第5話 魔王の間

 風が吹き、草揺れる。夜半から降り注いだ雨は止み、草原は緑の光で満ち溢れていた。


 葉に宿る雫が、草花の光を浴びで七色に輝き、滴り落ちる。それらは巨大な獣が駆け抜けると、細々とした水滴となって空に散った。チラチラと輝いては消える粒子は、星屑のようにも見えた。


「ミア、体は平気? 辛くはないかい?」


「う、うん。大丈夫」


「まだ病み上がりなんだ。あまり無理をしないようにね」


「無理はしてないけど、すっごく怖いわよ」


 2人は今、暴虐の獅子の背の上だ。クエスタは早くも慣れてしまい、たてがみを掴みながら乗りこなしている。


 その後ろでミアはクエスタの背中を抱きしめ、巨体が揺れるたびに小さくない悲鳴をあげた。たまに前髪を気にして、手ぐしを入れる仕草から、さほど追い詰められていない事は明らかだ。


 彼らが向かうのは魔王城だ。もちろんクエスタ達は道を知らず、道案内が必要になる。その貧乏くじは、どこか幸薄そうな青年が引くことになった。ヨハンという名の、人の良さだけが際立つ、一般的な魔人だった。


「驚いたよ、本当に。まさか暴虐の獅子を手なづけてしまうだなんて」


 ヨハンは怪訝な顔を獅子に向けては身震いした。そして四足のオオトカゲに鞭を入れて速度をあげた。魔界では馬は希少で、民間人はトカゲに乗る。そんな細々とした違いも、クエスタにとっては新鮮だった。


「それにしても急な話ですね、すぐに城へ来いだなんて」


「なんでも魔王様が、キミに大変興味を持たれたらしい。心当たりは?」


「どうでしょう、よく分かりません」


 山道を降っていくと、やがて道が平坦になる。それは街道で、単なる砂利道なのだが、仄白く輝いている。闇の中でも見失わない工夫が凝らされているのだ。


「見えるかい。道なりに進めば魔王城だよ」


 暗闇に浮かぶおぞまし城。そんなものを想定したのだが、見えるものは大きく違う。かがり火代わりの街灯が幾本も立てられた為、遠くから見ると、城全体が光輝いて見える。その光景が、かすかにクエスタの胸を温めるように見えた。


「おぉい、開門! エイニケ村のヨハンです!」


 その言葉が響き渡ると、城門から応じる声があり、辺りは重々しく揺れた。格子状の門が吊り上げられ、クエスタ達を受け入れたのだ。


「久しぶりだなヨハン。最近どうだ?」


「全然ですね、兵士長。僕はギャンブルに向いてないらしい」


「お前は度胸が足りねぇんだ。やっぱ、ここぞというときは攻めねぇとな」


 鎧姿の男は、和やかに招き入れてくれた。防具から垣間見える手足は、鍛え抜かれていた。門の向こうに居並ぶ兵士にも緩みはない。みんな、自分より強いのだろうと、ミアは息を飲んだ。


 しかし彼女の連れ合いは酷くノンキだった。獅子の背中にまたがったまま、辺りを見渡しては歓喜の声をあげた。


「凄いなぁ、全ての通路が立体交差してる! これじゃあどこを進めば良いか迷子になっちゃうね」


「凄いのはお前だぞ、ボウズ。暴虐の獅子を手なづけたと聞いた時は半信半疑だったが、どう見ても忠実なペットじゃねぇか」


「そうなんですか? 割とスムーズに出来ましたけど」


「一体どんな魔法を使ったのやら。叶うことなら教えを乞いたいくらいだぜ」


 それからは厩(うまや)に案内された。オオトカゲは中に入れない。暴虐の獅子はなおさら入城を許されない。中の仕切りを外し、3匹分のスペースに獅子を繋ぎ止めた。その隣にヨハンのトカゲを預けたのだが、居心地が悪いのか、か細くキュウキュウと鳴いた。


