幼馴染みが強すぎて、ギルドリーダーの僕は何も出来ない件
鈴響聖夜
ギルド結成!!
僕の名前は
劣等生強化学院第一学年。
筆記試験A、魔力感知SS、魔力操作S、魔法威力SSS、魔力量C、基礎体力Eの平凡成績。
得意魔法は「
回復系魔法が多い光属性の中でも、最高威力とされる回復魔法であり、ものの数秒で傷口は塞がり、切断された手脚も繋ぐことが出来てしまうため、禁術に近く、意のままに操れる者は稀だと言われる。
僕は突然変異で光属性として生まれたが、元々光属性の人間は貴族にしか生まれない。
こんなにも稀な僕だが、魔力量が少なく、「癒しの光源」を使える回数は3回が限界だ。
そこで僕は、「
これは太陽光を浴びている間、魔力回復速度を10倍、魔力保有限度を500%上昇させることができる。夜であっても、月に反射した太陽光で発動可能であり、曇りや雨でもほんの少しの太陽光で発動できる。魔力感知が誰よりも優れていたのが功を成した。
しかしいくら強力な回復魔法が使えたとしても、攻撃役がいなければスライムの一匹も倒せない。
そこで僕が声を掛けたのは幼馴染みの
仄華。僕と同じ、劣等生強化学院第一学年。
筆記試験E、魔力感知B、魔力操作B、魔法威力SSS、魔力量SSS、基礎体力SSの優秀成績。
得意魔法は「
魔法の内容は至って簡単だ。
拳に
しかし、彼女が劣等生と判断された理由は能力の問題ではなく、性格だ。彼女は心優し過ぎるあまり、自ら他者を傷つけることが出来ない。それではどのギルドも拾ってくれやしない。
(とはいえ、教師陣も手を焼いていたみたいだが……)
それもそうだろう。無垢で純粋な心を奪わなければならないのだ。誰でも気が引けるし、そもそも純粋無垢な心は何よりも強い。
一番声が掛けやすい幼馴染みだったので彼女をギルドに誘ったのだが、この2人ではなにも出来ないため、仕方なく彼を誘うことにした。
彼は僕のもう一人の幼馴染みであり、放浪騎士をしている。
得意魔法は「
空間のある一点を圧縮し、その特異点に向かって強力な暴風を起こす。瞬間最大風速は70mに達する。これは台風以上であり、彼が解除するまで止むことなく吹き続ける。普通は抗えるわけもなく、吹き飛ぶ。恐ろしいのはここからだ。特異点に触れた物体は即座に圧縮され、特異点から逃げ出すことはできない。つまり彼が「空間特異点」を使えば最後、見渡す限り更地になるまで誰にも止められない。
昔、彼が悪戯で「空間特異点」を人里離れた山の地中に発生させて辺り一面を更地にするという事件が起こったため、彼の噂はすぐに広まり、スカウトも数えられないほどされてきたが、全てを断り、単独で放浪するようになっていた。
相変わらず放浪していた彼だが、僕の使い魔であるアグライアに手伝ってもらって居場所を見つけ出し、手紙を送った。
前略 楓様
いかがお過ごしでしょうか。君が放浪を始めておよそ半年。僕の耳にも君の活躍は届いております。猪の討伐から、
さて、本題だが、この度僕を
良い返事を待っている。
草々 炫
返事が早いのも相変わらずで、1時間もすれば彼の使い魔であるテュポーンが手紙を届けてくれた。
前略 炫
其方の提案を呑むと決めた。今から向かう。せいぜい楽しませてくれ。
草々 楓
やはり、内容が端的なのも変わっていない。
そして僕らのギルド「
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