冒険者

「あっ。そうだった。俺、女の子になったんだった。」


自分が嬢ちゃんと呼ばれる理由が分かってスッキリした。


「あ?何言ってんだ嬢ちゃん?まぁいいや。ここは嬢ちゃんみたいなやつが来る場所じゃねぇ。さっさと帰りな!」


そんな、忠告を俺は受けた。

そして思った。この人俺を心配してくれる優しい人じゃないか!?と。

だから俺は冒険者を安心させるために。


「大丈夫です。これでも俺強いですから!触ってください!」


腕を曲げて俺の筋肉を…


ぷに。



「柔けぇなwこんなのじゃ剣も振れねぇぜ?さっさと帰りな!」


俺の筋肉はぷにぷにのマシュマロになっていたようだ。



無念。





でもマシュマロでも可愛いよね?


「俺が強いことを証明すればいいんだな?」


手っ取り早くギルドに登録するには力を証明すればいいと思ったので尋ねる。

決して脳筋ではない。


「あ?あぁ。そうだな。」


ちょっと冒険者はオロオロしていた。

そんなに俺に冒険者登録して欲しくないのだろうか。


「じゃあ。決闘しようよ。あんたの名前は?」


決闘すれば力を証明出来ると思ったので誘う。

大事なことなのでもう一度。

決して脳筋ではない。


そうすると冒険者は


「決闘ゥ?まぁいいや。俺に負けたらママんとこ帰れよ?俺の名前はルーカス。Cランクだ。」


気前がいいのかさらりとランクも言ってくれた。

Cランクということはベテランか。

でもそんなことどうでもいい。



このルーカスって人やっぱり心配性すぎない!?

しかも、ボコボコにするんじゃなくてママの所に帰そうとする精神とか優しすぎだろ!?



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