「すぐに戻ってくるから。獅子だってお前を傷つけたりはしないさ、多分だけど」


 クエスタ達に続き、ヨハンまでもが立ち去ると、更に甲高い声で鳴いた。後ろ髪を引かれる想いはあるものの、してやれる事は無かった。


 城内を先導するのは兵士ではなく、メイドだった。モノトーンの給仕服、切りそろえた黒髪に黒い瞳。唯一、大きな髪飾りだけが別の色を持ち、この女性は黄色い華をモチーフにしていた。すれ違うメイド達は、赤に青にと様々な色を見せたが、最も多く見かけたのは白だった。階級を表してるのだと、ヨハンが耳打ちで教えた。


「準備が整いましたらお呼びしますので、しばしこちらでお待ち願います」


 メイドは恭しく頭を下げると、部屋の中に残り、ドアの傍で侍る。佇まいに一切の乱れはなく、凛とした表情も美しい。クエスタは、自分と似た年齢の少女をつぶさに観察した。精練された仕草と身のこなしを、来客用ソファに腰掛けながら、片時も眼を離さずに。


 すると脇から刺々しい声が突き刺さった。


「何よ、ああいう子が好みってわけ?」


 割と面倒な誤解を生んでしまった。しかし何が悪かったのか、そもそもミアが不機嫌になる理由が分からず、クエスタは返答に窮した。そして、ようやく飛び出した言葉は、そこそこアウトなものだった。


「キレイな人だよね。キミもそう思うだろ?」


「そうよね。私みたいな、ギャアギャアうっさい女より、ずぅっっとお淑やかよね」


「どうしてそこでミアが出てくるの?」


「あっそう。私なんて比較にもならないって事ね、悪かったわよ!」


 そうしてはしゃぐ2人を、ヨハンは笑いを押し殺しながら眺めていた。


「ヨハンさん。そんなにおかしいですか?」


「いやさ、これから魔王様にお会いすると言うのに、気負った気配がないなと思ってね」


「気負う、ですか。でも魔王様って優しい人なんですよね?」


「そうだねぇ、基本的には」


「情に厚くって、領民思いなんですよね?」


「そうだよ、おおよそは」


「何か含みのある言い方よね。例外もたくさんあるって言いたそう……」


「機嫌の良し悪しってもんがあるでしょ。魔王様にだって、虫の居所が悪い日もあるわけで」


「機嫌が悪いと、どうなるんですか?」


「祈ろう。今日は機嫌が良い事を祈るんだ」


 とたんにクエスタの顔は青ざめ、ミアも唾を強く飲み込んだ。そして両手を握りしめて祈る

。生きて帰れますようにと。


 そうして水を打ったように静まる室内に、突如として怒声が響き渡る。いや、正確には怒ってはいないのだが、声量の凄まじさから怒鳴り声にしか聞こえなかった。


「例のガキが来たって? とっととここに連れて来い!」


 まるで耳元で叫ばれた感覚だ。クエスタ達は3人ともソファから転げ落ち、顔をひっきりなしに左右へと向けた。


 しかし、慌てたのは客分のみ。控えていたメイドは態度を変えず、静かに頭を下げた。謁見の用意が整ったと。


 それからは彼女に付き従い、城内を行くのだが、足並みが酷く遅い。一刻も早く魔王の元へ辿り着きたいのに、並足なのだ。いっその事、追い越して駆け出したい。そんな気分に苛まれてしまう。


「王はこちらです。くれぐれも粗相の無いように」


 大扉の前でメイドが告げると、左右に着いた衛兵が押し開けた。重々しい音。それが止むと、向こう側に謁見の間を見た。


 高い天井は端が見えず、左右の壁も果てが見えない。部屋の中央には2列に並んで光が灯されている。それが映し出すのは、黒石造りの部屋と、真紅の絨毯だけだ。まるで血の道を思わせる光景で、足を踏み出すのがためらわれた。


