳を取っていないらしい。

 だから実年齢で考えれば恐らく……30過ぎくらい、だろうか。


 いつ完全に石化してしまったのか、いつ加齢がストップしたのかが不透明なのでそれくらいだとしか言えない。

 身内の贔屓目を抜きにしても、母さんは美人な方だと思う。

 とは言っても流石に、スノウたち精霊のような絶世の――とまではいかない。

 ご近所さんに皆城さんちの奥さんは綺麗ねーと言われる程度である。


 永見先生は俺のことを母親似だと言っていたが、母さんに似ているのなら俺はそこそこの男前なはずなのだが……


「……で、何から説明すっかな……」


 なにせ15年ぶりの再会。

 しかも少なく見積もっても10年以上は石化していたであろう母さんだ。

 ダンジョンが世界に出現したことも知らないだろうし、俺がどういう状況にあるかも当然知らない。


 そして――

 親父が死んでいることをどう伝えるべきか。

 自分が石になっている間に愛する夫が死んでいるなんて……

 俺はどう伝えればいいんだ?


 俺が言い淀んでいると、母さんがふっと微笑んだ。


「そうやって困ってる時の顔はお父さんそっくりね、悠真」

「……そうか?」

「ええ。お母さん、お父さんがもうこの世にいないってことは、皆城先生から聞いて知ってるわよ」

「え……」


 それは完全に予想外だった。


「まだその時は完全に石になってなかったってこと?」

「ううん、多分そうじゃない。夢の中……みたいな感じで、話してることがぼんやり聞こえてたから」

「……そういうこともあるのか」


 ちらりとシトリーの方を見ると、頷いていた。

 どうやら有り得ないことでもないようだ。


「お母さんがわかるのはそれくらいだけどね。永見先生、遠慮してたのか部屋のお掃除とかしてくださってた時もあまり喋ろうとしなかったから」


 どうやら――石になっている間に親父が死んだことは母さんなりに受け止めていたらしい。

 ……しかし石になっている間の会話が聞こえていたんだとすると、俺が命がけでも母さんを助けるみたいな話をしているところも聞かれていたのだろうか。

 だとすると割と――かなりこっ恥ずかしいのだが。


 それはともかく。



 俺は母さんが居なくなってから今までの話を話し始めた。

 あまりに長くなったので、途中でウェンディの作ってくれた食事を全員で食べたりもしながら。

「お母さんよりずっと上手ね……」

 と嘯いていたが、俺の記憶にある限りでは母さんも相当料理が上手い方だ。

 思い出補正もあるかもしれないが。


 大体、話し始めたのは19時過ぎだったが、話し終えたのは日付が変わろうかというタイミングだった。

 あまり話したくない部分――親父が死んでから俺がちょっと荒んでいた時期なんかは若干すっ飛ばしたり、逆にここ最近のことはダンジョン関係のことやスノウたちが精霊だということを含めかなり事細かく話したり(母親に話すにはな部分なんかは当然言っていないが)とやや情報に偏りはあるが粗方話し終えて俺はひと息つく。


 途中、相槌だけでほとんど特に何も言わずに聞いていた母さんは俺の話を聞き終えると、立ち上がってスノウたちの方を向いた。


「皆さん、息子の悠真がお世話になりました。そして、私自身も――本当にありがとうございます」

 

 そして腰を深く折り曲げる。

 

「私たちは――当然のことをしたまでです。我々はま……悠真様のことを全員、お慕い申し上げておりますので」


 母さんはきょとんとした表情を浮かべる。


「お慕い……って、で?」

「主従関係で、というだけではなく、男女の情も含んでのことです」


 それを聞いた母さんはこちらを振り向いた。


「……そうなの?」

「俺に聞くなよ……」


 ウェンディが言っていることに偽りはない。

 よく考えれば――というか、よく考えなくてもとんでもねえハーレムだ。

 今まではなんとなく俺も流されていたが、母さん――母親という立場から見た時、15年ぶりに会った息子がハーレムの主になっているとか悪夢以外の何者でもないだろ。


「最近の子は進んでるのねえ……」

「…………」


 母さんは驚いた様子でそう呟いた。

 石化していたというジェネレーションギャップだろうか。

 それともただの天然なのだろうか。

 

「責任は取れるの?」


 母さんが真剣な顔で聞いてくる。


「まだ……どういう形でかは決めてないけど、当然」

「なら良し」」


 男前だなあ……

 

「悠真ももう成人してるんでしょ? それに、正直、今の悠真の状況にお母さんの常識から何かを言ってもあまり良くないだろうしね。ちなみにお父さんも結構モテたのよ?」

「知りたくなかった一面だな……」


 親父もイケメンというよりはワイルドな感じではあったが、まああの性格ならモテはするだろう。


「お母さんなんかに命を賭けないで、大切な子たちの為に人生を賭けなさい」

「…………わぁったよ」


 ばっちり聞こえてたんだなやっぱり。

 母さんは壁にかけてある時計を見る。


「あの時計もお高そうねえ……」

「さあ、そこまでのもんではないと思うけど……」


 フレアがどこかで買ってきたものだったか。

 確か2万くらいだったので、べらぼうに高いわけでもない。

 いや、高いのか……?

