17話 最強にして唯一のスキル。
「ぐ…がっ…はぁ…はぁ…ッごっ!!」
「…なんで…?」
俺への残虐行為が、止まり、ラプチェは訊いてきた。
「何…がだ…?」
「貴方はなんでここまでされて心が折れないの?普通の人間は1時間も痛められ続ければ心が折れるのに…なんで
そう、俺はMNDが、減っていなかった。心当たりはある。ラプチェは俺の心を折る事は出来ない。…心を折れるのは“アイツ”と“俺”だけだ。
「ふ、ふふ…なんで?当たり前だろ?俺の心を折ることが出来るのは雪奈と俺しかいないからな。」
「だからって…普通の人間は痛みに屈するのよ!?」
そう言う、ラプチェに俺は平然として言った。
「それはな…俺はいつも痛みを受けた時に、こう思ってるからだ。『女子の生理や出産は今受けている痛みの倍だから、我慢できる』ってな。」
「なっ…」
ラプチェは驚愕して俺を見る。…俺のズタボロの体を。
俺の体はもう、ほとんど死んでいた。内臓は中でグチャグチャになり、左腕は多分だが粉砕骨折している。
「なぁ…休憩ついでに俺も質問していいか…?」
ラプチェは少し考えたあと、
「…いいわよ。」
と、承諾してくれた。
俺は少し深呼吸してから訊いた。
「質問したいのは2つだ。1つ目は、俺のスキルの【視認学習】ってどんな能力なんだ?俺は鑑定できないからさ…」
俺がそう言うと、ラプチェは、“なにか”をして、空中に
ステータスのような物が表示される。
#
視認学習 レアリティ ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
対象を視てその時使った技などの技術を視て学習し、自分の物にする事ができる。
#
それは【視認学習】の鑑定結果だった。俺が思っているのが、正しいなら…あと一つ確かな“モノ”を掴むために俺は次の質問をする。
「これでいいかしら?」
「あぁ。助かった。…最後の質問だ。俺はあの世界でメフィアやエミリアとヤッたが…今の俺は
俺がそう訊くと、ラプチェは、少し硬直した後笑った。
「ふふふっ…やっぱりユウキは面白いわね。答えはノーよ。貴方は童貞じゃない。あの世界で体験した事はすべて本物よ。」
「それって、戦いとかも?」
「ええ。さっきも説明した通り、あの世界で経験した事はすべて…貴方の体に刻み込まれているわ。」
それを聞いて俺は
そして残虐行為を受けていたときに考えたとある仮説が証明された。
─さぁ、このクソみたいな時間も終わりだ。ここからは俺のターンだ!
「教えてくれてありがとな…おかげでお前に
「………下剋上?何を言ってるの?今の貴方は虫ケラ同然よ?それで下剋上?はっ!笑わせないでよ。」
ラプチェは俺が戯言を言ったと思ったのだろう。だが、戯じゃない。
「
俺が不敵な笑みを浮かべて言うと、ラプチェは俺が本気だと思ったのか身構える。
そして俺は口にする。あの世界で俺が幾度となく使い、いくつもの力を与えてくれた最強のスキルを─
「─“
俺は二つのスキルを造る。
「なっ!?」
ラプチェは俺の行動に驚愕していた。なぜ、そんな無意味な事をするのか、と。
「ふっ、“ステータスオープン”」
#
ユウキ・ハルサキ Lv1 種族:人間
HP:250/250
MP:∞(循環)
STR:35
VIT:25
AGI:69
DEX:57
INT:308
MND:65480
LUK:1
属性:不死・創造
スキル:視認学習 不死 創造 魔力変換 言語理解
#
(よし、俺の考えていた通りだ。)
「なぁ、俺のステータスを視てなんか変なところないか?」
俺はラプチェに問いかけた。
「………………なんで【
ラプチェは俺のステータスを視て【
「なんだ、そんな事もわかんないのか?─“低脳”だな。お前本当に神かよ?その称号を創造神から“下等神”に変えたらどうだ?」
「なっ…!?…一度ならず、二度も私を侮辱するのか…っ!」
ラプチェは思い出す、あの少年、雪奈桐徒に言われた言葉を。
『アッハハハハ。あぁ?そんな事も分からねぇのかよ?お前本当に神なんだよな?そんな事もわからねぇなんて“低脳”だな。創造神を“下等神”に変えたらどうだ?』
ラプチェの中で怒りが沸々と沸き上がる。
「一度ならず二度も?…あぁ、雪奈が俺とおんなじ事を言ったのか…さすが、俺の親友だ。そこの煽る言葉選びは最高だ。さて…」
俺は、【創造魔法】を使った。そして、俺の
「ふぅ…“ステータスオープン”」
そして、
#
ユウキ・ハルサキ Lv999…???種族:超越者
HP:99999/99999
MP:99999/99999
STR:99999
VIT:99999
AGI:99999
DEX:99999
INT:99999
MND:99999
LUK:ー99999:Errer
属性:魔神
スキル:
#
「さぁ、反撃と行こうか─来い、【ソード・オクロック】」
俺がそう唱えると、目の前に俺の愛剣が現れる。
「っ…それでも私は貴方よりも強い!舐めるなよ、人間如きが…!」
「残念、俺は、今人間じゃない。【超越者】だからな。」
俺の煽り発言で─ユウキとラプチェの戦いは始まった。
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