 しかし彼らが進むよりも早く、主の怒号が響き渡り、部屋の奥から黒い影が迫った。


「待ちわびたぞ地上人! 聞いてたよりも小さいな、ワッハッハ!」


 遅れて届く暴風。声の主は風よりも早く駆けつけ、クエスタの肩を抱いたのだ。


「ええと、アナタが魔王様ですか?」


 恐る恐る見上げてみると、他の魔人とは一線を画す姿をしていた。長い黒髪に黒目がちな瞳は魔人らしいのだが、頭頂に生やす雄山羊の角が眼を引いた。体つきも大きく、クエスタの倍はある。濃紫のローブに身を包んでおり、相当に筋肉質であるのは、肩回りの感触で理解できた。帯刀する宝剣、肩や胸に垂れる飾りから高貴な存在である事は分かるのだが、砕けた態度が垣根を感じさせなかった。


「その通りだ。魔界の王ナミディアス、覚えとけよ」


「は、はい。僕はクエスタ。こっちはミアで、地上からやって来た……」


「おっと、身の上話はあとあと。それよりもこっちの用事を頼んだぜ、クレスタ!」


「あの、クエスタです……ってうわぁぁ!」


 魔王はろくに話も聞かず、3人の客を抱きかかえて跳んだ。音の壁すら飛び越すような速度は、少年少女を固まらせるのに十分だった。そのため玉座の前に立たされても、跪かないのは無理からぬ事だった。そして、魔王ナミディアスが玉座に腰を降ろしても変わらなかった。


「ふう、ギリギリ間に合ったな。そんじゃコリーナ、仕切り直しだぞ」


「ふふん。誰が来たとて同じことよ」


 コリーナと呼ばれた女は、玉座の肘掛けに腰を降ろしていた。青々とした艷やかな髪に真っ赤な瞳。細身のワンピースは腰帯で絞り、裾に長いスリットを切り込み、腿の根本がチラリと覗く。そして頭頂には、狐の耳を生やしており、どこに視線を向ければ良いか分からなくなる。


 もっともクエスタは色香を理解できないのが幸いし、もっぱら首から上を眺めることになる。


「良いかクレスタ。オレは今、魔界の覇権を賭けての紛争中だ!」


「魔界の、覇権?」


「しかしオレ達魔族は、いちいち戦争を持ちかけたりはしない。こうして種族のトップ同士が力を競い、よりリーダーに相応しい者を決めるっつうルールがある!」


「もしかして、魔王様とコリーナさんが?」


「察しが良いな。コイツは精霊神の加護を得たとか、訳の分からん名目でオレに喧嘩を売りやがった。だからこうして競い合ってる」


 そこでコリーナは妖艶に笑い、言葉を引き継いだ。


「ナミディアスとは3本勝負じゃ。体力は妾の負け、しかし魔力ではこちらが凌ぎ、最後に知力対決で雌雄を決する事となったのじゃ」


「知力、ですか?」


「そうだ。ハッキリ言ってオレには向いてなくてな! そこでお前を代理人として勝負することにした!」


「ぼ、ぼ、僕がですかぁ!?」


「頼んだぜ、なぞなぞスキル持ちの坊や」


 クエスタは理解が追いつかない。しかし、頭で反芻(はんすう)するうちに、ようやく事態を理解した。


「あの、僕が負けたとしたら」


「そん時はコリーナが次の魔王になる。当然だろ」


「出来ませんよ、そんな大役!」


「おいおい、頼りない事言うんじゃねぇよ。代役を立てるってだけでだいぶ揉めたんだぞ」


「こんな良きものを受け取ってしまってはな。泣き言を聞いてやるのが筋と言うもの」


 コリーナは手元の瓶に頬ずりをした。希少な酒である。それで良いのか、という当然の指摘も、当事者が納得すれば筋が通るのである。


「ではゆくぞ小僧。心の準備は出来ておるな?」


「どうしてこんな事に……」


「ある所に自堕落な魔術師がおった。彼は薬草の栽培を簡略化できぬかと知恵を絞り、まずは実験を試みた。用意した鉢植えは3つ。1つは万全の霊草、隣に葉を切り落としたもの、最後が切り落とした枝を植えたもの。それらを比較検証を始めた。さて問題じゃ。この中で一夜のうちに大きく成長してみせたのは、どぉ〜〜れじゃ?」


