第10話 手術してよかったですか
昨日の定期健診で、最後に、先生が尋ねました。
手術して、よかったですか、と。
術後の経過はいいものの、網膜分離は進むし、視力も、さほど上がらない。先生も、私が後悔してないか、気になったのか。
いいことばかりです。
私の期待が大きすぎた、それを除けば、いいことばかり。
今、裸眼で、これを打っています。文字を最大にしても、ぼやけていますが、なんとか読めます。後で、ルーペを使って校正します。
去年の今頃は、一年足らずでメガネが合わなくなり、限界を感じました。その前のメガネは、五年、どうにか使えたのに、わずか一年。どんどん目が悪くなっていたのでしょう。
もし、災害で避難生活になったとして。メガネがなくても、何とか生活できます。ルーペがあれば、文字も読めますし。メガネに頼る生活をしていて、災害でメガネを無くしたら、こうはいきません。
手術後、新しいメガネをかけたら視界がクリアになって、文字がはっきり見えて、を期待していたのですが。ちょっと今のところ、無理そうです。
それでも、手術してよかったんです。
あのまま、手術できずに、眼鏡を次々、変えていたら。
手術できたら、こんなにことにならなかった、と、苦しい気持ちになったでしょう。
期待通りにはならなかったけど、やらなかったら、あの時、手術しておけば、できていれば、と、なったはず。
よく言われるように、やらずに後悔するより、やって後悔した方がいい、のです。
少なくとも、今まで、私は、そうやって生きてきて、自分の選択に、納得してきました。
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