第24話 秋月へでの邂逅のこと

秋月へでの邂逅のこと








・・・もふもふした感触があるな。


何じゃろこれは?


例によって視界は塞がれている。




んん~?


・・・サクラかなあ?




手を持っていく。


ナデナデモフモフゴワゴワ。


・・・ゴワゴワ?




「きゅるるるぅ」




サクラより若干重たいそれを持ち上げると、視界がクリアになった。


開けた視界に、マーブル模様の愛くるしい顔が見える。


同じカラーリングのフサフサした尻尾も。




「・・・おはよう、レオンくん」




「ぎゃう!」




・・・なんかデジャブ。


そうだった、ここにはサクラがいないんだったな。


レオンくんは上機嫌そうな顔をしている。


・・・いまいちレッサーパンダの表情がわからんが、たぶん上機嫌なんだろう。




「おはよ、おじさん!」




楽しそうに美玖ちゃんが挨拶してくる。




「おはよう、美玖ちゃん・・・どういう状況?これ」




朝から元気な美玖ちゃんに聞いてみる。




「おじさんを起こそうとしてたらね、レオンくんが入って来てねそべったの!」




・・・俺の顔面は動物が寝そべりたくなるオーラでも出してるのか?


サクラもいっつもそうやって寝てるし。




「・・・そこんとこどうなのさ?」




ぐしぐしとレオンくんの頭を撫でる。




「きゃぁう!」




・・・犬よりわからんな、レッサーパンダの返事。


目を細めてされるがままだから、嫌じゃないとは思うが・・・




「ま、とにかく起きるか・・・今何時?」




「7時30分だよー」




ふむ、なかなかに健康的な目覚めだな。


抱えていたレオンくんを下ろすと、彼は一声鳴いて部屋から出て行った。




「あー、レオンくん、待って~」




「きゅるるう!」




追いかける美玖ちゃんと、それに答えるような鳴き声。


・・・早速仲良くなっているなあ。


ふう、なんとかレオンくんもここでやっていけそうだな?


恐るべき順応性である・・・




俺は布団を畳み、着替えることにした。






「で、何この状況は」




「朝の運動だろうが、朝の」




何故俺は朝飯も食わずに庭でおっちゃんと向かい合っているのだろう。


人生とは不思議なものだ。




茶の間に行くや否や、おっちゃんに庭に連行された結果がこれである。


朝から立ち合い稽古とか、いくらなんでもハード過ぎない?




「食ったら吐くじゃねえか」




「ごもっともですね」




短い木刀を構えるおっちゃんに、向かい合って俺も構える。


おっちゃんは正眼、俺は下段の構え。




事ここに至って、ジタバタしても始まらん・・・・か。


縁側にはいつものギャラリーが集まっている。


レオンくんは美玖ちゃんに抱っこされ、不思議そうに俺たちを見つめている。


レッサーパンダって抱っこできるんだ・・・




さてと、いつまでも負けっぱなしじゃいられないぞ。


今日こそ1本取らなけりゃな。




「さあて、行くぞボウズ」




「よろしくお願いしますよっと!」




いきなり突き出された突きを躱す。


不意打ちが過ぎる。


ま、来るだろうとは思ってたけどさ。




「っし!」




手首を狙って打つ。


当然のように躱されるので、動きを途切れさせず繋げる。


以前先輩に使った手だ。


とにかく回転数を上げ、相手に付け入る隙を与えない!




「ずあぁ!!」




何度か躱された後、おっちゃんの胴に向けて遠心力を乗せた払いを放つ。




おっちゃんは宙に跳ぶが、これを追撃すれば以前の二の舞だ!


師匠にしろおっちゃんにしろ、『寸違え』が使える相手にギリギリの攻防はリスクが高すぎる。




なので、おっちゃんとは逆に払った姿勢のまま地に沈む。




「っしゃあ!!」




しゃがんだ状態で足に力を込め、低い体勢のまま前に跳ぶ。


着地するおっちゃんの足首を刈り取る軌道で斬撃!