「知恵比べって、そういう感じですか」


「フッフッフ。どうじゃ、貴様になんぞ分かるまい」


 なぞなぞは一応、得意分野である。しかし3択だ。普段から慣れ親しむ2択で無いことが、果たしてどう影響するのか。クエスタは固唾を飲み込み、スキルの発動を待った。すると待望の声が脳裏を駆け巡り、ひとつの道を示した。


――なぞなぞが出されたよ。当てた方が良い? それとも悪い?


「あ、当てる」


――ピンポンピンポン、正解です!


 しかしスキルはそこで鳴りを潜めた。耳に痛い静寂を挟んでも、続報は一言たりとも聞こえはしなかった。


「ええ? そんだけ!?」


「なんじゃ、ヒントでも欲しいのか? それは負けを認めるようなものじゃぞ」


「ひぃっ……」


 よりによって、なぞなぞスキルは重大事に作用しなかった。自力で解決するしか無いのだが、プレッシャーの凄まじさから、気持ちばかりが焦ってしまう。


「どうした、そろそろ終いかのぅ?」


「ええと、一晩で育った、一夜で大きくなったって事は、ええと……」


「あと十数えるうちに答えてもらおうか。じゅ〜〜う、きゅ〜〜う」


「うわわわ、夜のウチ。夜は寝る。寝てないうちに……!」


 その時、極限状態だったクエスタの脳内を電撃が駆け抜けた。それは真理に触れた快楽。勝利を確信した手応えは、何物よりも凄まじい悦びを与えるのだった。


「はぁ〜〜ち、なな〜〜」


「答えは、枝だけを挿したヤツ!」


「ろぉ〜〜く……って何じゃと!?」


「答えは最後の鉢ですよ、枝だけのもの」


 コリーナは眼を丸くし、寒気を感じたように、大きく震えだした。合否は誰から見ても明らかだ。


「まだじゃ、理由を申せ! どうせ当てずっぽうに決まっておるわ」


「夜のうちに伸びたんですよね。つまり、寝てない、寝ない。転じて根が無い」


「せ……正解じゃあーーッ!」


「えっ、吐血する程の事ですか!?」


「考えたのに! 三日三晩寝ないで考えたのにィィ!」


 コリーナは口からじゃあじゃあと赤いものを吐き散らした。半分はワインである。辺り一体が激しく汚れたのだが、主はむしろ手を打ち鳴らして喜びを表した。


「でかしたぞ! これで知力対決もオレの勝ちだ!」


「待てぃ! まだそちらの問いが為されておらぬ! 妾が正解すれば五分の引き分けになるわ!」


「そんくれぇ楽勝だ。こっちにゃなぞなぞキングが居るんだぜ? なぁクレスタ!」


「それも僕がやるんですね……」


 そして名前はクエスタです。言いたいことは少なくないが、急場を凌ぐのが先だった。


「ええと、手を抜かないでいいですか?」


「ほぅ。まぐれ当たりに気を良くしたか。舐めるな小僧、全力で来るが良い!」


「では手を抜かずに言いますね。ある所に山の神がおりまして、人々にこう告げました。我は糧を求めると。人々はまず、野生の鹿を捕えて肉を焼きました。しかし納得してもらえません。続けて山菜を積み上げて納めましたが、それもダメです。最後に虫取り網を献上したところ、大変喜んでもらえました。なぜでしょう?」


