第2章 だから君のことが好きなんだ

プロローグ 変わらぬ日常にさよならを

 2章開始です!




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「美波ちゃん、ずっと前から好きでした。付き合ってください!」

「お断りします」

「えっ……」


 目の前の呆然としている男子を一瞥する。確か、サッカー部のエースでファンクラブまであるとかいうモテ男。陽キャ・オブ・陽キャ。だが、私からしたら気持ち悪いとしか思えない。

 なぜって……


 ーーこの人と私は今日初めて喋るのだから。


「な、なんで……」

「初めて喋るのにちゃん付けとか気持ち悪いです。それに、私好きな人いるんで」


 そう言って、去ろうとしたその時。


「な、なんでだよ! 俺みたいないいやつ他にいないだろ!」

「痛っ」


 肩を掴まれて背後の壁に押さえつけられる。背中をぶつけて痛い。

 だが、私は冷静だった。よくあることだから。


「俺は! 運動神経も良くて顔も良くて! なぁ、俺よりいいやつなんていないだろ!」


 ーーそういう思い込みが気持ち悪いんだけど。


 揺さぶってくるそいつを冷ややかに見る。無理に振りほどこうとするが、強い力に抗うことができない。


「その短いスカートだって俺を誘惑してたんだろ!?」

「別に誘惑なんて……!」


 ただのおしゃれですけど!? 

 まさかの思い込みに思わず声をあげる。しかし、聞き入れてもらえるわけがなかった。


「女は俺に媚び売ってればそれでいいんだよ!」


 そいつの手が制服のブラウスを引き裂こうとする。

 ここまで強引にされるのは初めてで、恐怖を感じてぎゅっと目を瞑る。


「キャッ!」


 ーーやめて!! 


 心の中で叫んだその時だった。


『ドサッ』


 不意に体を抑えていた力がなくなる。それとともに鈍い音が響いた。


「えっ……」


 目を開くと見知った背中が私の前にあった。


ひびきくんっ……!?」


 そこにいたのは、他ならぬ彼の姿だった。




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 読んでくださりありがとうございました!

 この二人……誰かわかりますでしょうか?(笑) だんだんと謎が深まってきましたが、同時にこの章で謎が解明されていく予定ですのでお楽しみに!


 これからも「ネットで出会った美少女と実際に会ってみたら何故か好感度MAXだった。彼女が積極的(ポンコツ)すぎてSの性癖に目覚めてしまったので責任取ってもらうことにします。」をよろしくお願いします!






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