20話 絆のチカラ。

「さぁ、こっからが本番だ!」


俺はそう言って、【ソード・オクロック】を─クロを横に薙ぎ払った。ラプチェは、槍で防ごうとするが、クロと深く繋がったことにより、剣がより軽くなり、ラプチェの反応速度より早く攻撃することに成功する。ラプチェの腹に横一線の切れ目ができる。


「ぐぅっ…!」


防御無視のダメージを食らい、ラプチェが苦痛の表情を浮かべる。一瞬ラプチェに隙が生まれる。その隙を俺は逃さなかった。再び俺は腹に向かって、【弑逆謀殺レジサイド・マーダー】を放った。


「ア”あ”あ”っ!?」


ラプチェは痛みのせいか、その場でうずくまる。恐らく今まで痛みを感じたことがないのだろう。その痛みに耐えられないのだろう。


俺はラプチェに


「…え…ど、して……」


ラプチェは俺の行動に唖然とした。


「どうして?このまま殺ったってつまらないからだ。」


俺は不敵な笑みを浮かべ、そう言った。


ラプチェは俺のその言葉に怯んだように見えた。ソレを見て俺は一旦距離を置く。そして、だいぶ離れた所で俺は【アイテム・ボックス】から銃─ノヴァ・スクロペトゥムを取り出した。


一応、秒で【神眼】を使う。


ノヴァ・スクロペトゥム レアリティ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

6連式のリボルバー。弾丸の速さは流星の如くとてつもないスピードを誇る。弾丸は魔力さえあれば無限に製造出来る。弾丸一発分製造使用MP:250

# 


確認し、魔力で弾丸を生成し、俺は【ノヴァ・スクロペトゥム】を自分の額に当てる。


ラプチェは俺の行動に呆然としていた。それはそうだろう。自殺しようとしているみたいに見えるのだから。


そして、俺はそのまま【ノヴァ・スクロペトゥム】の引き金を


バンッ!


俺はそのまま倒れ…ることなく、【瞬間移動】で、ラプチェに近づき、斬り掛かった。


「なっ!?─チッ…!」


ラプチェからしてもが想定外だったのだろう。

舌打ちをして槍で俺の攻撃を防ぐ。


ガキンッ!


金属の弾きあう音が響く。


「なんで、動けるのか、不思議じゃないか?俺のステータスを見てみろ。」


俺がそう言うと、ラプチェは俺のステータスを視た。


「………っ!?な、な、何な、の…このステータスは…!?」


ラプチェは俺のステータスを視て、目の色を変えた。…その異常さに。


俺のステータスは現在こうなっている。


ユウキ・ハルサキ Lv999…???種族:限界破壊者リミットブレイカー

HP:∞

MP:∞

STR:∞

VIT:∞

AGI:∞

DEX:∞

INT:∞

MND:∞

LUK:∞

属性:魔神

スキル:能力創造スキルクリエイター 魔神 限界破壊者リミットブレイカー 神眼 心眼 武術総合 瞬間移動 銃術 気配遮断 危険感知 アイテム・ボックス 高速HP自動回復 高速MP自動回復 全属性耐性 状態異常無効 成長促進 経験値倍増 視認学習 言語理解


俺はもう、いいかと思い、ある技を唱える。


そう、あの世界で親友がくれた最強の剣技。アイツはラプチェと戦う為にこの技をくれたんだろう。


「これで終わりだ!親友がくれた絆の力とくと味わえ!─“エクスカリバー=アルトリア”!」


そう唱え、クロを空中から縦一直線に下ろす。


次の瞬間、ラプチェに向かって、斬撃が分裂し、襲いかかる。


ラプチェは必死に槍で弾いたり、してるがそこから更に分裂し、ラプチェに襲いかかる。


その斬撃は雪奈が必ず殺す為に編み出した技。


対象が死ぬまで、永遠に分裂して襲いかかる。


「…少しだけ、夢を見させてくれてありがとな。………今度はマトモな神になれよ。…なれるならな…」


バタンッ…


俺がそう言うのを最後にラプチェは倒れた。そして、ラプチェは光りに包まれ消えた。


「ふぅ…」


俺は尻を床につける。……ようやく終わったんだ。


「クロ、ありがとな。」


「えへへ、どういたしまして♪」


俺がそう言うとクロは擬人化して現れた。さっきは咄嗟の事でよく観察していなかったが、クロは髪や顔だけでなく、目の色も綺麗だった。


淡いブルーの色をした透き通るような瞳…


「主…」


俺とクロは見つめ合う形になる。


そのまま顔を近づけ…


チュっ…


クロとキスをした─







「─これでよしっと。」


俺は“小説を書くのを辞め”、イスから立ち上がり、背伸びをする。


ようやく完成した。俺の書いた異世界モノの小説が。


あの世界での出来事は俺の小説だったが、どうせならラプチェとの戦いを書こうと、ミズキとの戦いの続きから書いたのだった。


「よし、終わったし、そろそろ行くか、クロ。」


俺は擬人化しているクロに呼びかける。


「うん、行こう。主と一緒ならどこでもいいよ。それでそれで?どこに行くの?」


クロが、目をキラキラさせながら聞いてくる。それが可愛くて、つい笑ってしまう。


「ここじゃない世界。─新しい世界に、だ。」


そう言うと俺はクロを抱いて、【瞬間移動】で“地球”という空間から姿を消した。


誰もいなくなった部屋の開いた窓から風が入ってくる。

机の上にあった小説の執筆用のノートのがパラパラとめくれる。

そのページには、こう書かれていた。


『能力創造というチートスキルを手に俺はこの異世界を無双する〜スキルを創って最強へ〜』


と─。

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能力創造というチートスキルを手に俺はこの異世界を無双する〜スキルを造って最強へ〜 ฅ꒰ঌ春咲勇気໒꒱ฅ @2291

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