「っほい」




躱すよなあ!当然!


だが今日はこっからだ!




「おおおおっ!!!」




もう一度宙へ跳んだおっちゃんに向かい、横回転の斬撃を無理やり縦回転に変換!


ぐおお、腰がきしむ!




「っぐ!」




流石にこれは予想できなかったのか、おっちゃんが受け太刀。


いなされる隙を与えないように瞬間的に力を込め、振り切る。


おっちゃんの木刀が宙へ跳ね上がった。




勝機!




しゃがんだ状態から一気に立ち上がる。


段階的に関節に力を込め加速させ、跳ね上がるように斜めに跳ぶ。




「ぬうあああっ!!!」




跳び下がるおっちゃんを追うように跳ね上がり、体ごと前に巻き込むように前方宙返りの軌道へ。


巻き込みの勢いを残らず乗せた振り下ろしが、おっちゃんの肩口へ吸い込まれていく。




南雲流剣術、『拝地』!


受けてみやがれ!




「しぃっ!」




おっちゃんの木刀がその軌道に割り込む、が!


構うものか!木刀ごとへし折ってやらぁ!!!


初勝利じゃあああああああ!!!








「・・・は?」




気付けば俺は空を見上げていた。


え、倒れてるの俺?


・・・なにこれ。


記憶がすっ飛んでる。




「おじさん!」




「ぎゃう!」




美玖ちゃんとレオンくんが心配そうに覗き込んでいる。




「あ・・・え?は?」




「おにいさん!大丈夫!?」




「ウチわかりますか!?ウチ!!」




由紀子ちゃんと比奈ちゃんもだ。




「美人がいっぱいいるう・・・天国かな?」




「ダメですう!坂下先輩!田中野さんがおかしいですう!!」




「病院連れてこなきゃ!病院!!」




病院は呼んでも来ないと思うぞ。


冗談で言ったらパニックが助長された。


反省。




しかし、まるで意味が分からんぞ。


とりあえず起きよう。


おおう・・・なんか頭がぐらぐらする・・・




「起きたか、ボウズ」




上半身裸で、肩に湿布のようなものを当てたおっちゃんが歩いてくる。




「おっちゃん・・・あれ、俺どうなったの?」




「なんだ覚えてねえのかよ・・・初めて俺から1本取ったってのに」




何だって!?そりゃ本当か!?




「木刀へし折りやがって・・・鎖骨まで折れるかと思ったじゃねえか」




「いや、木刀にぶつける直前までは覚えてるんだけど・・・」




あいてて、と言いながらおっちゃんは縁側に腰かける。




「おめえ、着地のこと考えてなかったろ・・・回りすぎだよ」




聞けば、おっちゃんの肩にいいのを入れた後、俺は頭から地面に突っ込んで気絶したらしい。


・・・なんだそれ超恥ずかしい。


威力のことしか考えてなかったからな・・・半回転程多かったのかな。


実戦で『拝地』なんて使うの初めてだもん。


威力は十分だが、相手が多数の場合は命取りになるなあ。




「実戦なら俺の負けだからな、しかしおめえ・・・あんな技もあったのか南雲流、ああいうのは初めて見たぜ・・・ほとほとやりにくい流派だよ」




ううむ・・・嬉しいことは嬉しいが気絶しちゃあ締まらないな。


実戦でも気絶なんかしたらゾンビとかにモリモリ食われちまう。




「・・・次は負けねえぞボウズ」




「はっはっは、よかろうかかってきなさい」




「吹くじゃねえかよ、がはは」




・・・次がこわぁい。


強がらなきゃよかった・・・


絶対ガンガン攻めてくるよな・・・今回は初見殺しが上手く行っただけだし・・・




「田中野さん・・・」




後ろから声と同時に肩に手が置かれる。




「素晴らしい、素晴らしいです!!あの技は何ですかあの技は!!」




「がああああああ!折れるぅううううう!!」 




神崎さんが興奮した顔で俺の肩をギチギチ握る。


やめてください肩肉がコンビーフになっちゃうからぁ!?




