第31話 ライアー・ストライデン
「こいつまた本読んでるぞ」
「うわぁきもぉ…学校くらい人と話せよな!」
「おい、やめろ。こいつがお前らに何したんだ?」
「うわ、出た出た。ヒーロー気取りのやつ。」
「外国人は見た目が怖いからって調子乗ってるよな〜」
「うるせぇよ。」
「あ?今なんか言ったか?」
「うるせぇって言ったんだよ!外国人だからとか関係ないだろうが!」
「あー頭きた。丁度いいや。サンドバッグんなれや」
俺はライアー・ストライデン
絶賛サンドバッグ中だ
「こいつまじ面白くねぇな。なんも反応しねぇわ」
「きっしょ、帰ろうぜ」
「ったくほんとゴミみてぇな連中だな」
「あ、あの!大丈夫?ですか?」
「それはこっちのセリフだ。今までこんな事されてたのか?」
「いや、ライアー君ほどではないよ。」
「そうか。何かあったらまた言え。また護ってやる」
「えぇ、でも申し訳ないよ。」
「父上の教えなんだ。弱きを助け強きをくじけと」
「そっか!!かっこいいね!」
「父上に伝えておく。帰りは送ってやろう。車に乗れ。さぁ行くぞ。」
「え、ちょ、まってよ!そんな、申し訳な…」
「さっき言ったはずだ。弱きを助け強きをくじけと教えられている。頼れる者はとことん頼れ。」
「…じゃあよろしく!」
「行くぞ。」
「うん!」
俺の父はストライデンコーポレーションの社長
グライバー・ストライデンだ。
父上は人を助ける事がとても好きだった。
日本人には昔良くされたらしく、その恩返しにと俺にまで教えられている
「ライアー。いいかい?この世界は悲しくも強い者が欲張りで全てを自分の物にしたがる者の方が多い。」
「みんなが強くなればいいんじゃないの?」
「中にはどれだけ努力しても強くなれないものがいる。そんな人々のために我々は」
弱きを助け強きをくじく
「強きをくじくと言っても強さを持っているもの全てじゃない。強さを自分の欲望にふるっているものだけだ。私はね、全てが平等で平和な世界が見たいんだ。だからライアーも強くて優しい子になりなさい。」
「んー…わかったよ!父上がそう言うなら僕がんばる!」
「うむ、偉いぞライアー!ははは!」
それから数年が立った今でも徹底して弱き者を助けている。
「所でお前、名前は?」
「え!?同じクラスなのに覚えてなかったの…?」
「悪いな。物覚えは悪い方なんだ。」
「そっか、私は田宮英華!(たみやえいか)」
「田宮か。これ、俺の連絡先だ。何かあったらすぐ連絡しろ」
「え、何?最初からこれ目的…?」
「か、勘違いするな!父上の教えだと言っている!」
「そっか!ふふ」
「じいや。こいつも頼む。」
「おや、分かりましたよ。お気をつけてお乗りくださいませ」
家に着いて田宮を下ろした。
「田宮。強く生きろ。」
「ライアー君のおかげで頑張れそ!ありがとう!またね!」
「ふん、まったく話してみると騒がしいやつだ。」
そして家に着いた。
「父上、今戻りました。」
「うむ、今日もご苦労…!?その怪我はどうした!」
「…弱きを助けました。」
「そ、そうか。よくやった。お前は我が家の誇りだ。」
「ありがとうございます。」
「今日はゆっくり休むといい。何かあったら私に相談してくれ。」
「はい、ありがとうございます」
部屋に行くと田宮から連絡が来ていた
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