第30話 エロ名所三人美女②
暑いからって理由で俺の目の前で服を脱ぎ始めた美少女、加隈瑞樹。下着は上下で黒。おっぱいもお尻も小ぶりで俺好みではないけど、それでも色白な女の子の肌が見えるし、本来ならざ見えるはずのない下着まで見えちゃってるのが問題なんですよ。恥じらいって言葉知ってる?
「暑いだろうけど……服着て」
「なら、扇風機僕にも向けてくれないかな」
「分かったから」
そう言って扇風機を瑞樹の方に向けた。でも、瑞樹は服を着るんじゃなくて、ただ下着のまま扇風機の風を浴びていただけだった。あまりにも臆する事なく下着を見せているもんだから、なんか俺もそんな姿に慣れ始めている。
下着とかってもっとこう……特別なイメージしてたんだけど、ノーパンといいノーブラといいなんで俺の周りの美少女はこんなにも感覚がズレている人ばかりなのだろうか。
「どうなってんだ最近の女の子は……」
「下着だってただの衣類だよ。なんでそんなに焦るか意味が理解できないよ」
「見せびらかすもんじゃないでしょ!?」
「僕は別に見せびらかしてるつもりはないよ。自分の家の自分の部屋でどんな格好になろうが、中也には関係ないでしょ」
「間違ってないけど間違ってる……!」
「間違ってると思うのは、ただ中也が勝手に変な妄想してるからじゃないの?」
「妄想……」
「むしろ、男の人なら喜びそうなシチュエーションだけど、中也は本当変わってるね」
その言葉、そっくりそのまま返したいよ。感性が違い過ぎるんだよな。いくらその先の展開が待っていなかったとしても、流石に下着姿の女の子が目の前にいて焦らない男の方が変わってると思うんだけど、そこら辺どうですかね……?
「はぁ……帰りたい」
「別にそういうつもりで見せたわけじゃないけど、帰りたいだなんて反応されるとなんかムカつくよね」
「だからって欲情とかすれば良かった?」
「それはそれで気持ち悪いね」
「どっちにしろ罵倒されるのね……」
「僕にとっては下着でいようがTシャツでいようが服を着てる事には変わりないよ」
「そうですか……」
理解し難い思考を話された。まぁ、お互いの感性が違う以上、このままやり取りしていても意味がないわけで、瑞樹の性格上折れるなんて事もないし、ここは俺が大人しくしよう。
「中也は欲求不満なの?」
「はい……!?」
「だからそういった思考になるのかなって」
「いや、欲求云々の問題じゃないと思うけど……」
「触ってもいいよ」
「…………」
「そんな顔しなくても。別にお金取るなんて言わないよ」
いや、そっちの心配をしてた訳じゃなくてね、あなたの発言に困惑してるんですよ。何がどうしてこうなった……? 単純なヤバさなら三人の中で瑞樹が一番やばいかもな。
「さ、触らねーし……」
「僕の身体、そんなに魅力無いかな?」
「そ、そうだな。俺はおっぱいは大きい方が好みだしな」
「中也は僕に遠慮ないね」
「そもそも、遠慮ないのは瑞樹の方だからね? 言葉も行動も」
おっぱいが大きい方が好みなのは事実だけど、そう言う事によって小さい瑞樹には触らないって理性を保つ為の抑止力的に言葉を紡いだ。
「中也はどれくらいの大きさが好きなの?」
「少なくともDかな」
「今の時点でBの僕には辿り着けない大きさだね」
「そ、そうだな……」
瑞樹の大きさはどうやらBらしい。まぁ、大きくは無いけど胸があるなって分かるくらいの膨らみがあるからまだ良い方じゃないか。おっぱいソムリエとしては良い評価はできないが、悲観する程の胸でもないし。
「おっぱいが大きいと揉み応えが違うとかあるの?」
「経験無いから知らないけど、多分違うんじゃないか……? この先揉めるかどうかも知らんけど」
天王洲さん、もしくはリタと恋仲にでもなればチャンスはあるんだろうけど。まぁ人生何があるか分からないし、二人と疎遠になる可能性だってあるわけだし。俺はこのまま一生おっぱいを揉まずに生を終えるかもしれないし。
「揉めないDカップと揉めるBカップなら、中也はどっちを取るの?」
「…………」
なんですかその質問。意図が分かりません意図が。もし仮に俺が後者を選んだら瑞樹は揉ませてくれるって事ですか? 好みじゃないけど、大きくはないけど、おっぱいである事には間違いないわけで……
「それでも俺は……大きさを追い求めるよ」
「やっぱり中也って変だね。まぁ、中也らしいけどさ」
俺は耐えた。抗えた。理性に打ち勝ったのだ……! こんな誘惑に乗ってたまるか……! 俺には天王洲さんがいるし。もし仮に揉めないDカップだとしても、おっぱいは眺めてるだけでも最高なんだから! あれ、なんか言ってて悲しくなってきた……
その後もテキトーに駄弁りながら、相変わらず瑞樹は下着姿のままで、俺はその姿を見ないように視線をズラすけど、やっぱり僕も男の子なわけで、多少は見てしまうよね。
「チラチラ見るくらいなら、堂々と見ればいいのに」
「………」
見抜かれていましたとさ。
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《令和コソコソ噂話》
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