神崎さんが我に返るまで、俺は肩をギチギチされ続けた。








「・・・平和だなあ」




「きゅるるぅ」




「きゅるる~」




おばちゃんの作った朝食の後。


縁側でお茶を啜る俺である。


右ひざの上にはレオンくんが頭を乗せている。


左ひざには、美玖ちゃんが同じように乗って楽しそうにモノマネをしている。


両方かわいい。




「いいなあいいなあ、おにいさんって子供と動物に好かれるよねえ」




隣に座る由紀子ちゃんが羨ましそうにこぼす。




「美玖、こどもじゃないよ!」




「そうだよな~、美玖ちゃんは立派なレディだもんなあ~」




この年頃は子ども扱いされるのが嫌いだもんな。




「えへへ~」




頭を撫でると、美玖ちゃんは満面の笑みだ。


ついでに撫でたレオンくんも、何かよくわからん鳴き声を上げてご満悦の表情。


・・・それにしても人間に慣れ過ぎじゃないキミ?


突然変異種か何か?


そりゃ好感度ランキングで1位になるわけだわ。




「いいなあいいなあ~」




「頭を押し付けないの、ドリルかきみは」




ぐりぐり背中に頭を押し付けてくる由紀子ちゃん。


なんだか今日はみんな甘えんぼだなあ。




うーん、いつまでもこうしてまったりしていたいが今日は秋月に行かなきゃな。


おっちゃんとの稽古というか俺の失神で長引きすぎた。




「神崎さーん、そろそろ行きましょうか」




茶の間にいる神崎さんに声をかける。




「あ、はい!」




なにやらアルバムを眺めていた神崎さんが、慌てて顔を上げる。


随分楽しそうに見てたな。


美玖ちゃんが小さい時の奴かな?




「おじさん、おでかけ?」




「うん、ちょっと秋月まで・・・あ」




「なーに?」




丁度いい。


美玖ちゃんを連れて行ってあげようか。


おばさんに会わせてあげたいし。


ここから秋月なら車ですぐだし、危険もあまりなかろう。


たまには外に出してあげたいしな。


由紀子ちゃんと一緒に乗せて・・・俺は荷台だな。


申し訳ないが、運転は神崎さんに頼もう。


我が愛車唯一の欠点である。




「美玖ちゃん、おじさんとおでかけしよっか」




「するー!」




美玖ちゃんの大声に、レオンくんがサッと俺の膝から飛び下がる


おお、初めて野生を感じたぞ。




しかし即断即決だ。


判断が早い!


