第30話 依頼完了

「天木先生が…悪霊を祓った!!」


「やはり強いですね。エリカさん」


目の前の氷は消えた。


「天鬼、ありがとう。りゅうき!!しゅうと君大丈夫!?」


いつもの天木先生だ


「う、うーん…せんせ…あいつは!?」


「私が祓ったよ。ごめんよこんな事になってしまって…よく頑張ったねみんな!帰ろう!」


「天木エリカ。君はこの子達のために何故そこまで怒れる?」


「この子達を、愛しているからです!」


「ふん、しゅうとの教師が君でよかった。これからもしゅうとをよろしく頼む。」


「閻魔様からそんな事言われるとは光栄ですなぁ!お任せ下さい!命に変えてもお守りしますので!」


「うむ。いいものを見せてもらった。しゅうとよ。1つアドバイスをやろう。」


「アドバイス?」


「君は自分の能力の詳細を少しずつ掴んできているはずだ。だが1つに縛られすぎている。君が拳と拳でぶつかりあった時の事をもーっと思い出す事だ」


「拳と拳…色々考えてみます。ありがとうございました。」


「うむ、頑張ってくれ。」


君だけには死んで欲しくないからな


「さ!!レジンちゃん!我々も帰ろうか!」


「はい、それでは皆様、ごきげんよう。」


「私もここで解散とさせていただきます。エリカさんも皆さんも何かあったらご連絡ください。」


「ん!ありがと!それじゃあね!」


こうして俺らはヘブンスターティアに戻った


「いやぁ…大変だったけど誰1人死ななくてよかったよぉ」


「ほんと、ダメかと思ったぜ…みんなよく頑張ったな!!」


「りゅうきがいなかったらみんなだめだったよ。色々ありがとう!」


「う、うんうん!!みんなよかったよね!!」


「いいや、俺はだめだった。何も出来なかった…」


あんなんじゃ、ゆめかを守れないじゃないか


「しゅうと。最初はみんなあんなもんだ。むしろ生きてるだけ全然いいって!俺の友達だった奴らはみんな、初戦で死んでったしな」


「え?」


「生き残ったのはこの3人のみ!信じらんないよねほんと!まぁ私が生きてるのなんてりゅうきとひめののおかげなんだけどさ!」


「そ、そんな事ないよ。あの時はみんな大変だった。」


そうだったのか

みんなもこんな感じだったんだ


「しゅうと君〜最初はみんな何も知らないんだぞ!これからもーっと強くなってけば大丈夫だから!そもそも1ヶ月で依頼に行くってのはこん中でも初めてだからね!」


「そうだったんですか?」


「もちろん!私達なんて1年かかったもん!」


「お前は充分すごいんだぜ!俺らがいるしみんなで強くなってこーや!」


「そ、そうだよ!協力するから!」


そうだ。俺は何をそこまで焦っていたんだ

まだ1ヶ月だぞ?これからもっと強くなっていけばいいじゃないか


「そっかそうだよな!ありがとう…がんばるよ!」


「うんうん!!いいね!しゅうと君は閻魔様の言っていた事も考えればもっと強くなれるかもね!」


「あ、そうか…拳と拳でぶつかりあった…か」


「何はともあれ、みんなお疲れ様!よく頑張ったね!焼肉いこー!」


「おー!!」


霊道帰還まであと3ヶ月

絶対に強くなって

ゆめかを守ってみせる!!


その頃ヘルドレイクでは

「これが例のヘルンか?」


「えぇ、ほんとこちらに来て欲しかったわね…」


「ヘブンにいてもヘルにいても楽しくなりそうだな!ライアー!」


「私はライアー様にしか興味ないですよ…?」


「な、なんだ、かっこいいじゃんか…」


「え?」

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