第9話

「悪いな、未来。オレちょっとやりたいことが見つかったんだよ。」


「見つかったって、これからどうするんだよ!?てか、したいことって?」


ガッと未来がオレの肩を掴んだが、パッと払い除けた。


「…それは…、未来には言えない。ごめん。」


少し床に視線が行き、未来の大きなため息が聞こえてきて視線を上げた。


「お前ってこれだ!って決めたら意外と頑固だもんな。…わかったよ。ただし転校したら連絡くれよ。」


「あぁ、わかった。」


未来が幼なじみで助かった。


後は先生を説得するだけだな。


別に退学の理由なんてなんでもいい。


もし、どうしても退学を断られた場合は最悪、退学されるようなことをするまでだ。


まぁ、できるなら穏便に済ませたい。


それと、転校の手続きについても調べておかないとな。


そんなことを考えながら、カバンを持ち教室のドアを開ける。

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