初任務!?
やたら畏まったギルドのお誘いに返事をして、身を風に預けながら最近住まわせてもらっている村の村長の家へ向かう。ちなみに今行っているのは「空間特異点」の応用だ。特異点の座標を自分の1m先に設定し直し続ける事で、時速180km程で飛ぶ事ごできる。
(正確には、「吹き飛ぶ」だけどな)
地上10mほどの高さを飛ぶ。
村長の家まではそれなりに距離があるが、一瞬で着く。ほらもう着いた。
「村長ー……いないのか? 仕方ないなぁ」
ポストに手を翳すと、魔法陣が浮かび上がり、霧散する。この前掛けておいた隠蔽魔法だ。中には合鍵を隠してある。
早速取り出した鍵を鍵穴に差し込み、時計回りに捻る。カチャリという音を確認してからドアノブを捻る……開かない。おかしいなと思いつつ、もう一度鍵穴に差し込み、今度は反時計回りに捻る。またカチャリと音が鳴り、今度こそはとノブを捻る。するとギィーという重たい音と共に扉が開いた。
(誰もいない。でも微かに村長の魔力が残ってる。あと、知らない禍々しい魔力も……)
使い魔の1人であるムネモシュネを呼び出し、記憶を辿る。
「楓くん。これは「
「そうか。ありがとうなムネモシュネ。また今度飯行こうな」
「ふふっ楽しみにしておくわ」
そう言い残してムネモシュネは空気に溶け込んでいった。
(さて、拠点潰ししないとな。しかし、「堕ちた者」か……面倒だな。そうだ、あいつらに手伝ってもらおう)
「
別に叫ぶ必要はなかったが、今日はギルド結成記念日だ。雰囲気作りも兼ねてな。
形代が勢いよく都の方角へ飛び立つ。
さて、初任務だぞ。炫。
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