第49話 破壊の神・シヴァール

「想像しろ…龍輝の足…!」


「来い、ヘルン!!」


「修斗だバカヤロー!!」


「超巨大ハンマー!!」


「ぐぁ!なんだ今の打撃…!」


ライアーが後ずさりした


「畳み掛けるぞ!大砲!!」


「飛び道具か!?」


「そりゃあ!!」


俺は思い切り殴りかかった


「な、打撃!?」


「飛び道具はまだ使えないんだ。だから大砲の玉が当たる瞬間を想像してそれを打撃に乗せた!」


「やはり、なかなかやるようだ。ならこっちも行くぞ!」


「かかってこい!想像しろ、鋼鉄の盾!!」


「ふっ、はぁ!」


「うあぁあ!」


斬撃が当たった


「盾を想像してもこれか…くそ、いてぇ!」


「そろそろか。」


「なんだ?そろそろ…?」


「死ぬなよ。もう冷たい視線を向けられるのはごめんだ。」


「え…?」


目の前が真っ暗になった


「……なんだ、ここ…ライアーの能力か?」


「おーい、雨宮ぁ」


目の前には俺をいじめていた奴らがいた


「お、お前ら…なんでここに…」


「あ?お前ら?お前いつからそんな口聞けるほどえらくなったんだよ?」


「あ、ごめん…」


「おら、お前ら、こいつ抑えろ」


「あいよー、おら!」


「ぐは!」


俺はまた前のようにいじめを受けた

全身を殴られ、蹴られ、それを続けられた

でも痛みは全くなかった


「なんか反応しろよ。面白くねぇだろそれじゃあよぉ!」


すると声が聞こえた

ヘルンの声だ


…汝よ、なんだその情けない姿は…


「はは、笑っちまうよな。今でもこいつらにはかてない」


汝よ、我を強く創造せよ


「お前をって…何も知らないから想像も何もわかんねぇよ」


ならば簡単に言おう、我の名の1部を汝に伝えよう。その名だけを必死に創造するのだ


「……」


「わかった。教えてくれ。」


我の1部の名……

それは……


シヴァール


「……!!何だこの感じ…名を聞くだけで体が…震え上がる…。もはやお前の名前しか考えらんねぇぜ」


よかろう。汝に我が力を…


それから俺は意識を失った


「……」


「…死んだか。自分の運の悪さを恨め…ん?」


ライアーは異変に気付いた

そう、ライアーの身にある変化が訪れた


「なんだこれ…体の…震えが止まらない…!?」


「…あー…懐かしいな…」


「!?!?ヘルン…俺のファントムブリンガーの能力が…効いてない…!?」


「ヘルン?残念だな、俺はヘルンじゃねぇ。」


「?」


「ヘルウィングに宿りし破壊の神、シヴァールだ」


「ヘルウィング?破壊の神シヴァール?何が起きてるんだ…」


「んなこたぁどうでもいいんだ。お前とやれるんだろ?話してないでいくぞ」


「!!!…かかってこい!」


シヴァールはライアーの目の前に接近してきた


「うらぁ!」


「がはっ!!」


ライアーはシヴァールの攻撃で吹き飛んだ


「あいつの創造がまだまだ足りてねぇなぁ…でも久々の破壊は楽しいぜ!!!!もっと楽しませろよ!!!」


「調子に…乗るなよ…」


「出せよ本気!お前もっと上があるだろ!!」


「俺だって意図的に出せる訳じゃねぇよ。ただやってやる…お前を倒して強くなり、英華を救う…!」


ライアーとシヴァールの本気のぶつかり合いが始まる

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