第21話 みんなのタクティクス

「ひめの!俺全然わかんねぇんだけど、どうすりゃいいんだ?」


「え、えとえと、あの…どうしよ」


「あ〜…とりま倒せばいいのかな?」


「ま、まぁ簡単に言えばそうだね…ははは」


「ところでひめののタクティクスっとどんなんなの?」


「わ、私はその、回復しますよ〜的な!やつです!」


「そっか!すげぇじゃん!怪我したら頼むわ!」


「う、うん!じゃんじゃん怪我してください!」


「いや、それはそれで嫌だけど…」


「あ、あはは…えへ」


沈黙が数秒続いた

その間に周りには焦げの匂いが漂い始めていた


「なんだ?なんか焦げ臭いな…」


「ま、まさか…襲撃です!多分!」


「え?」


俺らから少し離れたところでいきなり火柱が立ち、煙がまい始めた


「なんだ!ひめの、大丈夫か!」


「私は無事です!多分この炎は…りゅうき君です!」


「りゅうき!?」


その言葉と同時に立ち込めた煙から1人走り込んできた


「正解だ!重いの行くぜ!しゅうと!!」


俺は突然現れたりゅうきに一撃を入れられ、思い切り後ろに吹っ飛んだ


「うわ!くっそ…なんだ今の!?炎に怪力!?」


「言ってなかったなぁ、しゅうと!俺のヘブンタクティクス、ヘブンスドラゴニア!俺のこの能力は体の1部を龍の体に置き換えたり炎を吐き出して攻撃する事が出来る!隠しの切り札もあるが体力消耗が激しいからここでは使わないでおくぜ!」


「なんだよそれ!?かっこよ!!」


「しゅうと君!大丈夫ですか!?」


「俺は大丈夫!ひめのも無事か!?」


問いかけた瞬間叫び声が聞こえた

ひめのの叫び声だ


「きゃー!!」


「ひめの!?大丈夫か!!」


煙が無くなりひめのがいる方を見ると

ひめのは地面から生えた複数の槍?で捉えられていた


「ひめのは私が捕らえたり!あとはしゅうと君だけだね〜」


らいらだ


「なんで槍が地面から…!?らいらの能力か!」


「そ!ヘブンウェーピング!あらゆる場所から天国の力を付与された武器を出せるの!」


「なんだそりゃ!?化け物か?」


どーする?俺!

ひめのを助けるか?

一旦引くか?

ひめのを助けるためには槍の檻を壊さなけりゃ話にならない

バレずにここから違う場所に行くには…


「地面だ!ドリルを強く思い浮かべて地面を進みひめのも一緒に連れて違う場所に一旦逃げる!反撃はそれからだ!」


「でも今もぐったらバレちまう…そうだ、あれだ!」


「しゅうと!次行くぞ!」


りゅうきは足を龍の足へと変えて思い切り地面を蹴りこちらへ向かってきた


「まずい!新幹線!!」


俺はすぐに新幹線を思い浮かべた

が、そんなに早く想像する事は出来ず

りゅうきの攻撃をくらってしまった


「ぐあっ…くっそまたひめのから遠ざかっちまったな…」


今のうちに新幹線を…!!


「らいら!メリケンサック頼む!」


「容赦ないねぇ〜ほいっ」


「しゅうと!次で決めるぞ!!」


りゅうきはもう一度足を龍にしてこちらへ向かってきた

メリケンサックを装備している事もあり

次が本当に最後だろう


「まずい…りゅうきに集中しちまって新幹線が強く思い浮かばねぇ…」


このままじゃ負けちまう

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る