 俺の金銭感覚は正常からかけ離れ始めているかもしれない。


「とにかく、もう夜も遅いし、皆さんも早く寝た方がいいでしょう? 若いからって油断してると、お肌の曲がり角ってすぐ来ちゃうんだから」


 という訳で。

 母さんはとりあえず客室で寝て貰うとして、俺たちは一旦就寝することになったのだった。

 

 

 余談ではあるが、ほぼ毎日と言っていい程していたは流石に遠慮したのだろう、誰かが俺の部屋の扉をノックすることはなかった。



2.


 朝起きると、ウェンディと母さんが台所に立っていた。

 スノウと知佳はまだ寝ているのか、リビングにはいない。

 綾乃の姿も見えないが……洗面所からドライヤーの音がするので恐らくそこにいるのだろう。


 シトリーとフレアは何やらテーブルで話していた。


「あ、悠真。ちょっと、ウェンディちゃんにお母さんへの敬語やめるように言ってくれない? あんたの言うことなら聞くんでしょ?」

「いや、それに関しては多分言っても無駄だと思うぞ……」


 実は昨日の時点でちらっと言ってあるのだ。

 しかし何が問題なのか全くわかっていない様子で、「マスターのお母様を敬わない理由がありませんから」と言われてしまった。


「お母様、こちらのお味は如何でしょうか?」

「ちょっとしょっぱ……あ、なんで捨てようとするの!? 悠真ちょっと止めて! 止めてー!」

「ウェンディステイ。母さん、俺が濃い味好きなんだよ」

「そうそう、ウェンディちゃん、悠真の好きな味で作ってあげてるんでしょ? だから私に合わせなくていいの!」

「しかしお二方共に納得頂ける味を提供するのが……」

「だーかーらー!」

 

 どちらかと言えば厳格なイメージのあった母さんだが、どうやらそれは俺が幼いが故に手本を見せようとしていただけだということらしい。

 流石に親父ほどちゃらんぽん……というか適当ではないようだが本来の性格はこうしてウェンディとじゃれている(?)時のものなのだろう。


 しかしウェンディ、昨日は悠さま、と名前呼びだったのに次の日にはお母様呼びか。

 ちゃっかりしてるね君も。


「あ、悠真ちゃん。ちょっと話しておきたい事があるの」

「話しておきたいこと?」


 俺が台所の二人を呆れ半分、なんとなく感じる嬉しさ半分で見ているとシトリーから声をかけられた。

 

「うん、ちょっと大事な話かな」

「……どうしたんだ?」


 呼ばれたのでシトリーとフレアの元へ行くと、小さめの声で話し始める。

 フレアは俺の真横に座る。

 いつものように腕にひっついてこないのは、流石に母さんの前だと恥ずかしいという気持ちがあるのか、それとも俺の気持ちを慮ってのことか。


「悠真ちゃんのお母さんのことなんだけどね。魔力が凄く小さいの。普通の人と同じか――それ以下かってくらいに」

「え……?」


 そんなはずはない。

 そう思って母さんの魔力を探るが、確かにほとんど魔力を感じない。

 一般人程度だ。

 だが、魔力が多すぎるから魔石になってしまった訳だし、俺が昨日吸い出した魔力も相当な量だった。


 下手をすれば、WSR最上位の未菜さんをも上回る程に。


「それをさっき――ウェンディも交えて話してたんだけど。もしかしたら、悠真ちゃんが魔力を吸収したことによって、お母さんの魔力量自体が目減りしてるかもしれないの」

「……そんなことあるのか?」

「有り得ない、とは言い切れないかもしれない。初めての事例だし、たぶん他の人に同じことをしても同じ現象は起きないと思うけど……」

「うーん……でもそれって、問題はないよな?」

「ええ、無いわ。ダンジョン攻略をしようとでもしない限りは」


 しないだろうな。

 というか、流石にそういう状況ならしようとしても止める。

 しかし魔力量自体が目減り、か。


「そもそも魔力って体のどんな器官が作り出してるんだ?」

「ちょっと説明が難しいんだけど、血液……に近いのかな」

「近い?」

「人の体液に魔力が宿るんです、お兄さま。血液や――唾液、それに……」


 ちらりと俺の下半身を見る。

 なるほどね。

  

