第11話 これから…

「いってらっしゃい」


昨日、一緒に我が家に帰って疲れていたからか、有紀ちゃんは早々にベッドに横になった。

かくいう私もそんな有紀ちゃんの寝顔を見ていたらいつの間にか寝てしまっていたのだが。


「いってきます」


いつもなら静かに家を出る私は、今は有紀ちゃんに見送られながら家を出る。

帰ってきたくる喜びがある家ってのも存外悪くない。

いや、悪くないどころか素晴らしい。


いつもなら仕事場までしたばかり見ている私は、今日は前を向いて歩けている。

有紀ちゃんとなら前を向いて歩いていける。

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