それでは敦さんたちに許可を取って行くとするかな。


・・・敦さんまで行くって言わなきゃいいけども。






「1人・・・最っ高!」




荷台に寝そべりながら煙草をふかす。


美玖ちゃんたちに副流煙も行かないし、天国だ。


運転席には神崎さん、助手席には由紀子ちゃんと美玖ちゃんだ。


『美玖もおじさんといっしょに荷台に乗りたい!』と美玖ちゃんが言ったときはどうしようかと思ったが、なんとか説得した。


もしもの時に危ないしな。




前では女性3人で何やら盛り上がっている。


いいことだ。




窓は締まっているし、盗み聞きするつもりもないので聞くつもりもないし聞けないが。




むくりと起き上がり、座る。


何回見ても荷台からの景色って面白いよな。


景色が後ろに流れていくのって不思議な感じだ。


ジェットコースターとかだと気持ち悪いけど、軽トラから眺めるのは好きなんだよなあ。




秋月町に入った。


目当ての病院が遠くに見える。


もうそろそろに到着だな。


自衛隊の皆さんが頑張ってくれたおかげで、道が走りやすくていいなあ。


病院周辺の道も、放置車両が撤去されていて見晴らしがよくなっている。


ゾンビもいない。


そんな景色を眺めているうちに、どんどん病院が近付く。




「報告に戻りました、神崎陸士長です」




「お疲れ様です!」




門番と神崎さんが話している。


そうか、対外的には前の嘘階級なんだな。


神崎さんも色々大変だ。






駐車場に着いたので車から降りる。


美玖ちゃんは目の前の病院を見上げている。




「おっきい病院だね、おじさん!」




「そうだぞ~、ワンちゃんもいっぱいいるしね」




「えっ、見たい見たい!」




「私も見たい見たい!」




美玖ちゃんと由紀子ちゃんが揃ってピョンピョン跳ねる。


姉妹かきみたちは。




「あとで坂下のおばさんに聞いてみたらいいよ、さてとりあえず行こうか」




「「はーい」」




おばさんはどこに・・・あっいた。


なんかいっつも玄関前の花壇にいるな・・・花壇というか野菜畑だけど。




「ママ―!来ったよー!」




由紀子ちゃんが声をかけると、俺たちに気付いたおばさんが嬉しそうに歩いてきた。


相変わらず元気そうだ。




「あらまあ、みんな元気そうでよかったわあ」




俺の後ろにいた美玖ちゃんが、おばさんの前に出る。




「あの・・・由紀子おねえちゃんのお母さんですか?桜井美玖です!・・・クマのいちた、ずうっと大事にしています!ありがとうございますっ!」




・・・そういえばそういう名前だったな熊ちゃん・・・


なんかこう、くすぐったいなあ。




「あら、あらあら、まあ~!」




おばさんは目を輝かせて美玖ちゃんに駆け寄り、頭を撫で始めた。




「いい子ねえ~、可愛がってくれてありがとうねえ~?坂下真弓よ、よろしくねえ美玖ちゃん!」




「えへへぇ~」




おばさんは一目で美玖ちゃんを気に入ったようだ。


前からかわいいかわいい言ってたしな、写真とか見て。


よかったよかった。




「おばさん、俺たちは報告に行ってくるから・・・申し訳ないけど2人をよろしくお願いしますね」




「いいわよ~何時間でもいいわよ~?」




きゅっと美玖ちゃんを抱きしめつつ、満面の笑みで返すおばさん。


・・・そんなに報告することないんだけどなあ。


まあいいか。


3人に別れを告げ、神崎さんと病院の中に入った。




「山田が出たらお願いしますよ、神崎さん!」




「お任せください、関節という関節を破壊します!」




あっいやそこまでやらなくていいかな・・・?


やる気十分どころの話じゃないぞ、神崎さん。


一抹の不安を抱えつつ、階段を上る俺であった。




黙々と階段を上がる。


病院内に、俺たちの足音だけが響いている。


避難民の声やなんかは3階を過ぎると全く聞こえなくなった。


静かだなあ。


まるで病院に俺たち2人しかいないみたいだ。




「いませんね、山田」




「ああ、それはそうです。ここにはいませんから」




・・・え?


そうなの?




「先日、転属したと叔父に通信で聞きました。どこへかは興味がないので聞いていませんが」




・・・先に言ってよォ!?


じゃあ何?さっきの冗談で言ってたってことォ!?


なんだよもう!気を張って損したなあもう!!




「ふふ、ドッキリ大成功です」




「普通に心臓に悪いドッキリはやめてくださいよ・・・」




しかし転属かあ。


よかった、もうアイツはいないんだあ!


・・・この状況下で、どこに転属したんだろうか。


ひょっとしてもうこの世に・・・いや、やめておこう。


考えても仕方がないし、考える必要もない。


アホの行く末なんか考えても脳の容量がもったいないしな。






そんな風に、脱力しつつ安心した時だった。






階段の上から、誰かが跳んだ。




視認した時にはもう、その何者かは蹴りの軌道で真っ直ぐ俺に突っ込んできた。


頭からすっぽりフードを被っている。


男か女かすらわからん。


・・・まるで気配を感じなかった!?