 人間の体は70%が水分らしい。

 その水分全てに魔力が宿っている。

 そういうことか。


「石になっている時はその水分も全部石になっていたでしょ? だからその時に魔力を吸い出したっていうのが関係してるんじゃないかなって、お姉さんは思うんだけど……」

「ふぅん……」


 しかし、母さんにとってどうかはともかく――俺にとってはかなり都合は良い。

 なにせ、もし母さんの魔力があのままだとすれば、WSRは俺と母さんで1位と2位を独占するような自体になりかねない。


 そうなれば世界中から無用な注目を浴びることになるだろう。

 探索者ですらないのに、だ。


 そもそも未菜さんが4位――そろそろ3位も見えてきていて、知佳や綾乃の魔力の増え方も凄まじい今のような状況でそんなことになってしまえば、いずれWSRのランキングの上位5人くらいをAS圏内で独占することになる。

 

 流石にそうなれば黙っていない国も出てくるだろう。

 未菜さんに関しては時間の問題だし、知佳や綾乃も避けようのない未来となりつつあるが……

 下手すりゃ天鳥さんもそのうち上位に食い込んでくるような……

 まあ、それはその時に考えるとして。


「それから、もう一つ」

「うん?」

「悠真ちゃんの魔力が、昨日に比べてかなり増えてる」

「……母さんの魔力を取り込んだ分じゃないのか? 使ってりゃそのうち戻るだろ?」

「ううん、もう馴染んでるから完全に悠真ちゃんの魔力になってる。使っても、また今の量まで戻ることになるよ」

「そういうことってあり得るのか?」

「前例は聞いたことない……かな」

「フレアも聞いたことないです」


 うーん……

 まあ母さんのこともイレギュラーなことだったし、別に俺の魔力が増える分には困ることもない。

 むしろ助かる事の方が多いだろう。

 たぶん。


 今の所、魔力の制御ができなくなるとかそういう事もないみたいだし。

 力加減なんかも違和感なくコントロールできる。


「……単純にパワーアップしたって考えていいのか?」

「定期的に使わないと悠真ちゃんも魔石になっちゃうかもだけど、お姉さんたちを召喚してる時点で常に魔力は消費されてるようなものだし、そういう認識で問題ないと思う」


 とのシトリーのお言葉を頂いたので、これは棚ぼたのラッキーだと思っていいだろう。

 今まで魔力が枯渇して困るということが一切なかったので、これ以上増えてどうするんだという考えもなくはないのだが。


「あ、でもお兄さま、魔力の漏洩を抑えるのは今までよりも難しいかもしれません。流石にここまで強大になってしまうと、ちょっと魔力に対する感度の高い人なんかだと本能的な恐怖を感じる可能性すらあるので……」

「……それは避けたいな」


 今は別に魔力が外に漏れているということはないが、フレアが言うには感情の昂りなんかで溢れ出る可能性があるそうだ。

 そういうことが無いように、ということだな。

 

「で、それに関係することでもあるんだけど、悠真ちゃん、新しい精霊を召喚する予定はある?」

「……今の所はないな」


 今のままで何も困らないからだ。

 スノウ、ウェンディ、フレア、そしてシトリー。


 ぶっちゃけバランスの良さが半端じゃない。

 そこに俺と知佳や――もしかしたら綾乃まで加わるかもしれないのだ。

 ダンジョン攻略が死ぬほど難しいような状況にでもならない限りは有り得ないだろう。


「それじゃあ、召喚はまだしないでおいて欲しいの。もし、今回みたいに――お姉さんたちがどうしても干渉できないような状況になった時。転移召喚すらできない時に新しい精霊を召喚する為に」

「……なるほど」


 確かに今回の場合で言えば、シトリーたちを転移召喚することはできなかったが――新たな精霊の召喚までできなかったかどうかは試していない。

 そしてもしできるのだとすれば、仮契約状態でも並の探索者よりは遥かに強い上に、本契約ができれば強力な味方となる。


「わかった。そういう時の為にこの魔力分は温存しとくよ」


 絶対に無いとは言い切れないしな。

 保険としてもそういう考えは大事だろう。


 ……しかし四姉妹は偶然スノウを呼び出したところからはほとんど必然的に残りの三人を召喚したわけだが、もし五人目を召喚するようなことがあったとして、どんな人が来るのだろう。


 精霊との主従契約の関係上、男性精霊が来るようなことはないとスノウからは聞かされているが……

 俺の肩身がどんどん狭くなっていってしまう。

 まあ肩身が狭いなあと感じたことはそうそうないのだが。


 

3.


「一週間くらいこの家に泊まったら、お母さんは出ていこうと思ってる」


 朝食をとって、さて一応行方不明扱いになっていた――というか失踪宣言がされていたはずの母さんをどうするかということを話し合っている最中に、母さんがどの部屋を使うのかという話題が出た。

 そこで出たのが先程の発言である。


「……なんで?」

「だって、この家は悠真の家でしょ? お母さんだってずっと居座ろうとは思わないわよ」

「いや別にそりゃ親子なんだから気にしなくても……」

「悠真はそうかもしれないけど、お母さんは気にするの。もちろん、悠真と一緒に暮らしたくないってわけじゃないのよ? できれば近くに住みたいし、顔を出してくれると嬉しいけど……」


 要するに母さんは気を遣っているのだろう。

 俺だけが住んでいる家だと言うのならともかく、他の人もいる訳で。


 別にそれに対して文句は出ないとは思うのだが、内に貯めるものは無くもないだろうしな。

 

 だが……


「お父さんもいないのに、お母さんを一人で放り出すのは無責任、とか考えてる?」

「…………」


 図星である。

 親父が生きていたのならまだしも、今いるのは母さんだけだ。


「別にそんなことないのよ。お母さんも、お母さん……悠真のお祖母ちゃんとお祖父ちゃんたちに挨拶したいし、そっちにお世話になることにするから」


 ……そうか。

 別に俺だって、親父と母さんがいない間、天涯孤独だったわけじゃない。

 祖父母は生きているし、親戚も健在だ。


 そういう人たちのところへ行くという選択肢もあるわけだ。

 というか、それこそばあちゃん達に連絡をするのすっかり忘れてたぞ。

 後でちゃんと連絡しておこう。


 ……まず事情を説明するのにかなり苦労しそうだが。

 そこは母さんに任せちゃおっかな……


「それに……」


 母さんは少し何かを言い淀んだ。


「?」

「お母さんね、ちょっと考えてることがあって」

「……考えてること?」

「本当にお父さんは死んだと思う?」

「それは……」


 母さんが親父の死を信じられないという気持ちはよくわかる。

 なにせ、自分が石化している最中のことだし……死んでも死なないような人だったしな。


 だが、俺は。

 過去の映像で、親父が死ぬその瞬間を見ている。

 あの虚無僧に腹を貫かれて。


「…………」


 しまった。


 無意識に魔力が漏れていたのだろう。

 フレアに目配せされる。

 どうやら母さんは何も気付いていないようだったが。


「母さんにも言ったと思うけど、俺は……この目で……」

「お父さんが殺されたところを見たんでしょ? でもね、それでもお母さんは信じてるの。だってダンジョンなんて不思議なことがあって、お母さんだって石になってたのに元に戻れたの。あともう一つくらい奇跡が起きてもおかしくないと思わない?」

「母さんが……そう言うなら」


 正直、俺もそう思いたい。

 だが、この目で……

 この目で?


 死んだ、と宣言したのはあの虚無僧だった。

 別に俺が直接確かめたわけではない。

 いやしかし、実際に10年以上俺の前に姿を現していない上に、お城ダンジョンは新階層を除いて全階層が既に掃討済み。

 親父が生きているのならその時に発見されているはずだ。


 だが……

 それこそ新階層のようなイレギュラーだってダンジョンにはあるのだ。

 絶対に、100%有り得ないとは言い切れない。


 そもそも――


「そもそも――あのお父さんが悠真をお母さんを残して死んじゃうとは思えないでしょ?」

「まあ……な」

「だからお母さんは別に寂しくないよ。いつかお父さんも帰ってくるって思ってるから」


 母さんが本気でそう言っているのか、それとも俺と離れて暮らすということを納得させる為にそう言っているのかはわからなかった。

 だが、親父のことを引き合いに出すのは我が母親ながらズルいだろう。

 

「……わかった。俺には転移石もあるしな。母さんも、何かあったらすぐに使ってくれればいいし。一般人程度の魔力でも発動はするはずだ」

「その魔力っていうのはまだよくわかってないけどね……」


 そこら辺は追々理解して貰うとして。

 とりあえず母さんの今後の方針は決まったので、実際の手続きをどうするかは……


 一応ダンジョン関係だし、ダンジョン管理局に投げたりできないかなあ。

 なんて、また俺はダンジョン管理局に面倒ごとを持ち込む算段を立て始めるのだった。

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