第48話 昨日の敵は今日の友

「早速行きますよ?姫乃さん」


「望む所です…御魂さん!!」


姫乃と紫苑の戦いが始まる


「ふっ!」


紫苑は前世が暗殺者だったためとても素早い身のこなしと一撃でしとめる為の人体の知識で攻めてくる

蝶のように舞い、蜂のように刺すとはまさに彼女の事だろう

今回は悪霊退治専用の特別な短刀を使っているため、人体に切り傷は一切つかない


「さっきから弱点をずっと攻めてくる…このままじゃ時間の問題かも…」


「そんな弱音吐いてて大丈夫ですか?私としてはありがたいですが!」


「危ない…!うっ…」


紫苑の攻撃は当たったが

ギリギリ避けてかするほどだった


「すごいですね、サポート役と聞いていたのでここまで動けるとは思いませんでした」


「サポートだけではみんなの役に立ちきれませんので!」


「確かにそうですね…じゃあ私もサポートとしての能力発揮させていただきます」


もしかしてあの煙の…!?


「ヘルタクティクス ヘルクラウン」


辺りに霧が立ち込めた


「私の能力は煙ではなく、霧や雲を操る能力です」


「くっ…霧で見えない…!このままじゃすぐやられちゃう…」


「さぁ、行きますよ。」


紫苑の攻撃が始まった


「きゃー!!」


姫乃の弱点を紫苑が攻撃する


「私もこんなに痛めつけるのは胸が苦しくなるので嫌なんです。そろそろ降参していただけますか?」


「……こんな所で…負けられない…」


「…私にも負けられない理由があるんです。ライアー様に、誰かに褒められるために…!」


「私だって…!みんなの役に…立ちたい…もう足でまといは…嫌なの!!」


「姫乃さんのその心意気にはとても感心します。が、ここで終わりにさせていただきます。」


「私の能力はね…人を回復するだけじゃないの」


「……?」


「前は少し時間が経つともう出来なかった…だけど私だって必死に努力して成長したの…!」


「最後の悪あがきですか?」


「それでいい!悪あがきで少しでもみんなの力になれるなら…喜んであがいてやる!」


「ヘブンタクティクス ヘブンズリターン!!!」


「何をする気かわかりませんが…私は霧を消さずにやりますよ」


「私は前まで30秒前の状態にしか戻せなかった。だけどしゅうと君の成長していく姿を見て何故かもっと強くなれるって自信ついたの。今の私なら、5、6分くらい余裕!」


霧の中に潜んでいた紫苑に攻撃が当たった


「!?!?なぜ私の居場所が!?」


「さっき攻撃を受けながら、あなたの服のボタンを取らせてもらったの!後で治すから許してね!」


「ボタンが私の服に戻ろうとする事を利用して場所を突き止めた!?そんな!」


「サポーターだからって!なめないでね!」


「きゃぁ!」


「これで終わりよ!はぁぁ!」


らいらちゃん直伝!入魂一閃撃!


「そんな…きゃあああ!」


御魂紫苑 戦闘不能


「…………」


「……ん、あれ…?」


「あ、目覚めました?良かったです!」


「ひめの…さん…?」


「はい!先程は熱くなってしまいついタメ語になってしまってすいませんでした…」


「いいえ、回復してくれてありがとう…私達仲良くなれると思わない?」


「!!!!思ってた!」


「紫苑でいいよ」


「じゃあ私はひめので!」


「私はリタイアするわ。ありがとう、ひめの!」


「うん、こちらこそありがとう!次は友達として、会おう!」


「……うん!!」


御魂紫苑 リタイア

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