第11話  いきなり「網膜の手術、しますか」

 七月の検査は、二週間前。

 写真を撮った後の診察で、いきなり言われました。「網膜の手術、する? 紹介状、書くけど」

 三週間前より、網膜分離の範囲が、さらに広がっている疑惑、なのです。


 手術すると、いま0,4の右の視力が、0,1になるかも、とのこと。

 それはちょっと、と渋ると、もう一枚、写真を撮ることに。手術、を口にしたのは、先の写真を見て、ですが、そちらは断面しか撮ってないから、と。


 もう一度、診察室に呼ばれるまでの間。

 手術はしない、と決めていました。


 これ以上、視力が落ちるのは、困る。

 五月は、たしか0.5でした。

 よく検査で使う、のぞきこむと気球が見えるのが、ありますよね。あの気球も周囲も、明るく見えて、やはり手術したおかげ、と喜んでいたのに。

 六月には、気球も周囲も、暗く見えたのです。


 呼ばれて、診察室へ。

 網膜分離は、進んでいるかもしれないけど、はっきりしない、との結論でした。

 もうー、驚かさないでくださいよ。

 こんなことがあったので、先生が最後に「手術してよかったですか」と聞いたのだと思います。


 手術後に作った眼鏡は、全く合わず。

 秋まで待って、作り直しますが、どうなってしまうのか、不安はあります。

 それでも今、こうやって書いたものを発表でkる歓びは、何ものにも代え難いのです。

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