第2話 再訪そして再開
約一週間後、彼女の出勤確認をして、
俺は、年甲斐もなく店に向かっていた。
女も、風俗も15年以上ご無沙汰だった。
その子と過ごした僅かな時間が、かなり良かった。とても、ただの客扱いされだと思えなかった。本当の彼女の気持ちは、分からない。
しかし、始めてにもかかわらず、あそこまであからさまに、プライベートの話をするとは思えない。もちろん、用意した嘘とゆう事もある。
だが、彼女の話し方からは、どう考えてもても嘘がつける知性が、感じられないのだ。いい意味でだ。かなり、年は離れているが、それを感じさせない子で、この年の頑固な、ジジイの考え方と言うか、思考回路が同調している。時間が少ないので、なぜかは、今日は分からない。もう少し、話さなければと思った。
すなおな子だった。
もちろんベットでも、本気で悶えていた。
芝居ではなく、かなり引きつっていたのでわかる、濡れ方も尋常ではなかった。俺は大いに満足していた。シャワーを浴びて身支度していると、丁度コールが鳴った。またと話しながら帰ろうとした時、彼女は、LINE交換してと言って来た。俺は「えっ」と思いながら、
たった2回来ただけなのにと言いながらも、いい気持ちだった。常連さんが、いないのかぁと思いながら、まぁ見た目もあるしと思ったが、後で大きな勘違いだったとわかった。この子に気に入ってもらえたかも、俺も彼女のことが気に入っていた。最低でも、嫌われてはいないと思い、「本当に、もちろんいいに決まってるじゃん」と言いながら嬢の方から言われたと、内心相当嬉しくなった。俺の感覚では、最低でも、5回から6回は通わないと思っていたからだった。でも、内心2回か3回やり取りしたらまた終わってしまうだろうと思っていた。
2回目の客だし次いつ来るかも分からない客だしなぁと思った。まぁいつもの事だけどと思いながらも悪い気は、しなかった。
もちろん当日は、来店のお礼が入った。
無難な、返事と数回のやり取り。
こちらの送信で終わった。既読も付かない。
翌日の午後、又返事が入った。
さすがに一日では終わらなかった。まぁ今日で終わりかなぁと思っていた。
でも、それから毎日、数回のやり取りは続いている。たわいのない話しだ、挨拶、仕事の事、客がドタキャンした事など、毎日の何気ないやり取りが、楽しみになって来た。
では、なぜだったのかは、今でも分からない。このLINE交換がなかったら、こんなに通う事はなかっただろう。帰りの見送りには、振り返らなかった。すぐに、戻りたくなるのが分かっていたからだ。
それからも、毎日のようにLINEしている。
本音や、愚痴、体調、なんでも話すようになっていた。もうLINEのなかでは、お互いに本名だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます