第3話 アカデミー
えっと… 魔物が席巻するこの世界では、未だ魔王討伐に向けての徴兵制度が厳しく定められていて、どの国どの町どの村であっても、8歳を迎えた子供たちにアカデミーへの入学が義務付けられているの。
アカデミー入学にあたって、試験と面談、また適性検査によって、勇者以外の職にそれぞれ振り分けられる。厳正にね。
なので、こっちから希望する職へ配属は無理って言われてるけど… 実際のところ、後ろ盾次第でどうにでもなるっぽい。
つまるところがGなのよ、アカデミーだって慈善事業じゃないんだし。
そして、アカデミー卒業前にその職に就くか就かないかを選ぶ。
アカデミーでは最後の選択って呼ばれてる。
選択次第で今後の人生大きく変わってくるから、大層なその呼び名も、大げさでは無いのかも。
戦士や僧侶など、ハイクラスの職を学び、尚且つ優秀な生徒に関しては、勇者のパーティーへの紹介状を書いてもらえる等の優遇もあり、アカデミーの教授達も職に就く事を強く勧めてくるらしい。
一方、遊び人や商人に関しては、真っ先に酒場や道具屋での働き口を推してくる。
需要があるのは事実だけどさぁ…。
間違っても、職に就いて勇者パーティーに選ばれるなど夢を見ない様に言ってくる始末。いや、それ酷くない?
で、職に就かない者に対しては、……特に何もないの。強いて言えば、お城や町の外に出るには、省への申請の許可が必要となるぐらいかな。
まぁ魔物に襲われるリスクも無いし、多少の不自由さと引き換えに約束された安全。それはそれでいいのかもしれないね、アタシはイヤだけど。
アタシの家系は両親、おじいちゃんにおばあちゃん、ひいじいちゃんまで商人だったので、当然商人というレールに乗った。
10年間という長い年月を経てアカデミーを卒業し、アタシは晴れて商人という職に就いた。
「商いの神、ワニナーの祝福を…」
「ワニナー様、私の生涯をかけて、あなたと共に…」
少し補足として… 戦士が職に就くと、
・勇者パーティーに誘われる。 ←花形。
・王国での戦士や兵士への就職。 ←次点。
・傭兵、門番への就職。←まだ良い方。
・町の用心棒、大工など肉体労働者への就職。←不人気。
・ゴロツキ。←職?
で、職に就かないと場合だと、主に肉体労働者がほとんど。戦士だとこんな感じかな。
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