「……はぁ!?」


 時間が止まったとはこの事だ。コリーナは元より、居並ぶ全員が思考を止め、その場で固まってしまった。


「どうですか。手を抜いてないんですよ」


「ぐぬぬ。少しばかり知恵が回るからと、調子に乗りおって……ナミディアス、貴様には分かるのか!」


「アッハッハ。オレに解ける訳あるめぇ! それにしてもラッキーだったぜ、クレスタがオレの領地に降ってきてくれてよぉ!」


「おのれ……恥ずかしげも無く幸運に乗っかりおって!」


 コリーナの額にはみるみるうちに脂汗が滲み出した。そして頭を掻き、首を回すなどするのだが、一向に答えを導き出す気配はない。


「おっと、これは降参なんじゃねぇの?」


「待て、妾も助太刀を求める。貴様も小僧に助けられたのじゃ、当然であろう!」


「まぁ、仕方ねぇよな。好きに呼べ。ただし1人だけだぞ」


「言われるまでもないわ」


 コリーナが術式を展開すると、傍に狐耳の少女が姿を表した。瞳を閉じ、物静かに振る舞う様が知性を強く感じさせる。


「シルメリア、お呼びにより参上致しました」


「よくぞ参った、我が謀臣よ。妾の代理として謎を解き明かすのじゃ!」


「お任せください。造作もございません」


 挑戦者現る。クエスタは、ひとまず一言一句違えず、問題を述べた。しかしシルメリアは小首を傾げたかと思えば、人差し指を突き立ててこう言った。


「今一度、お願いします」


 要望に応じて、同じ言葉を繰り返した。それからも、やはり指を立てる。問いかける。小首が傾く。


「どうしたのじゃ、シルメリア?」


「申し訳ございません。皆目検討つきません」


「な、な、なんじゃとぉおーーッ!」


「この少年は、一見すれば気弱な少年ですが、中身は異なります。おそらくは思慮深き昇龍。来たるべき日を待ちわびながら、常闇の底で機を狙い続ける、猛き龍なのです」


「なんとした事か……。よもや、それ程の人物を敵に回そうとは……!」


 違います、平凡な地上人です。そう告げようとして、止めた。魔界人は話を聞かない傾向にある事を察したからだ。


「勝負有りじゃ。負けを認めようぞ」


「よしよし。じゃあクレスタ、ここでズビャッと答えを披露してやんな!」


「ええと、手を抜かずに言ってしまったんです。だから、手を抜かないと意味が通りません」


「……分からぬ。もう少し丁寧に述べよ」


「山の神様は糧を求めました。かてをもとめた。そこからてを抜くと?」


「かを、もとめた?」


「はい。つまりは蚊です。だから虫取り網があると、蚊が捕まえられる……」


「そんな答えが認められるか! なぜ神に奉られた程の者が、蚊なんぞを求めるのか!」


「それ言っちゃいます!? なぞなぞですよね!」


「無効じゃ! やり直しを要求する!」


「じゃあ聞きますけど、枝を植えただけで大きく育つ植物があるんですか?」


「そんなもの、そんなもの……!」


 コリーナの瞳に、涙が溜まっていく。それが零れ落ちたなら、全てはお終いだ。


「妾が知るわけあるかチクショォォオーーッ」


「じゃあ文句ないですよね。架空の話で大丈夫だと」


「恨めしい、小僧の知力が恨めしいぞぉぉ!」


 微妙に後味は悪かったものの、とりあえずは決着がついた。これには魔王ナミディアスも大喜びだ。


「よっしゃぁ! 戦勝祝いだ、豪勢にいこうぜ!」


 クエスタ達は上機嫌な王に連れられ、謁見の間を後にした。そして思うのは、まさかコレの為に呼ばれたのか、という事。気になる部分はあるものの、ダイニングに広げられた食事の数々を見て、考えるのを止めた。


 うまい飯最高。とりあえず今はそれで良いと、余計な思考に蓋をするのだった。

 

 


 

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