第29話 エロ名所三人美女①



 天王洲てんのうず愛瑠あいる。高校二年生で黒髪ロングで艶やかなキューティクルを靡かせて歩く姿は一枚の絵画のような人。あとノーパンの人。

 血液型はA型で誕生日は8月25日。容姿端麗、スポーツ万能、成績優秀の三拍子揃った美少女。趣味はノーパン。

 天王洲財閥の御令嬢で、趣味は読書で好きな食べ物はなんと餡子。前にも言ったけどブリオッシュみたいな洋菓子が好きそうだから意外だった。ちなみにおっぱいもでかい。推定Dカップ。

 嫌いな食べ物は納豆で好きな色は青色、好きな教科は数学、嫌いな教科は歴史。好きな犬種はポメラニアン。お尻は小振り、でもホクロがあるのがエロい。

 女子には優しくて男子には異様に厳しい。笑顔が超可愛い。だけど男子には異様に厳しい反面、俺とは交流を持ってくれる。けどノーパンが趣味。デートにノーパンで来るくらいノーパンが趣味。


 脳内記憶している天王洲さんのステータスを更新しておいた。そしてお次は幼馴染? のリタだ。


 リタ・セスクアリス。高校一年生でイギリスからの留学生。金髪ロングの碧眼美少女。黙っていれば本当に美少女。そしてノーブラがデフォ。

 血液型はO型で誕生日は2月14日。容姿端麗、スポーツ万能、成績は中の上の、そこそこ三拍子は揃ってる美少女。おっぱいは天王洲さんより大きい。推定Eカップ。

 リタも天王洲さんと同様に良い所のお嬢様らしくて、趣味は身体を動かす事。ちなみにおっぱいもでかい。

 嫌いな食べ物はイカの塩辛で好きな色は黄色、好きな教科は体育、嫌いな教科は日本史。まぁ、元々イギリス人だから仕方ないよね。好きな犬種はコーギー。お尻は天王洲さんよりは大きい印象。あとイギリス生まれイギリス育ちのクセに日本語めっちゃ上手い。

 女子にも男子にも優しい。笑顔が超可愛い。女子にも男子にも優しいけど、俺とは性的な交流を持ちかけてくる事もしばしば。けどノーブラがデフォ。家にいる時は毎日ノーブラってくらいノーブラがデフォ。垂れちゃわない? そのたわわ。


 一人目に出会った美少女はノーパンで、二人目に出会った美少女はノーブラだった。そんでもって、ここ最近出会った美少女がもう一人いた。


 加隈かくま瑞樹みずき。俺とは違う高校に通う二年生で黒髪ショートボブでよくベッドホンを首から下げている。

 血液型はまだ知らなくて誕生日もまだ知らない。容姿端麗、スポーツ万能かは知らなくて、成績優秀かどうかも分からないけど、高校の偏差値で言えば俺の高校より高いので多分頭良い。

 俺が学校の帰りがけに見つけた喫茶店のオーナーの娘で、趣味は音楽鑑賞とお菓子作り。お菓子作りのスキルはマジで半端ない。好きな食べ物は甘いものらしい。嫌いな食べ物は知らない。好きな色も知らなくて好きな教科も嫌いな教科も知らない。好きな犬種は無くて猫はらしい。お尻は小振り、おっぱいはそんな大きくない。Bくらい?

 初対面でも遠慮なくノーフィルターで言葉の暴力をぶつけてくる。思った事をオブラートに包まず素直に言ってくる。良くも悪くも裏表が無い印象。


 二度ある事は三度ある。この理屈で言うと、三人目の瑞樹にも何かしらクセのある生態があるはずだ。まぁ、現状でもクセしか無いんだけど、もうちょっとアダルティーな方向でのクセね。


 シフォンケーキを作って食べた日に、そのまま瑞樹の部屋に通された。理由はよく分からない。ただテレビ見たいからって理由で、そんでもって俺もただ着いていく。何気に女の子部屋に入るのは初めてだったのに、あっさりと経験してしまった。


 通された部屋は和室で多分8畳くらいか? センターに丸いちゃぶ台と扇風機。テレビが直置きで、あとはカラーボックスが何個か置いてあって、そこには本が入っているっていうシンプルな部屋。女の子らしさのカケラもない、言ってしまえば物凄く地味な部屋だった。


「何か感じるの? そんなキョロキョロして。霊感でも持ってるの?」

「いや、想像してた女の子の部屋とは違うなって」

「そう。残念だったね。僕はそういったチャラチャラした物は嫌いなんだ」

「音楽好きって言ってたから、ギターとかステレオとかはあると思ってたけど、それも無いんだね」

「音楽は好きだけど楽器は好きじゃないよ。ステレオなんか無くたってスマホで曲は聞けるからね」


 今時の雰囲気にはそぐわない生活スタイル。どれもこれも意外中の意外だった。瑞樹がテレビを付けて、将棋の試合を見始めた。なんで将棋?


「将棋、好きなの?」

「好きじゃないよ」

「じゃあなんで見てるの?」

「特に見たい番組が無かったから」

「じゃあ消せばいいじゃないか。電気代もったいないし」

「中也はいちいちめんどくさいね。ここは僕の家で僕の部屋だから僕の自由でしょ」

「そりゃそうだけどさ……」


 初めて入る女の子の部屋で一緒に眺める将棋番組って聞いた事ないよ。多分歴史上俺が初なんじゃない? ってくらいの出来事だよ。

 そして問題はもう一つある。この部屋、とても暑い。窓は開いているけど、風通しが悪いのか物凄く暑い。これから夏も近づくし、夏本番とか死ぬんじゃないかこれ? 


「瑞樹って暑いの平気な人?」

「どうだろう。分からないけど、暑いなら扇風機付けていいよ」

「じゃあ、お言葉に甘えて」


 扇風機を付けて、ぬるい風を浴びる。劇的に涼しくなるわけじゃないけど、点けないよりはマシだった。


「あち〜」

「中也は暑いの苦手なんだね」

「そうだね。暑いのも寒いのも苦手だけどね」

「僕の部屋は風通し悪いから比較的暑いかもね。僕はもう慣れちゃってるけど」

「暑さに慣れるとかあるのか?」


 よくみるとクーラーなんて無いし、扇風機が命綱だなこの部屋。でも、ぬるい風ばかりでも気持ち的には満足できなくなってこない? 冷房ガンガン効いた部屋が恋しいよ俺は。


「でも、暑かったら服脱げばいいからね」

「確かにな。けど、冬は着れば寒さをしのげるけど、夏って極論裸になっても暑いじゃん? だから夏と冬なら夏の方がイヤかな。イベント毎は多いけどさ」 

「そうだね」


 淡々とそうだねと言いながら、さも当たり前かのように上着を脱ぎ始めた。え? 普通にブラジャーになったけどこの人? 普通に脱ぎ始めたから俺もなんか普通に眺めちゃってるけど、そしてブラジャーは黒色って普通にエロいな。


「あの、瑞樹さん……?」

「なに?」

「何してるのかな……?」

「中也が言ったように確かに暑いから、服脱いだだけだけど?」

「俺、居るんだけど?」

「知ってるよ。だからなに?」

「え……? え……?」


 そして履いていたズボンにも手をかける。俺が自分の瞳を手で覆う前に瑞樹は下着姿になってしまった。上下黒色。おっぱいは小ぶりで細身、お尻も小ぶり。ラッキースケベっていうか、全然ラッキー感が無いけどスケベである事には間違いなかった。


「何してるの? 中也」

「見ないようにしてるんだよ……!」

「どうして?」

「いや、普通自分の下着姿人に見せないでしょ……」

「別に僕は気にしないよ。裸じゃないんだし」

「いや、その感情は下着でも抱くでしょ……?」

「中也は本当にうるさいな」

「おかしいの俺なの? この場合俺がおかしいんですかね……?」


 一人目の美少女はノーパンで、二人目の美少女はノーブラで、三人目の美少女は下着姿を見られるのに抵抗がない変態でした。




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