第2話 EIGHT DAYS A WEEK

月曜日

仕事をはやく終わらせて、僕は彼女に会いにいく

そして、一週間の僕たちのプランを考えながら

乾杯する


火曜日

駅前の時計台の下で、待ち合わせ

彼女はときどき

タバコ二本分遅刻する


水曜日

残業で遅くなった夜

一人、窓の外の夜空を見ながらグラスを傾ける

留守番電話を再生させると

「寂しい夜に乾杯」と

彼女の声


木曜日

たまには長電話も楽しい

他人には馬鹿げていても

二人の記録は三時間五十二分

もう少しで四時間を超えるところだった

最短記録は

十円玉ふたつぶん


金曜日

流行の店を批評しに

二人腕を組んで

夜の街へと繰り出す


土曜日

彼女の作った弁当をもって

僕のパステルカラーのカブトムシに乗って

海沿いの道をドライブ

波の音を聞きながら

日曜日の夕方まで一緒に過ごす


たまには、

別な女の子と過ごす一日があってもいいかな


もし、

もう一日違う曜日があったなら

僕はどうしているだろう

でも、たぶん

彼女と一緒に過ごすだろう・・・

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