意識の間隙を突かれた!




これは、もう躱せない。


なんとか十字受けで蹴りを迎え撃つしかない!




クロスした両腕に、足の感触。


わりに軽いな・・・と思った瞬間、一拍置いて衝撃が来た。


腕を貫通して胴体にまで衝撃が伝わる。


に、二段抜きだとォ!?




「っぐぅう!?」




神崎さんを通り越して炸裂した蹴りは、俺を否応なく後退させ・・・


踊り場の壁に俺を叩きつけた。




「がっは!?」




肺から強制的に酸素が放出される。


苦しい・・・!




くそったれぇ!?なんちゅう重さの蹴りだ!


一瞬山田かと思ったが、力量が段違いだ!


用意しないと、二撃目が来る!




「シッ!!」




俺へ蹴りを見舞ってその場に着地した奴に、神崎さんが後ろからローキック。


鋭い、これは決まる・・・何ィ!?




「・・・!」




「がっ!?・・・っぐぅ!?」




奴は後ろも見ずに軽く跳んで蹴りを躱し、空中で背後に向けて蹴り。


鳩尾を打たれ、上体を崩した神崎さんの顔面にさらに裏拳を叩き込んだ。


その勢いに押され、神崎さんは階段に尻もちをつく。




「ってめえ!・・・んの野郎!!!!!」




仲間をやられたショックで怒りが湧く。




左手で脇差の鯉口を切ったと同時に、奴は俺の左手首目掛けて蹴り。


左手を脇差から外して避けると、空中で反転した踵が再度俺に迫る。




・・・上等だァ!!




左手の裏拳で蹴りを止めつつ、腰を瞬時に捻る。


鯉口を切っていた脇差が、その勢いで空間に取り残されるように鞘から抜けた。






これぞ南雲流剣術、『無手抜き』!






空中の脇差を右手で掴み、奴の引き戻される蹴り足の膝裏を狙う。




「・・・っ!」




「ぐっ!?」




なんと奴は軸足で脇差の柄頭を蹴り、強引に軌道を変えた。


空中に蹴り足が残っているのに、なんてちゅうバランス感覚だよ!?




そのまま奴は空中で階段の手すりを蹴り、反対側の壁を蹴り、元いたところまで跳ぶ。


・・・おいおい、こいつは・・・前に見たぞ・・・


ああ、そうかよ・・・そういうわけか。




「あっ・・・た、田中野、さ」




「起きないで、大丈夫ですから」




軽い脳震盪を起こしたか、神崎さんは鼻血を垂らしながらなんとか起き上がろうとしている。


しゃがんで肩を抱き、ポケットからティッシュを取り出して顔に当てる。


・・・よかった、傷はない。


衝撃で鼻血が出ただけのようだ。




「あぅ・・・じ、自分で、できますから・・・」




そう言う神崎さんにティッシュを袋ごと渡し、立ち上がる。




・・・階段の踊り場で、奴、いやその人は悠々と立っている。




「・・・怒ってるんですよ、俺は」




脇差を納刀しつつ、声をかける。




「いくらなんでもやりすぎでしょう、これは」




「・・・」




睨みつけると、その人は少し気後れした様子でフードを外す。




「・・・ん、ごめん。想定外」




前髪を丁度眉の所で切り揃え、後ろ髪は肩の所でやはり切り揃えている。


どこを見ているかわからない半目。


・・・まるで日本人形だ。




「・・・俺はいいけど、神崎さんにはしっかり謝ってもらいますからね!」




1年振りに会うが、以前と変わらないとらえどころのない雰囲気。




「後藤倫先輩!」




「ん、わかった」




年下の先輩。


後藤倫先輩が、若干申し訳なさそうな顔をしてそこに立っていた。

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